【短編小説】二人の星の下
私たちは、彼女の自宅の庭で、手作りのハンモックに浮かぶようにして寝転んでいた。夜風が心地よく、さわやかで、星空は輝かしい光を放っていた。彼女は、星空を見ながらこんな言葉を口にした。
「星を見ると、いつも新しい世界が広がっているような気がするんだ。」
私も彼女と同じ思いだった。星空は、ほんの数秒前まで見ていた場所とは別の景色を見せてくれる。それはまるで、時間が停止したかのような感覚を味わうことができる。
「ねえ、君、あの星、何て名前だろう?」
彼女が親指で指し示した星が、私たちのすぐ上に輝いていた。
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