上海駐在物語 エピソード0張君スピンオフ
どうも!高倉JB珈琲のらいです。
お笑い芸人もしていませんし、絵本作家もしていませんし、国内最大のオンラインサロンの運営もしていません、アルバイトをしながら高倉JB珈琲で自家焙煎のオリジナルブレンドのコーヒー豆を通信販売(powered by BASE)で販売しています。この記事は、コロナで卸の売上が無くなり、個人様向け(←飲食店さんの方が私より厳しい状況)にシフトを切替えてゼロからどのように起ち上げていくのかを記録のために書いています。
ワクチン接種の予約がなかなか取れず、『なぜ選挙表のようにワクチン接種日を各人個別指定して、ダメな方だけ電話するようにしないのだろう?』と思ってしまう、らいです。お電話やインターネット対応をされている方の心中を察している、らいでもあります。どの方法が正解なのか、今回の経験を次回に活かして欲しいと願っています。だって、100年に一度でしょ?活かさないとね?
さてそんなこんなで昨日のつづきです(←昨日の記事はココ)
張君のエピソードなのですが、今回はちょっと横道エピソードになりますので、張君ファン(←いる? 笑)の方は、ごめんなさい。後輩と夕食の約束をした私は、後輩が入っているテナントビルまでタクシーで行った。この頃には、ほぼ行きたい所へは一人でタクシーで行けるくらいの中国語は話せた。知らない場合は、先方の名刺を運転手さんに見せれば良いからね。笑
で、ビルの下で彼に電話すると、「今すぐ降ります!」と言われたので、そのテナントビルの玄関で彼を待っていた。彼はすぐに降りて来て私を待たせたことに対して謝罪した(←ザ・体育会系の良いヤツ)。
2人で何食べようか?と相談して、あの人脈えぐい方で私のnoteではお馴染みのオーナーさんの高級中華レストランに行くことにした。彼の会社からそこまでタクシーで普通に行けば20分程度の距離だ(←まあまあの距離)タクシーに乗ると私はすぐにオーナーさんに電話して、今から2人で行く旨を伝え、席の確保を願う。やはり高級中華なので、個室に限るからね。個室は予約か常連さんじゃないとすぐには入れないので。予約の電話を終わると、お互い最近の仕事の話になったんだが、タクシーの運転手さんに行先を伝えると、『???』的な反応だった(←私の発音が下手くそなので、慣れていた)ので、上海語で伝えると、運転手さんは、「そこは聞いたことはあるが場所は知らない」と上海語で言われた。
私:「(ここから中国語のやりとり)じゃあ、私がココからの行き方を教えるからその通りに走ってください」
運転手さん:「はい。わかりました」
私:「じゃあ、このまままっすぐに走ってください」
運転手さん:「はい」
で、私は後輩と会話を再開した。なんの話をしたか内容までは覚えていないが、彼は人材派遣会社の社長で今、日本企業が優秀な中国人を探しているのだが、すでに欧米企業に引き抜かれ始めているような感じのことを言っていたような記憶がある。日本人は中国でも日本式給与計算(←日本本社と同じ方法)で、なかなか昇給がない。それに比べて欧米は実力主義なので、能力のある中国人はどんどん給料が上がる欧米企業に行きたがるので、ミスマッチが増加していてこまっているとかなんとか…。すでに当時にそんな問題が生じていたのだから、今はどうなっているのか?知る由もないが…。
で、お互いの話が佳境に入りだした時に、運転手がラジオを音量を上げた。横に座っている彼の声を「えっ?」と聞き返さないと聞こえないくらいの音量だ。日本ならまずあり得ない。日本ならお客様の会話が弾んでいたら、音量を下げるはすだから。私もその音量は気になったが、まぁ中国ではよくある話だからと思っていると、後輩の彼が「先輩、ちょっとすいません」と私の話を遮って運転手さんに
彼:「(中国語で)ラジオの音量をさげて欲しい」
運転手:「は?」
彼:「ラジオの音を下げてください!」
運転手:「分かりました」と言って音量を下げる。で、その運転手は信号に止まる毎に、「次はどの方向へ行けばいい?」と聞いてくる。その度に私は、「そのまままっすく走ってください。当分の間まっすぐで大丈夫です」と答えた。
で、2人でまた会話が再開して盛り上がってくる(←この辺りになると仕事以外の楽しいお話になってくる 笑)と、運転手さんがラジオの音量を上げてくる。
みなさんも今ではよくご存知だと思いますが、当時から中国ではタクシー強奪が多いのでプラスチックカバーで運転手さんをガードしていいて、後部座席から運転手さんを襲えないようにしてある。なので、我々にはラジオの音量が聞こえていないと思っているのだろうか、それともとても面白い内容のラジオ番組なのか、それとも、我々の話が盛り上がってくるとラジオの音が聞こえなくなるのか、理由は定かではないが、『嫌がらせ?』と思わせるくらい音量を上げる。
彼:「(その運転手カバーをノックして)ラジオの音量をさげて」
運転手さん:「はぁ?」
彼:「ラジオの音を下げろと言ってるやろ!(←やや切れ気味 笑)」
私:「(ニヤニヤしながら彼に向って)まあ、まあ」とここでまた信号が赤で車が停車すると、運転手さんが私に「次はどっちの方向だ?」と聞く。
私:「まっすぐで大丈夫です」
運転手さん:「はぁ?」
私:「まっすぐやて言うてるやろ!(←やや切れ気味)」
彼:「(ニヤニヤしながら私に)まあまあ、先輩」でお互い笑う。
そして、あと2つ向こうの信号で左に曲がらないといけないなぁと考えて回りの景色を気にしながら、彼の話を聞いて、その答えをしていた時に、また、ラジオの音量が上がった。
彼はそのガードを足で『バィ~ン!』というなるほど、何度もけり倒しながら、「ラジオを消せ!ボケ!お前、とりあえず車止めろ!コラ!」と完ギレ。
彼:「先輩、すいません、もう許せません。先輩が話しているのに!」
とそのカバーが取れるんちゃうか?というくらいカバーを蹴り倒している。「ラジオを切るか、車を止めるかどっちやねん!」
ちなみに、彼の握力は80㎏を軽く超えるほどの持ち主で、相手の耳を引き千切れるほどの腕力がある…。
私:「まあまあ、もうええって。もうすぐ着くから」
彼:「いや、許せませんよ!コイツ、先輩の話になったら音量上げやがって!」
私:「俺の話が面白ないからやって」と笑うと
彼:「(本気で)こいつに日本語分からんじゃないですか!」と彼に怒られる…笑
そうこうしているうちに左に曲がる交差点が来たので、私は運転手さんに指示を出し、なんとか無事に到着はした。
私はタクシー代を払って、タクシーを降りる時に、ふと見ると、運転手さんを守るカバーは外れて、傾いていた。守れてないやん!
つづく…
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