見出し画像

【車中泊旅2024夏7/2~】8/21 Day51:見どころ満載の南伊豆観光

下田から更に南下した南伊豆にも伊豆ジオパークに認定されたジオサイトが数多くあります。今日巡ったジオサイトは、ジオサイトであり、かつ人気の海水浴場にもなっていて、南伊豆の人気ぶりを目の当たりにしてきました。


https://youtu.be/nnfXoIgTtEM

〇龍宮窟とサンドスキー場

下田の市街地から南へ7kmほど南下した田牛(とうじ)海水浴場の北側に、この二つのジオサイトがあります。

伊豆半島の成り立ちをもう一回復習。2000万年前にフィリピン海プレート上の海底で火山が噴火して体積した地層ができました。フィリピン海プレートは伊豆半島から九州にかけて存在するユーラシアプレートの下にめり込んでいっています。日本から数百キロ離れた南の海底にできた地層は、フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下にめり込んでいく動きに伴って、じょじょに南から北の日本へと移動してきました。そして300万年前に本州と衝突しはじめ、約60万年前に現在の半島の形になりました。

ここの龍宮窟も海底から隆起によって地上に出るとともに、波にさらされる事になり、海底火山の地層の弱い部分が波で削られて洞窟となり、天井が抜けて、現在の形になったそうです。

龍宮窟の抜けた天井をぐるっと巡るように遊歩道が作られているので、まずは上から龍宮窟を眺める事ができました。龍宮窟の景色は地形の面白さはありますが、美しさからいったら隣の田牛海水浴場のビーチの方が美しく見えます。遊歩道を歩いていくと、やがてサンドスキー場も上から見ることができます。

龍宮窟を上からのぞく
龍宮窟お隣の「田牛(とうじ)海岸」
龍宮窟上部から見たサンドスキー場

龍宮窟の天井遊歩道を巡ったら、今度は階段を下りて中に入ってみましょう。洞窟は向こう側が海に向かって抜けていて、天井から差し込む光で海水の透明な美しさと周囲の岩のコントラストが非常に面白い景色でした。思わず水に足を浸したくなる場所ですが、縄が張ってあって海には入れませんでした。

洞窟内部から見る龍宮窟

お次は隣のサンドスキー場へと降りてみます。サンドスキー場は海岸の岩に吹き付ける風の力によってできた、幅100m、傾斜度30度の「砂堆(さたい)」です。子供の頃、こんな場所で段ボールスキー、よくやったものです。ここでは近隣の民宿でソリのレンタルをしていると書いてありました。段ボールでのスキーは安全上禁止されているそうです。

サンドスキー場

先日見た鳥取砂丘と規模は違いますが成り立ち方は一緒です。大きな砂の塊、周囲の黄色い色合いの岩など、ジオパークらしい景色で面白かったです。

〇石廊崎

田牛海水浴場から車で40分、18km南下した場所にある石廊崎は伊豆半島の本当に南端にある岬です。この岬から東側が太平洋、西側がフィリピン海になるという分岐点。

駐車場の目の前には最近建てられたオーシャンパークというお土産物、食堂、ジオパーク案内をする建物があります。ここから歩いて岬の先までいくのですが、先端近くに灯台があり、本当に先端には神社があります。

灯台を過ぎると風を遮る物がなくなるせいか、急に風を強く感じるようになりました。この日は無風のような日でしたが、それでも少し強い風を感じましたので、強風の日だったら恐怖を感じるくらいに強い風になるだろうと思います。

強い風に吹かれながら西側を眺めると、眼下には溶岩がそのまま冷えて固まったような大きな岩の岸壁。そこに強くぶつかって白い波がしらを立てる碧い海が広がっていました。どこに目を移しても頭に浮かぶ言葉は「荒々しい」の一言。人を寄せ付けない原始の迫力を感じる景色でした。そんな荒々しい岩の上に立って釣りをする男性二名。船で連れてきてもらったんだと思いますが、強い波が岩にザッブーンと被る近くで釣りをしている姿を見ているこちらの方が恐ろしい感じがしました。釣りの世界はなかなか凄まじい。

大迫力の景色

岬の溶岩に抱かれるように神社も建てられています。この神社は船の帆柱の上に建てられているということで神社の床の一部がガラス張りになっていて、その帆柱を見る事もできます。この帆柱の伝説を知る事も面白かったですが、私としては岬の本当の先端まで行って振り返って見た時に、神社が岬の岩に飲み込まれるようにして建っている、その姿が興味深かったです。

石室神社のほばしろ帆柱エピソード 伊豆七不思議の一つだそうです。
どうです、この景色。もの凄い迫力です。

岬の先端の左手には節理も見られて、節理でできた岩と溶岩がそのまま固まったようなゴジラの肌のような岩が混在しているジオサイトでした。

ここが伊豆半島最南端
石廊崎最南端の西側が魅力的な景色でした。

石廊崎近くの港からは岬の左手に見える蓑掛島を巡る路線と右手にあるヒリゾ浜周辺まで行く路線の2路線のクルーズがありました。ヒリゾ浜を見に行くクルーズに興味があったのですが、風が強くてこの日は欠航。蓑掛島へのクルーズはあったのですが、あまり興味がなくて断念しました。

〇ユウスゲ公園

石廊崎から更に西へと車を走らせると左手に「ユウスゲ公園駐車場」が見えてきます。道路から丘を上っていくようになります。ユウスゲは夕方に花開く黄色いユリだそうです。昼間なので花は見られませんでしたが、丘の途中の右手からはヒリゾ浜界隈の美しい景色が見えました。また丘の一番上から真南を見ると「カツオ島」という岩の塊のみの島がみられます。

丁度、ものすごい望遠レンズで写真撮影されていた男性がカツオ島に焦点を合わせて、カツオ島で釣りをする人を見せてくれました。先ほどの石廊崎の足元の岩に立つ人にも驚きましたが、カツオ島は更に秘境というかとんでもない場所でした。軽く電柱かと思うような大きな筒が傍らにあり、あそこに釣竿など一切が入っているのだろうと思います。やっぱり釣りという趣味は計り知れない。今日の感想です。

この望遠カメラでカツオ島を見せて頂きました。
カツオ島に人影が。。。

〇あいあい岬からヒリゾ浜をのぞむ

ユウスゲ公園から更に5分ほど車を進めると、あいあい岬という小さな岬に駐車できる場所があります。カフェ併設の土産物屋がありまして、置いてある商品が洗練されていてカフェメニューも洒落ているなぁと思ったら、2023年8月に英国人男性と日本人女性の夫妻がオープンしたカフェなんだそうです。

この岬の眼下に見えるのがヒリゾ浜。前に立ちふさがる大きな岩島との間に流れる速い海流のお陰で、本州とは思えない透明度を誇り、サンゴ礁もあって魚もいる。ということでシュノーケリングに訪れる人達で大混雑している場所だそうです。

ダイバーでもある親友に聞いたら15年くらい前に彼女が訪れた時から大混雑していたんだそうです。

今日も見ている間にも中木港からフェリーがお客さんをどんどん運んでは浜で降ろして行きました。行ってみたいなーと思ったのですが、乗船チケットが一人2000円、駐車料金が一人2000円と聞いて、一日中本気で遊ぶ予定でいかないと料金が見合わない事がわかって今回は断念しました。

あいあい岬から、今は綱が張って立ち入り禁止になっていますが、ヒリゾ浜へと降りられそうな階段を見つけました。もし岬から階段でヒリゾ浜へと降りる事ができたら、もっと楽にアクセスできるでしょうし、今のように浜でぎゅうぎゅうになって滞在せずに上でゆったりと寛ぐスペース開発もできるかもしれません。

ちょっと訪れただけの素人観光客の感想ですが、ヒリゾ浜は中木港からしかアクセスできない状況でビジネスの幅を狭めていないのかなぁなんて思いました。素敵な場所なので行ってみたいのですが、行きづらい。そこがネックです。

ヒリゾ浜を見下ろす

〇弓ヶ浜から行く逢ヶ浜とたらい岬周遊

下田から行けるジオサイトスポット。今日最後に訪れたのは弓ヶ浜から徒歩で行ける逢ヶ浜とたらい岬です。弓ヶ浜のビーチまで行くと駐車料金は2000円ですが、手前の民宿で1000円で駐車させてくれる所があったので、そちらに駐車しました。

弓ヶ浜から左手の道を伝って岬を一つ越えると逢ヶ浜(おうのはま)があります。弓ヶ浜とはうってかわって、全体が全て岩場。ビーチも丸い石がごろごろしていて歩きにくい事この上ない。この浜こそがジオサイトなんです。浜の左手には溶岩が固まった岩で中が抜けている「ハイヒール岩」などの奇岩がいくつか並んでいて、ジオサイトらしい風景を作り出していました。

ハイヒール岩

この浜から更に森林の中の遊歩道を40分ほど歩くと、たらい岬に到達します。岬からは右手に逢ヶ浜の風景、左手にはまた別の湾が見えます。帰りは左手の湾へと降りて、三日月の大洞と呼ばれる洞窟などを遠目に見物したりして帰ってきました。

たらい岬道中からの景色
たらい岬からの景色
たらい岬から左手の湾を見下ろす景色
左手の湾に降りて見える景色

たらい岬からあ逢ヶ浜へ戻ると汗だくになったので、ゴツゴツした岩場から海に入って涼んだりしました。弓ヶ浜の方が海に入りやすいのですが、あちらに入ると衣類が砂だらけになりそう。車中泊旅の身としては面倒な洗濯ができないので岩場の海に入る事にしたんです。

で弓ヶ浜については左から右まで1.2kmを歩いてみました。弓型に湾曲しているビーチです。湾に囲まれているので、それなりに波もありますが湾の縁は静かでもあります。左側は磯っぽいのでシュノーケリング、中央では浮き輪やボディボードで波乗り、右側には海上アスレチックがあり、サップやサーフィンする人がいました。

海での遊びが一つのビーチでこんなにオールマイティにできる場所は、あまり見たことがありません。たくさんのファミリーや若者グループが楽しそうに遊んでいました。

いわゆる昔ながらの海の家のようなのは小規模で2軒くらい、町営の軽食を出す場所が一か所あります。我々も夏の気分を味わうべく町営の店でかき氷を頂きました。

シャワーは浜に面した国民休暇村のコインシャワー200円で3分。次に銭湯に行くのでシャワーの目的は衣類の塩分をざっと落すというのを主眼にシャワーを浴びました。

〇弓ヶ浜と公衆浴場「みなと湯」

弓ヶ浜のある区域にある「みなと湯」へ午後3時半ごろ行って40分ほど入浴しました。午後4時を過ぎる頃には海水浴客がどんどん来ました。洗い場が3箇所、駐車場も15台と限られているので、3時半入浴開始は正解でしたね。レトロな銭湯ですが、きちんと掃除されていて、熱くて気持ちのいいお風呂でした。

〇道の駅「下賀茂温泉湯の花」で火を使わない自炊

下賀茂のマックスバリューで買い物をして、今夜は道の駅「下賀茂温泉湯の花」で停車しました。数年前までは車中泊禁止でしたが、先ごろは常識ある仮眠は許されているらしいとの情報でしたので、夕方訪れました。

今日の自炊は火を使わないサラダうどん。スーパーで既に焼かれているサーモン、温泉卵などを使って、それなりにリッチな仕上がりとなりました。

夜中近くになってトラックが2台きて朝までアイドリングしていたのは、かなり近隣の方にも迷惑だと思います。アイドリング族がいると、また車中泊が禁止になってしまうかもしれないなぁとちょっと残念に思いました。

今日は充実の南伊豆ジオサイト観光でした。夏の伊豆は本当に魅力的です。今回は夫婦共に初めて南伊豆を訪れたので、ジオサイト巡りとなりましたが、次回は海遊びも視野に入れて、また訪れたいと思いました。

いいなと思ったら応援しよう!