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春の初め、栃木へ。

先日、一泊二日の栃木旅へ行ってきました。

土曜日、雨の中レンタカーを借りて東京を出発。
まずは朝マックで腹ごしらえ。
まだ街が目覚めきっていないような、人のまばらな土曜日の朝。
いつもと違う、旅行の日特有の空気に胸を躍らせて。

小雨の降りしきる中、東北自動車道を北へ、北へ。

お昼は栃木市内のパーラートチギさんへ。
大正時代の洋館をリノベーションしておられるそうで、レトロな外観もとっても素敵。

副菜がたっぷり乗ったそぼろ丼、しっかり硬めのプリンも絶品でした。

お昼の後は、念願の物華さんでコーヒーブレイク。
こちらは築100年余の蔵を改装した工藝と喫茶のお店。
深煎りの珈琲とシトロンケーキを頂きました。
暗めの照明と静かな店内、気さくな店員さんに癒されて、予定以上に長居をしてしまったけど、これも旅の醍醐味。

その後はさらに北へ、車を走らせ川治温泉へ。
宿泊先は、星野リゾート 界 川治温泉。

大きく開いた窓の外、少し芽吹き始めた木々の緑が一面に広がる。

シックで落ち着いた雰囲気の客室。
まだ肌寒い栃木の春の初め。お部屋に用意された小さな炬燵もうれしい。

里山の食材たっぷりの夕食を頂いて、温泉に浸かったら、夜はお部屋やロビーでのんびり。
ひょうたんランプの灯りが窓ガラスにキラキラと映り込んで、昼間とはまた違った幻想的な雰囲気に。

二日目の朝。
緑茶を淹れて、炬燵でぼんやりと過ごす。

少し早めにホテルをチェックアウトして、日光東照宮へ。

参拝を終えお昼を食べた後は、気になっていた鹿沼のネコヤドロジへ寄り道。
細い路地に焙煎所や雑貨屋、カフェが軒を連ねている。

レトロな色合いのベンチに、キラキラと木漏れ日が落ちていた。
何枚も、何枚でもシャッターを切りたくなってしまう。

カフェへの入店を待つ間、路地をぷらぷらと散歩。
この日はトレーナー1枚で歩き回れるくらい暖かくて、道端の猫も気持ちよさそうに昼寝をしている。

どこからか漂ってくる、お寺の匂い。
道端に転がっている、小さな木の実。

空は高く、青く。日差しはぽかぽかと、春の風が髪を揺らし通り過ぎてゆく。

あまりに平和で、すべてがちょうどよく満ち足りていて、幸福としか言いようのない午後だった。

ずっと今がいい。ずっと今が続いたらいいのに。

旅の最後に、日光珈琲さんの深煎り珈琲を頂いて。
名残惜しい気持ちで、ネコヤドロジを後にした。

栃木で春のはじまりを感じた、そんな週末。

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