【車中泊旅2024夏7/2~】7/13 Day12:鳥取県の山陰海岸ジオパークで遊び、岩ガキ、カメの手、砂丘らっきょうと山陰食祭り
山陰海岸ジオパークという世界ジオパーク認定のエリアにいます。昨日はジオパークの目玉の一つである鳥取砂丘を観光してきました。今日は梅雨の中の久しぶりの晴れ間。
チャンス!
ということで、このエリアの変わった岩の様子を洋上から眺められる遊覧船に乗ってきました。その後、遊覧船で海の上から眺めた場所を何か所か陸からアプローチ。ジオパークについて説明してくれる資料館も2つ訪ねました。
観光した後は食の探求。美味しく岩ガキを食べさせてくれる所を探し、スーパーで地物食材を探して食べてみました。色々と変わった食材もあって面白い自炊となりました。
〇浦富海岸遊覧
山陰海岸ジオパークで唯一遊覧船観光を行っているのがこちらの浦富海岸。コースは2つあって、小さな船で岸近くを巡る2500円50分のコースト、大きな船で少し岸から離れて遊覧する1500円40分。せっかくなので2500円のコースにしました。
軽妙な語り口で船長さんがガイドしながら遊覧してくれます。変わった岩を見物したり、洞門と呼ばれる岩のアーチを潜り抜けたり、洞窟の中に船で入ったりします。この地域の地名を冠した「岩見ブルー」と呼ばれるエメラルドグリーンの美しい海水。昨日までは雨による土砂が巻きあがって透明度が0だったとの事ですが、今日は少しは透明度があたって美しい海水の色を楽しめました。
静かな晴天が続いたら、どんなにか美しい事でしょうか。梅雨の晴れ間を狙ったギリギリの観光。途中からは曇ってきたりしましたが、何とか雨は降らずに楽しめました。
〇城原海岸
浦富海岸のジオサイトは遊覧船から眺める事もできますが、実は遊歩道も整備されていて陸地から観察する事もできます。私たちは遊歩道を歩くのではなく、これぞと思われるジオサイトまで車で移動して周辺を少し歩く事にしました。
まず立ち寄ったのが、この城原海岸。展望台からは先ほど自分たちが遊覧した界隈の岩が見えますが少し遠い感じです。展望台から階段を下って170m行くと、海辺に出ます。この海辺では小さなお子さんを連れたファミリーが磯遊びや海水浴を楽しんでいました。
ジオパークに認定された溶岩がニョキニョキと海から突き出て、そこに松がビューっと生えていたりして、素晴らしい景色を楽しみながら美しい海水で遊べるという場所でした。子供の頃からこの場所に親しんできたら、都会に出て「故郷に戻りたい」という気持ちになるんだろうなぁと、田舎の新興住宅地で育って望郷の念がとんと沸かない私は想像します。
〇ジオパーク館
鳥取県の浦富海岸から本日停車した兵庫県の浜坂までジオパーク館という資料館が2つあったので立ち寄りました。山陰海岸ジオパークの資料館ですので、メインの説明は「どうやって日本海ができたのか」「どうしてユーラシア大陸から日本が引きはがされたのか」というものでした。ざっくり言うとユーラシア大陸プレートの下に海底プレートが滑り込んでいき、ユーラシア大陸プレートの端が海底プレートに巻き込まれてひきずられて、後に日本海となる部分の火山活動が激しくなりました。この海底火山活動によって大陸が崩れて、そこに海水が入ってきて日本海になり、結果、日本ができあがったという感じらしいです。
5000万年前とか2000万年前という途方もない時間についての説明がされていて、非常に面白かったです。
資料館ごとに、その土地に根差した生物のはく製や情報などが展示されているので、資料館ごとに異なる展示になっているのも、訪ねた甲斐があって面白かったです。
〇穴見海岸
日本海の海底で火山噴火が起きた頃にできたと考えられる岩が目に見えているという事で、ジオサイトとして指定されている海岸です。案内に書かれている古い岩を特定はできませんでしたが、何となくこれか?という色合いの岩はありました。この海岸も美しい水と変わった形の岩で、とても美しい入り江を作り出していました。
〇魚屋で岩ガキ
兵庫県の浜坂にあるジオパーク館のとなりに「とれとれ市場」という鮮魚販売ショップがあったので立ち寄ってみました。しかしここで売られている干物は冷凍物が多く、地元産の干物ははたはたのみ。岩ガキも舞鶴から来たものでした。大手旅行代理店のツアー立ち寄り場所になっているようなので、多くのお客さんのニーズに応えるべく、こういう品揃えになっているようでした。
個人的には品数は少なくとも、地元の物だけ置いてくれている道の駅みたいな店が好きなので、こちらのお店では買い物せずに別に探した(有)山米鮮魚さんに行きました。
こちらは浜坂の市街地から2km離れた幹線道路沿いにあるお店でした。訪れた時間が午後という事もあって、売り切れも出ていましたが浜坂産の岩ガキがあったので、さっそく頂きました。お店で殻を開けてお皿に乗せてレモン汁もつけて出してくれます。甘くてミルキーな地元産の牡蠣が食べられて大満足でした。
〇浜坂海岸レクリエーションセンター 松の湯
今日のお風呂は海沿いのキャンプ場のお隣にあるお風呂。3人も入ったらいっぱいになる家族的な大きさのお風呂でした。
丁度この日は町の花火大会でキャンプ場にはお客さんがたくさんいたようです。女湯がいっぱいなので入るのを待ってくれと言われて15分ほど待ちました。
家庭的な小規模のお風呂ですが、実はこのエリアは温泉地帯でもあり、こちらも源泉をひいています。ジオパークで日本海の成り立ちを知り、日本海が海底火山の繰り返しの噴火によってできていると知ってこの温泉に入ると、ひときわ感慨深い気がしましたね。
〇山陰食祭り!がらもさえび、砂丘らっきょう、カメの手、のどぐろ
今夜は道の駅 山陰海岸ジオパーク浜坂の郷で停車。山陰本線浜坂駅のある市街地からこの道の駅までには、いくつかのスーパーマーケットがあったので食材を探して訪ねてみました。するとマルワ浜坂店というスーパーでローカル色が強い魚介類がたくさん見つかりました。買ったのは、がらもさえび、カメの手、ノドグロ。全て「浜坂産」と書かれている物です。
がらもさえびは、足が早くて黒くなりやすい事などから、他にはあまり流通せずに安価に現地で消費されているえびのようです。もさえびと比べると熱を加えると身が崩れるのでお刺身や唐揚げにむいているらしいです。今回は生でそのまま頂きました。卵も多く抱えていて、甘く柔らかい身がとても美味しかったです。
カメの手は人生初。爪先の固い部分と肉球のようにプニプニした部分のある物体がくっついて塊になって売られていました。一つ一つはばらさないで、大きな塊のまま水から茹でて味噌を加えて味噌汁にしてみました。プニプニした部分を割って固い爪状からスポッと身を抜くと、カニ爪のような身が出てきます。これを食べると味が濃くて美味しかったのですが、味噌汁の方にあまり出汁は出ませんでした。もっと長時間煮ないといけないかもしれませんね。
浜坂産のどぐろは小さいサイズ6匹で200円という驚異の安さ。お味はちゃんとのどぐろでしたよ。
山陰の変わった景色と変わった食材を堪能した一日でした。
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