政治が話題でも荒れないすごい仕組み 「ポリポリ」

チャーリーさんの「丸わかりビジネスモデル」。今回は市民と政治のコミュニケーションを促すアプリ「ポリポリ」を取り上げています。

テクノロジーによって様々な業界で変革が起きている中、テクノロジーが足を踏み入れていない領域がある。政治の世界だ。この市場に可能性を感じたのが、「ポリポリ」というアプリが生まれたきっかけだ。

チャーリーさんは「テクノロジーが足を踏み入れていない領域」と表現しました。ネットの世界でこれだけ情報があふれていても、取っ付きにくいのが政治でしょう。

SNSが普及し、誰でも情報発信ができます。ツイッターやフェイスブック、COMEMOもそうです。情報入手の選択肢も格段に増えました。経済や金融の分野では若いころから株式や仮想通貨取引をやっている若者も多く、ビジネスの世界では中学生起業家も珍しくない。

なぜ、政治が取っ付きにくいのでしょうか。人それぞれの考えが違う。似たようなゴールでも実現のための過程が異なる。相容れない。「就職面接で政治の話はタブー」「デートのときに政治の話はタブー」とされてきました。

テレビで「朝まで生テレビ」という討論番組があります。あれだけ立派な政治家や識者の方々を集めても荒れない日のほうが少ない記憶があります。ましてや匿名のSNSで政治を話題にしたら荒れないはずがありません。それを解決する仕組みがすごいポイントと評価されています。

アプリ内での発言を、市民同士で評価できるようになっている。発言の評価が信頼スコア取得のひとつの要素となる。特定の誰かへの批判ではなく、建設的な議論が行われる仕組みができ上がっているのだ。

ポリポリが政治に関心を持つ若者を増やしていけるのでしょうか。選挙権を持つ年令は18歳以上に引き上げられ、ネット投票の可能性を探る動きも出ています。ポリポリが狙う市場は大きく拡大する可能性があります。

社長の伊藤和真さんにお会いしたことがあります。さわやかな青年で気負いなく政治を語ります。若者を中心にした政治に関心が低い層の政治リテラシーの向上に貢献すれば、日本の将来を左右するといっても大げさではないのかもしれません。トークンの発行が来年春の統一地方選挙、あるいはその後の参院選に間に合うのでしょうか。その点は気になります。

https://www.nikkei.com/article/DGXKZO36535490W8A011C1H46A00/

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