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【車中泊旅2024夏7/2~】7/14 Day13:道の駅あまるべで撮り鉄体験、但馬松島、ジオパーク館、今子浦のかえる島と千畳敷、はさかり岩、城崎温泉

今日明日は酷い土砂降りになるという天気予報通り、陰鬱な曇り空から雨が降り注ぐ朝からスタート。

今日の予定は、鉄道遺産とも言える余部(あまるべ)鉄道のかつての鉄橋跡を訪ね、引き続き山陰海岸ジオパーク沿いの変わった景色と海を見物し、少し内陸に入った城崎温泉で停車。お天気が悪いので景色の見学はそこそこにして、城崎温泉パスを買って温泉入りまくりに重点を置く事にしました。


〇道の駅「あまるべ」で撮り鉄体験

山陰海岸ジオパークに認定されたエリアにある余部という集落にこの鉄橋ができたのは明治45年。それ以前は30戸ほどしかない村で、海からしかアクセスできない場所だったそうです。まさに陸の孤島。

トンネル技術がまだ発達していなかった当時は、できるだけ高い場所に鉄道を敷くことで、トンネルの距離をなるべく短くする手法を取っていたために、こんなに高い場所に鉄道が敷かれているんだそうです。

その鉄橋が老朽化してきたため、平成25年に現在の新しい橋に生まれ変わりました。新しい橋の隣には一部昔の鉄橋が残っていて、観光資源になっています。

新しい橋とプラットフォームにあがるエレベーターの横に赤い昔の橋脚
昔の橋脚がモニュメント的に置いてあります
鉄道ファンが訪れていました
行く先の左手はジオサイトの見事な景色です

また、これまでは、高い場所にある駅まで急な坂を登らないといけなかったのですが、平成29年にエレベーター(愛称:余部クリスタルタワー)が完成して、今日は簡単にプラットフォームまで行く事ができました。

重厚感のある赤く錆びた鉄の塊は、技術の重みと歴史をビジュアルで感じさせてくれる産業遺産。その横には最新式のエレベータで上れる「空の駅」があり、列車の時間に合わせて訪ねたのでプラットフォームに入ってくるオレンジの車体を映像に納めることができました。また、去り行く列車の向こうにジオパーク認定の切り立った岩山と小さな湾の海を撮影する事ができました。

鉄道ファンの方は、そのまま列車に乗り込んでどこぞへと去っていったり、山の上に登ってそこから撮影されたりと、我々よりもずっと深い愛情を持ってここを訪れていらっしゃいました。

ガイドブックで説明だけ読んでいたら、行こうか迷うような所でしたが、文明の歴史を感じ自然の景色との融合を感じられる場所で、来てみたら凄く良かったです。

〇但馬松島

上記の余部から東にある山陰本線JR香住駅までの沿岸は、もうこれでもかという程、山陰海岸ジオパークの変わった地形の見どころがひしめいているようなんです。天気が良ければ細かく訪ねたいところですが、非常に悪天候なので、これぞと思える場所だけ訪ねることにしました。

それで選んだのがここ「但馬松島」。紹介写真を見ると、小さな島が海の上に並び、島の上に松が生えていて、本当に松島っぽい風景なんです。JR香住駅周辺から「三田浜海水浴場」まで車で行ける道があったので、いい景色を探しながら三田浜海水浴場まで行って撮影してきました。

香住駅から三田浜海水浴場に向かう途中、説明パネルと屋根がかかったベンチのある展望場所があります。そこをもう少し先に行った場所からが、気に入った景色が撮影できました。しかし、あまりに曇っているので美しくない。残念ですが、とても美しい景色の場所なので天気のいい日にいらしてください。

〇ジオパーク館

山陰海岸ジオパークの紹介をする館の3軒目。展示の4分の1くらいは日本列島の成り立ちの説明で、他の館と同じでした。しかし残りは、この周辺の地形、歴史、生息する生物(主に海の生物)を剥製とともに紹介する展示。三連休の中日とあってお子さん連れの家族がわいわいと訪れていました。

リュウグウノツカイという太刀魚みたいな魚の巨大な剥製と、巨大カニの剥製が、迫力あって面白かったですね。

〇今子浦のかえる島と千畳敷

次の山陰海岸ジオパークの見どころは、巨大な岩全体がカエルの形になっている島と、その前に広がる千畳敷と呼ばれる洗濯板が海に沈んだような風景が見られる場所。

近寄ると「私有地につき駐車料金1日500円」という札が見えてきて、ランニングシャツと短パンに麦わら帽子のおっちゃんが、パイプ椅子に座って、こちらをニコニコしながら見ています。今まで無料で見てきたでしょ。そうすると500円を支払うのに、めちゃくちゃ抵抗感を感じるもんなんですよ。

「今まで十分見て来たから、もういいか、帰ろう」とUターンし始めたのですが夫と二人同時に「いや、見ないんかーい!」と声が出ました。そうです。こんな山陰の日本海沿いまでやってきて、たった500円ケチって見ないなんて、感覚がおかしくなっていました。

って事でニコニコ顔のおっちゃんに500円支払って駐車場に車を停め、そこから歩いて1分ほどの場所に行って見てきました。

他の山陰海岸ジオパーク同様、大きな岩たちに囲まれて湾になっている場所です。今日は3連休の中日とあって雨と曇りにもかかわらずサップで遊ぶ15人くらいの団体がいました。とてもにぎやかで、曇天の鬱陶しさを跳ね飛ばしてくれたのが良かったです。

この湾の右側が板状の大きな岩が沈んでいる場所です。岩の藻などに注意しながらそろそろと右側へ水中を移動していくと、大きなカエル姿の岩に近づくことができました。確かにカエルの形。こちらの磯では小さな生物を網ですくって遊ぶ子供たちがいて、真っ赤なウミウシを見つけたと得意顔で説明してくれました。かわいいなぁ。

雨でも遊びに来る人多数の人気スポットでした。
水はきれい。磯遊びにぴったりの場所です。
千畳敷

ということでカエル岩と千畳敷見学終了。ここにはお洒落な海の家があり、テラスでお茶したりカレーなど軽食も食べられます。温水と冷水のコインシャワーもあります。BBQ場もあり、キャンプ場も後ろの方にありました。思い出に残る夏休みを過ごす条件がぜーんぶ揃っている場所でした。たった数十分で帰るのは非常に心残りな素敵な所でした。

〇はさかり岩

今日最後のジオパーク的見どころは「はさかり岩」。但馬弁で「はさまる」を「はさかる」と言うそうです。つまり「はさまった」岩。名前の通り岩と岩の間に岩がはさまっている光景なんですが、そのサイズが巨大で名所になっている場所でした。

「はさかり岩展望所」という場所があるのですが、そこからの確度だと「はさかり」感があまり感じられません。岩が重なって見えて向こうが見通せないんです。もう少し岩に近づいた場所からだと、「おお、はさかってんなー」と感動できますので試してみてください。

はさまってる岩

〇城崎温泉の駐車場

超有名温泉地の城崎温泉。今日はここに停車です。城崎温泉は土日祝日の駐車料金が高めに設定されています。平日なら24時間800円のパークステーション城崎町湯島第一が候補でした。しかし今日は土曜日。隣の市営城崎鴻の湯駐車場が12時間1000円でそれ以外は30分100円。現在時間が午後1時なので、明日の7時前に出ると1000円+6時間X2X100=2200円。ということで一旦、市営駐車場に車を停めて温泉街散策に出ようとしました。

すると向いのロープウェイ乗り場の駐車場で「一晩(翌朝10時まで)2000円」という看板を発見。いつからが一晩に相当するのか係の男性に聞いたら「もう今から明日の朝10時まで2000円でいいよ」って言ってくれたので、早速車を移動してきました。市営の駐車場は最初の30分は無料なので料金がかからないのが良心的でした。

このロープウェイ乗り場の駐車場、短時間の駐車料金が高く設定されていて不評なんですが一晩料金がぐっと安いんです。土日祝日の車中泊目的としては、一番安い場所だと思います。

〇城崎温泉街

城崎温泉はロープウェイ乗り場辺りからJR城崎駅まで東西にに広がる温泉街。端から端まで1キロメートル強。駅に近い場所は、メインストリートの南側に飲食店や土産物が散らばる繁華街になっています。この辺りにはファミリーマートとミニフレッシュというスーパーマーケットがあって、ミニフレッシュが品揃えもよく値段も安めで良かったです。

〇温泉パスポートで入ったお湯の様子

温泉街には外湯という宿泊施設なしの入浴だけの施設が6つあります。いずれかの施設で1500円のパスポートを購入すると一日期限でどのお湯にも何回でも入れます。

私たちはパスポートを買って、4つのお湯を楽しみました。それぞれの特徴は以下の通り。

―鴻の湯

 ぬるめのお湯。肌がつるつるになったのでアルカリ性かな?内湯と露天風呂がありました。

―まんだら湯

 午後3時開店。6人くらいで一杯になる小さめの内湯と、外にはぎりぎり二人入れる壺風呂が2つ。内湯の温度は高めで感覚として42度くらいでしょうか?最初の湯がぬるかったので、熱い湯がとても気持ちよかったです。ただ外で休める場所がないのが残念でした。

―御所の湯

 午後4時は混雑のために入れずに外で待つ状態。5分ほどで入れましたが、かなりイモ洗い状態の大人気のお風呂でした。人気の理由はお湯の質というよりは雰囲気だと思います。脱衣所から扉を開けた先は、どーんと大きな岩の露天風呂。その先は新緑に両脇を囲まれた中央に、5段階くらいに別れている滝がどうどうと音をたてていました。夕方4時過ぎには滝にライトもあたって、幽玄な雰囲気。森の中で入浴している雰囲気は、白人旅行者にも人気がありました。

―一の湯

 外の洞窟風呂がとても人気がありました。内風呂の温度が高いのもよかったですが、外の洞窟風呂はまた別の成分が感じられる気がして面白かったです。

温泉に入っている途中にも、激しい雨が降ったりやんだりと全く悪天候に悩まされた一日でした。しかし温泉というのは天気とあまり関係がないからいいです。いや、むしろ雨が降ってうす寒い感じが温泉日和だったとも言えます。ということで本日も無事終了。今夜は大雨なので車の中で火を使わずに食べられる「納豆と大葉のぶっかけうどん」にしました。

買ってきたものを開封して混ぜるだけ。日本の食文化は素晴らしい。

明日も天気は良くないようです。景色を見る観光を予定していますが、どうなる事やら。

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