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【長期投資のリスク?】 感想:『資産運用の新常識』 三鷹 台

はじめに

私にとって、この本での重要な部分を簡単にまとめると

長期投資は有効な方法だが、下振れすると思うように資産が増えない可能性も念頭に、最適な資産分配も考慮してインデックス運用を進めよう!

ということです。

感想

フォローさせていただいている、MitakaDaiさんの本です。
ある記事のコメントで「長期投資はリスクが増える」とおっしゃっていて、私は「いや逆でしょ?」と思っていました。
その疑問点を解決する糸口が本書にあるはずです。


本の紹介の前に著者のことを少しだけ。
Amazonのプロフィールのリンクを載せます。

理系の方なんですよねー。
お付き合いさせて頂いてると、それがよくわかります。
理論的な文章、徹底したデータ解析とその結果の解釈方法や提示方法、その端々から理系の雰囲気が漂います。

それが顕著なのは以下の記事です。

もう、すごいので見てください!


だいぶ前置きが長くなりましたが ここから本の感想です。

冒頭から出てくる資産増加額の式が、まず私の好みでした。

資産増加額= 収入 - 支出
      + 資産 × 利率
      - 負債 × 利率

資産運用の新常識

ここに出てくるものだけ考えておけば良さそうですよね。
資産を増やすことは、この式のプラスの部分を増やして、マイナスの部分を減らせばよいわけです。

収入を増やして、支出を減らす。
資産を増やして、負債を減らす。

単純。ですが式に表すとスッキリします。
小難しい計算式ではないのもポイント。
難しい計算式では私はすぐに挫折します笑。

そして、投資の3原則は『長期、分散、低コスト』ということで、投資信託は全世界株式が推奨されていたり、ここまでは フムフムその通り と思って読んでいました。


さあ、いよいよ「長期投資のリスク」の話です。

投資でいうところの「リスク」は単純に値段の上がり下がりでしかありません。
ですから 私は
・長期投資で「リスク」は変わらない
・「リスク」を損失のリスクという考え方とする場合では、長期投資で「リスクは下がる」
と理解していました。

しかし、実際には長期投資のリスクとは累積リスクであり、資産を長期間にわたってリスクに晒し続けることで増加していく、ということです。

リスクは価格の上がり下がりですから、例えば下振れがずっと続く場合には最終的には損失になりますよね。
逆に、上振れがずっと続けば収益はどんどん伸びる。
下振れと上振れがずっと続いていくと、両者の差は年数を重ねるほど大きくなっていきます。

ですから、確かに長期投資は「累積リスク」を増加させる。
つまり 「長期間が経過したあとの最終的な価格の幅」は、時間が経てば経つほど大きくなるんだ、ということです。

よく、資産運用の計算をする際に年利○%で試算をします。
しかし、その期待値と実際の結果には隔たりがあることを意識しなければなりません。

下振れした場合に、全ての資産を株式で持っていたら損失が生じるので、債券などの安全資産を組み合わせた運用をしましょう、ということです。

この本ですごいのは、株式などのリスク資産と、債券などの安全資産の保有割合を変化させて、ひとつずつ運用のシミュレーションを実行していることです。
ここまでデータが提示された本は珍しいです。

株式100%で運用したとき、最悪の場合には資産は10%になるかもしれない!?
頭には入れておいたほうがよさそうです。

そして、つい先日もMitakaDaiさんは投資のリスクについて参考になる記事を投稿されています。

世界恐慌、これが起きないとは限らない。
怖いですね。。。


読了後の意識/行動の変化

私はもっと株式の比率を高めようかなーと考えていたのですが、この本をみて考え方が変わりました。

適切なリスク資産の比率について見直します。


基本情報

リンク:資産運用の新常識
入手場所:Kindle Unlimited
読み始めた日:2024年7月26日
備考:読書ノート12冊目


おわりに

長期投資。
それは確かに運用の基本指針です。
しかし、長期投資ならではのリスクを考慮して、安全資産と組み合わせて運用したいものです。


PS
MitakaDaiさん
間違いがあればご指摘をお願い致します。


読んで頂き誠にありがとうございました。

髙草木



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