【車中泊旅2024春5/15~】5/23 Day9:熊本県:黒川温泉、大観峰、あか牛の「いまきん」、ASOミルクファクトリー、道の駅「阿蘇」
黒川温泉、早朝。スケジュール確認をしたら時間に余裕がありそう。という事で、気に入った黒川温泉共同浴場「穴湯」に再び浸かって、温泉街を散策してから街を離れる事にしました。
〇黒川温泉で入浴と街散策
まずは昨日も訪れた共同浴場「穴湯」へ。入り口の木箱に200円を投入したら、かけ湯をして湯船にサラリと身をすべらせました。
またもや誰もいない独占状態の湯船の湯は、少し温めだったのでした。しかし壁から突き出た太いパイプから少しずつ湯船に流れ込む源泉が熱いので、30分もするとだんだんといい湯加減になってきました。出入りを繰り返して40分くらいも滞在したでしょうか。黒川の湯を堪能してお湯をあとにしました。
黒川温泉は「穴湯」がある川沿い界隈が中心地のようです。散策してみると「あか牛」の店、鰻屋さん、食堂、スィーツ、居酒屋、ケーキ屋さんと小さなエリアに様々なお店がひしめいていました。川の反対側は由緒ありそうな宿が軒を連ねていて、各宿からは宿毎にかけられた橋で川を渡るようになっていました。
黒木材を使った宿が軒を並べ、各宿の橋が川にかけられている様子も、なかなか風情があって良かったです。
〇やまなみハイウェイを南下、ミルクロードから大観峰 展望所
やまなみハイウェイ沿いには、農家さんが出している露店の八百屋さんがあって立ち寄ってみました。生でも食べられるトウモロコシというのが珍しい野菜。他にもリーズナブルな値段のメロンもありました。我々は自炊用にトマトを購入。朝9時半以降は焼きトウモロコシやその他調理した軽食も食べられるようです。
ミルクロードに近づくと、これまでの風景とは一転して草原の景色になります。これまでは両脇に高い木が生い茂り緑のトンネルの中を進むような景色もありました。しかしミルクロードは全く違う。もこもことした大きな丘に芝生が映えているような、あまり見たことがない変わった景色でした。
大観峰は阿蘇山のカルデラと周辺の渓谷の絶景を楽しめるポイント。というので楽しみにしていたのですが、今日は霧が濃くて、大観峰に到着する頃にはやや雨もパラつくという最悪の天気になりました。この先に更にミルクロードを西に進んで「阿蘇スカイライン展望所」に行こうと思っていたのですが、全く意味がなさそうなのでキャンセルしました。
こんな天気にもかかわらず、ツアーでこの場所を組んでしまった大型バスの観光客が次々と訪れてくいました。団体旅行というのは見るものとはまた別に、ワイワイと仲間内で楽しむ事ができるので、どの観光客も我々のようにがっかりした表情ではなく、女子高生たちは歌を謳い、韓国人女性たちは寒さをものともせずにアイスクリームを頬張り、皆、バリバリに楽しそうでした。
〇ランチは内牧温泉の「お食事処いまきん食堂」さんであか牛丼
大観峰の駐車場内で旅日記を書いたりして、少し時間をつぶしてから、ランチ予定の「お食事処いまきん食堂」さんへと向かいました。
11時開店のお店に到着したのは10時20分くらい。既に10人以上が並んでいて多少焦りました。お店を通り過ぎた正面にあるお寺の左側が駐車場だとお店の方に言われ、駐車して行列に並んだら我々で17番、18番目。平日ですが、大変に人気のお店でした。
10時半になると店の中に案内して頂けて、ぎりぎり一回転目で着席する事ができました。
ほとんどの方が注文する「あか牛丼」(2000円)は、厚めのローストビーフが丼一面に乗っていて真ん中に半熟卵が乗せてあるビジュアルでした。なので勝手に、既にできているローストビーフ状の物を切って盛って出すのかと思っていました。しかし丼はなかなか出てこない。厨房からジューッと肉を焼く音が聞こえてきてわかりました。
作り置きではなくどうやら一枚ずつ焼いているようなんです。
こうして出てきた丼の肉は温かいものでした。
あか牛は体毛の色が褐色な事が名前の由来なんだそうです。黒毛和牛と異なり、脂の刺しが多すぎない赤身の肉質の牛だからあか牛と呼ばれるのかと思うくらい、赤身の肉でした。これが非常に美味しい。脂の旨味で食べさせるのではなく、肉そのものの旨味で食べさせてくれるのでした。しかも肉が柔らかい。
脂が少ないのに、肉質が柔らかくて肉そのものの味がいい。
はい、これ、世界一周した方ならすぐに思い出しますよね。そうです、南米アルゼンチン牛と同じ特徴なんですよ。あれと似た肉が日本国内で食べらるのって嬉しいですね。
丼には牛出汁に牛ミンチとレモンが入ったスープ、漬物が付いてくるのも気が利いています。
熊本名物のあか牛。とびっきり人気の美味しいお店で楽しめて、いい思い出になりました。
〇ASOミルクファクトリーで食後のデザート
「あか牛丼」の後に行こうと決めていたのが、こちらの店舗です。国際味覚審査機構で最高峰の三ツ星を受賞した牛乳“ASO MILK”を手掛ける、「阿部牧場」の直営店だそうです。
店内にはチーズ、スィーツ、これらに会うワイン、その他物産品の販売コーナー、ピザやパスタが味わえるレストラン、スィーツを食べられるイートインコーナーがありました。珍しくカンノーリを扱っているので食べてみる事にしました。
カンノーリはシチリアで知った味です。筒状に揚げたサクッと軽い生地の中にヤギのリコッタチーズがたっぷり入ったスィーツ。初めて食べた時は、まだヤギチーズを制覇していなかったので最後まで食べるのが大変に厳しかった思い出があります。たぶん今なら大丈夫。
こちらのカンノーリは、ヤギではなく牛の乳のリコッタチーズなので、全く臭みがなく普通に美味しく頂けました。チーズケーキも濃厚で良かったですよ。
施設のある敷地内には広大なガラス張りの屋内バラ園があり、訪ねた5月下旬には数多くのバラが咲いていて、それはそれは見ごたえがありました。これを無料で見せて頂けるなんてお得な気分です。
〇道の駅「阿蘇」見学
JR阿蘇駅のすぐ右手にある道の駅「阿蘇」。名物の「あか牛」を使った様々な種類のお弁当がありました。焼肉、すき焼き風、ハンバーグ、そぼろなど。ここ数軒見てきた道の駅のお弁当の中では、ひときわゴージャスな感じが漂っています。多くの人が思わず手に取って買ってしまう魅力がありました。
それもあって、道の駅の店の奥には靴を脱いであがる、お座敷のイートインコーナーがありTVもついています。おばあちゃん家に来て、茶の間でご飯を食べている気分でめちゃくちゃ寛いでいる人多数でした。
道の駅にいつも併設の近所の農家さんの野菜売り場では、珍しくルッコラがあったので夕飯用に買いました。
〇自炊の夕飯
JR阿蘇駅から車で5分ほどにスーパーマーケットがありました。今日は道中で買ったトマト、先ほど道の駅で買ったルッコラがあります。そこでミンチ肉とフランスパンを買って、サルシッチャを作ってトマトとルッコラとをパンにはさんだサンドイッチを作りました。
サルシッチャはイタリアのハンバーグですが、卵もパン粉も牛乳も使いません。塩、コショウ、にんにくのみじん切り、ローズマリーみじん切りをよく練って、形を整えて焼くだけ。アウトドア料理にはぴったりです。
ということで、宿泊は道の駅「阿蘇」。ここには大型のキャンピングカーが何台も来ていました。また車のナンバーを見ると北海道から沖縄まであり、そうした風景を見ているだけでも日本人ツーリズムのダイナミックな波を感じる事ができて楽しかったです。
24時間使えるトイレは新しく、広々として美しい。とても快適な場所でした。ここはまた来たいです。