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【車中泊旅2024夏7/2~】7/31 Day30:表銀座縦走一日目 中房温泉から燕岳~燕山荘テント泊

さぁ。今日から北アルプスの表銀座縦走です。第一日目の今日は中房温泉から燕岳まで。この道は、北アルプス三大急登の一つと呼ばれ1200mを一気に登るというコースです。初日からヘトヘトになりましたが、燕岳の奇岩の風景、燕岳から見る北アルプスの山々の姿に疲れも吹き飛ぶ絶景を堪能しました。


〇道の駅「ほりがねの里」を出て中房温泉まで

まだ夜明け前の午前3時半。昨晩から用意していた登山用の衣類に素早く着替え、身支度を簡単に整えて午前4時出発。昨日下見しておいたJR穂高駅から450mにある「登山者用無料駐車場」に車を駐車。リュックを背負って穂高駅に到着したのが午前4時40分。

中房温泉行の始発バス5時15分を待つ人が既に行列していて、我々は30番目くらいとして行列に並びました。

中房温泉行のバスは道幅が狭いので中型バス。30人は乗れないと思います。午前5時の時点で3台のバスが来ましたが、どのバスも満席で各自リュックは膝の上に乗せるという状態。アフリカとかインドのバスもこんな風だったなぁ。

マイクロバス

穂高駅から中房温泉まではいくつか停留所があり、それぞれに無料駐車場があるようですが、途中のバス停から乗ろうとすると後発のバスになるので穂高駅から乗って正解だったと思います。

午前6時に中房温泉に到着しましたが、女子トイレがとても混んでいて歩き始めたのは6時半近くになってしまいました。最後の無料トイレですから皆、必死なわけです。

中房温泉登山口

〇北アルプス三大急登を歩いた!

ということでトレイル開始。途中の合戦小屋までは4つのベンチがあるので30分毎にそこで休憩。ペース配分が上手にできるので良いコースだと思いました。入口から第一ベンチが一番きつく感じられましたね。

合戦小屋では名物のスイカを頂きました。甘くて冷たくて夢のように美味しいスイカは、登ってくる途中の道を横切るように走る無人ロープウェイでするすると運ばれてきています。ここには他にもたい焼きや各種うどんなどもありました。

前の日に温泉で出会った女性から、合戦小屋を過ぎたら楽勝よ!なんて聞いていたのですが、きつかった。ずーっと最後まできつかったです。一日に1200mも登ったなんて初めてなので、本当にクタクタで山荘近くでは足が上がらなくなってきました。いやー、大変でした。

〇燕山荘ってこんな所

ようやく到着した燕山荘のキャンプ場は人気で、予約必須です。予約状況は毎日変化するので我々も5日前には満室で諦めていたのに毎日チェックしていたら2日前にふと予約がとれました。

予約があるので焦ってキャンプ受付する必要がありません。そこでまずはランチ。カレーライス、カツカレーライス、ビーフシチューなどゴージャスなメニューがあります。我々はカツカレーを食べました。肉厚でカリッと揚がった大きなカツが乗っていて夕飯がいらない程、お腹がいっぱいになり大満足でした。

ここはケーキセットも有名で色んな種類のケーキも魅力的だったのですが、とにかく満腹でケーキは無理。それはちょっと残念でしたね。

昼食後にキャンプ受付を行いました。注意事項を渡されて読んでいたら不思議な記述がありました。

「キャンパー用専用トイレは無料、山荘のトイレは一回200円。ただし山荘のトイレの洗面台は山荘泊専用なので山荘宿泊者以外の人は使わないでください」

ん?ん?ん?
キャンパー用トイレには洗面所がありません。山荘のトイレは200円払っても洗面台が使えません。ということで山荘の方に質問してみました。

「キャンパーはどこで歯を磨くのでしょうか?」

その回答はテントの中などで歯を磨いて頂きます。とのこと。では口中の水はどうしたらいいのでしょうか?と更に聞いたら、「それはゴックンして頂くとかですかね。」

驚きの回答でした。ゴックンするんですか?え、ゴックンって飲むって事ですか?山の初心者としては思いもよらぬ回答で、かなりショックを受けました。こいいう事も山に登って初めてわかる事なんですね。

〇燕岳山頂へ

昼食を食べて、テントを立てたら、大分休憩になったので山頂に行くエネルギーが湧いてきました。燕山荘から山頂まで往復1.5時間くらいでしたでしょうか?今日、ここまで登ってきた道を考えたら、非常に楽に登れました。

非常に大きな岩が突き出た山で、足元は花こう岩が崩れた砂のような道。高度3000m近くにいるというのに、白い岩や砂からビーチを連想させる不思議な場所でした。山に向かう途中からは槍ヶ岳もずっと見えていて素晴らし景色でした。

〇燕山荘で知った衝撃の事実「登山者の歯磨き」

山から戻った午後2時。ビールやジュースを飲みながら寛いでいると、隣に40歳前後くらいのカップルがやってきて一緒におしゃべりさせてもらいました。登山歴10年という彼らに歯磨きについて聞いたら、やっぱりゴックンするっていう事でした。山荘スタッフがキャンパーへ非人間的なふるまいをしているのかと怒りさえ感じていたのに、先輩登山者からゴックンすると言われて、怒りは衝撃に変わりました。

それからしばらくは、歯磨き談義。キャンパー用専用トイレには洗面所はありませんが便器はあります。歯磨きして便器に吐き出したらどうだろうか?と私が言ったら、カップルの女性が口中の水分だけじゃなく胃の中の物も出てきそうだというので却下とか。色々と面白い話ができました。

それとは別に、東北地方の紅葉時の登山がとても魅力的で、大朝日岳が良かったという情報も得られました。実際に言った人から聞く情報は貴重です。

〇夕焼け見物

おしゃべりに夢中になっていたら、我々が座っているテーブルの周辺には大勢の人が集まって来ていました。実は夕日ポイントだったんですね。今日の夕日は霧に包まれたり、霧がふわーっと晴れてきたりと、霧の満ち引きによって風景が変わる夕焼けでした。今まで見た夕焼けランキングから言ったら、まずまずの美しさというところでした。しかし、大勢の観客が霧の満ち引きによって大興奮して、うわーっとか歓声があがる雰囲気が、さすが人気の燕岳ならではの風景で、大変に面白かったです。

こうして初日は終了。満腹なので午後からはお酒やジュースのみの摂取で食事はなし。朝3時半起床だったので、日没後すぐに睡魔が襲ってきて就寝となりました。

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