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漫画を読む罪悪感がなくなる書籍『武器としての漫画思考 』

最近、書籍よりも漫画を読むことが
多くなっていてなんだか
勝手に罪悪感をいただいていました。
別に悪いことをしているわけはなく、
好きで読んでるんでいいんですが、
なんとなーくもったいない感じが…

そんな時に目に飛び込んできたのがこちら!!

『武器としての漫画思考 』保手濱 彰人(著)

タイトルからもわかるように
漫画は立派な武器になる!
という漫画を全面的に肯定している内容。

今の自分にぴったりだと思って購入。
読んでみて漫画を読む罪悪感がなくなったのと、
読書熱が復活してきました!

ということで、
この本からの引用と気づきを紹介します。

リーダーの仕事は「戦わずして勝つ」

ここで、兵法に精通している我が師から授かった、多角的視点が得られる「王・将・兵のエピソード」を紹介しましょう。
「組織は王・将・兵の三階層に分類できる。王は、直接兵と話してはいけない。現場に王が降りたら将は嫌がる。 兵を舵取りするのは将の役割であり、王が介在すると将がやりにくくなるのだ。その代わり、王は将と徹底的に話したうえで、兵の扱いをドンと任せる。だから、 王は将を使える人物である必要はあるが、兵を使える人物である必要はない。しかし、王と兵は心で繫がっている必要がある。なので、人の心を打つビジョンを語ることが重要なのだ」
要するにリーダーは、全体を正確に把握して、ビジョンを語り、堂々と振る舞えば良いということ。あとは現場を統率するチームリーダーに任せればいいのです。筆者が人材登用や組織の作り方、自分自身のあり方について悩んでいた時に支えとなった大切な教えです。

武器としての漫画思考

【行動】チームリーダーとしてマネージャーとメンバーの橋渡しをする

会社を戦に例えて…
王=経営層
将=マネージャー
兵=現場

とすると、経営層は直接現場に指示はしない、
現場をまとめるのはマネージャーの仕事、
経営層はマネージャーと
密にコミュニケーションを取って
現場のことは任せる。
ただし、経営層はビジョンによって
現場と繋がってる必要がある。
こんなことが書かれていました。

まさに会社と戦は似ている。
『メタ思考』にも似たようなことが書いてあり、マネージャーの本当の役割は通訳とあったが、
これにも通ずる部分。
チームリーダーとしてマネージャーとの
コミュニケーションを取りつつ
現場の舵取りをするには
全体を俯瞰して捉えておくことが大事。

個人主義的な側面が強い日本人

じつは日本人は、他人に迷惑をかけられたり、他人だけ得をしたりする状態が許せないという、利己的な性質を強く持っています。そして、この裏返しとして、社会の中で「他人に迷惑をかける人や自分だけが得をしようとする人はつまはじきにされる」。そして自分がそのような村八分に合わないよう、「人目を気にして」「ルールを遵守する」メンタリティと仕組みが生まれていったということです。
(中略)
「日本人は親切だ」という通説は、「人の目を気にして」「そうしないとリスクがある」ことから来ています。 人の目がなくなった瞬間に、利己的に振る舞うことが、近年の社会実験からも明らかになっています。

武器としての漫画思考

【行動】常に見られてると意識することで裏表のないように振る舞う

日本人の親切さの裏側として
実は個人主義的な側面があったという意外な話。
たしかに他人に迷惑を掛けることを嫌ったり、
人目を気にするという特性はあると思ってたけど、
それがルールを遵守するに繋がり、
親切さにも現れてるというのは面白い切り口。
また他の側面として、個人主義だからこそ
技術が高められたとも書いてありました。

個人的にも誰かに見られてる時と
そうでない時では意識的に変わるから、
それが行動として出ないように
可能な限りフラットな状態でいたい。

「闇堕ち」により攻撃的な態度をとってしまう営業パーソン

「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査 (平成 30年度)」(内閣府)によると、驚くべきことに、10~20代の若者男性の多くが、先進諸外国に比べて「悩みを相談しない」率が数倍も高いようです。
(中略)
そのため、欧米ではごく一般的となっている「カウンセリング」が普及せず、自身のそうした過去の傷、心理的外傷に向き合い、 治癒していく機会がありません。それにより、アンバランスな気質を持っていたり、ビジネスの場面で「どうしても許せない」などと、非合理で感情的な意思決定をしてしまうことがままあります。
横暴な父親に抑圧されて育った記憶がある営業マンが、横柄な態度の取引先に対して必要以上に攻撃的になってしまう、などです。
なお余談ですが、「占い」「水商売」といった領域の市場規模が、世界的に見て日本だけ異常に大きいのはこれが理由です。
占いの国内市場規模は、2022年時点で約1兆円。世界全体の20%を占めます。水商売であれば、キャバクラも同様に1兆円超、ホストクラブはそれに満たないもののかなりの規模です。海外ではあまり見ないこのような業態に、これだけの市場規模があるということに驚きますが、この背景には、日本でカウンセリングの利用率が低いことも影響しています。
キャバクラやホストクラブは、「自分の話をゆっくり聞いてもらう」ことで 癒しを得たいという、日本人の根源的な需要に対応しているわけですね。

武器としての漫画思考

【行動】悩みの受け口としてキャリア相談で役に立つ

悩みを相談しない比率が欧米と比べて数倍高い、
という話をはじめて聞いた。
たしかに心療内科とかに馴染みが少なく、
最近になってようやく理解が広まった感はある…
その反面で、占いや水商売の市場規模が
大きいということも初耳。
占いの市場規模が世界の20も占めるとは…

やっぱりどこかでバランスをとってるとは思うけど、
ここにも書いてあるように
本来はカウンセリングが必要だとしても
そこに辿り着かないケースが多くなるとすると、もっとカウンセリングや臨床心理が
広まるのほうが望ましいのかも。

個人的にもキャリア相談を通じて
その良さを実感しているし、
そこからキャリアコンサルタントの資格を取ったので
この分野についてはもっと広まってほしい。
本書にも専門的なカウンセリングや
臨床心理と違って、占いや水商売では
トラウマの根本的な解決に至りづらいことが
ネックとの記載があった。

ローマ皇帝でも日々、悩んでしまう

皆さんは、「SCARF(スカーフ)モデル」 をご存知でしょうか。これは、人間の根源的な強い欲求と恐怖に訴求する「一次的報酬と脅威に関する心理モデル」です。
もう少しわかりやすく説明すると、「SCARF」とは、人間の脳に報酬と恐怖を引き起こす5つの要素のことで、具体的には以下となります。
Status: 社会的地位
Certainty: 確実性(未来が明確か)
Autonomy: 自律性(自分で決められるか)
Relatedness: 周囲との人間関係
Fairness: 公平性(フェアに扱われているか)
この5要素が、みなさんもよくご存知のマズローの欲求五段階説のうち、「生理的欲求」「安全の欲求」と同じぐらいに根源的で、人間が欲しがるものであり、また失いたくないものだということです。
このSCARFが脅かされる状況では、王であろうと奴隷であろうと、同じ苦しみを味わい、不安がつきまとうということ。ネロがそうであったように、たとえ最上位の立場にいようが、安定した幸せが保証されるわけではないのです。
(中略)
「現代人がどんなことに報酬と脅威を感じるのかは、全てSCARFに落とし込める」ということです。したがって、 リーダーは、相手が口にした言葉の裏側にある「本当に求めているものや脅威(=SCARF)」が何かを想像しながら、コミュニケーションするようにしましょう。

武器としての漫画思考

【行動】社内をSCARFモデル視点で観察してみる

ここにあるように裏側に隠れた求めているものや脅威…
(社会的地位、未来が明確か、
 自分で決められるか、周囲との人間関係、
 公平性)が大事。

たしかに、仕事で自己決定権の幅が狭いと
脅威に感じる。
これは「自分で決められるか?」を脅かされるから。
会社の将来性が信じられないと転職する
というパターンは、
「確実性」未来の明確さが脅かさられてる。

逆に社会的地位を報酬と感じたり、
人間関係や公平に接してもらえてることを
報酬としてもらえる人もいる。

マネージャーはここを考えたうえでの
コミュニケーションが必要ってのは納得感ある。
ただ正直にそこを話してくれるわけじゃないから、
SCARFの切り口がひとつのヒントになりそう。

例えば、お金のために働いている
という人でも、実は社会的地位を
脅かされたくないと思ってるかもしれないし、
周囲との人間関係を大事にしてるかもしれない…などお金はただのツールでしかない
といことも考えられる。

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