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高くなるカプセルトイ 大人向けに中身充実

世の中の様々な値段がどうやって決まっているのかを解き明かす「値段の方程式」。今日のテーマは「高くなるカプセルトイ 大人向け中身充実」。「ガチャガチャ」の方が馴染みがある人も多いと思いますが、「カプセルトイ」という名称が一般的になってきました。今は100円の商品はほぼなく、最低でも200円からとなっています。カプセルトイ事業を手がけるルルアークの調査では今年の平均単価は347円と2年前に比べて15%高くなっています。高価格商品も出てきて、「いきもの大図鑑アドバンス」(バンダイ)という1個2000円のものも登場しています。

値段の方程式
BSテレ東の朝の情報番組「日経モーニングプラスFT」(月曜〜金曜の午前7時5分から)内の特集「値段の方程式」のコーナーで取り上げたテーマに加筆しました。

高品質商品の人気高まる


単価が上昇している値段が上がっている背景には品質が高い商品への需要の高まりがあります。玩具卸大手のハピネットの調査によるとカプセルトイの魅力について、51.6%の人が「クオリティの高さ」と答えました。

大人の購買層が増えるにつれ、今まで以上に質にこだわったものが求められています。バンダイの2000円の商品も細部までこだわった造りで本物と間違えるようなクオリティです。3Dプリンターの登場で細かい設計が可能になったり、完全受注販売で在庫を気にする必要がなくなったりしたことも質へのこだわりにつながっています。

マニアックな商品も増える

毎月400種類ほどが発売されています。スーパーの値札やガーデニングの道具、楽屋弁当など変わり種が目立ちます。さらにはバードウオッチング用の長靴、イケメンやかわいい子の手書きレシピなどマニアックなものもあり、みているだけでも楽しいです。

かわいい子の”手書き”レシピ

毎月新しいアイデア商品が出るので話題性があります。購入者が喜んだり、驚いたりした体験をSNSで発信しやすい。バズらせたいという気持ちもあって質が高くおもしろい商品を手に入れたい人が増加。結果として値段が上がっています。


きょうの方程式です。

カプセルトイ単価上昇=大人の利用者↑+SNSでの発信ニーズ↑

カプセルトイの単価上昇は大人の利用者が増えたことに加えて、SNSでの発信のニーズが高まったことが高品質化につながり、単価上昇につながっています。

市場規模も拡大しています。日本玩具協会によると2022年度は610億円で前年度比35.6%増えています。10年前の2013年と比べても2倍以上となっています。年齢層も広がっています。大人になってからカプセルトイを買ったことがあると答えた人は20代~30代女性で5割程度となります。

専門店が増加中

以前は駄菓子屋やスーパーの一角にあることが多かったのですが、最近はカプセルトイの専門店が増加しています。
ルルアークが運営する「ガチャガチャの森」は全国におよそ90店舗展開しています。1店舗当たり販売機が1000台を超える店舗もあり、品ぞろえは豊富です。お店側としても①コロナ禍で人と接触しなくて良い②従業員が少なくて済むーーといったメリットがあり。コロナ禍で売り上げが減少、閉店した他業態の店舗の跡地に出店するケースも多いです。

ガチャガチャの森原宿アルタ店

大型の専門店「ガチャガチャの森原宿アルタ店」で取材しました。この店舗ではおよそ1200台。休日には200人から300人が来店しています。お店に来ていた学生さんは「欲しいものが出るまで何千円も使ってしまう」「何が出るかわからないワクワク感が好きです」と楽しそう。店長の秋葉芽衣さんは「単価も上がっています。2年前に比べて200~300円の商品が減り、400~500円の高額な商品が増加しています」と話します。

ハンドル回すのも軽く

お店にの来店客は男女とも年齢層が幅広く、外国からのお客さんもいらっしゃいました。私も実際に何個かやってみましたが、昔のガチャガチャに比べハンドルを回す際、軽く回せました。こんな改善も女性や幼い子供に人気が出ている一因かもしれません。最近では、キャッシュレスで遊べるものも展開されています。現金ではないため、使いすぎてしまう人もいるかもしれません。ついつい熱中してしまう私も注意したいです。












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