暗号資産:SHIBA INU ($SHIB)って何?(コインじゃなく、トークンだよ)
こんにちはー!すっかり秋にありましたね。私は猫たちと一緒に食欲の秋を満喫しております。
今日は、最近話題の芝犬暗号資産(SHIBA INU)についてお話をしたいと思います! 下記のチャートからも激しさが、さすがミームと言った感じですよね。笑
まず初めに歴史を見ていく前に、色々記事等見ると間違った用語を使っているところが多いのですが、SHIBはコインではなくトークンです。これはSHIBの作成秘話にも繋がってきますし、彼らのサイトの名前もshibatoken.comです。
トークンとコインの違い
上記の表にうまくまとまっているのですが、トークンは他のブロックチェーンを基礎に作られています。SHIBの場合ETHのブロックチェーンを使っています。また、もう一つ大きな違いとしては、コインの場合純粋な通貨を表しているだけのところ、トークンは当該プロジェクトへの参加権・投票券という役割を持っています。
コインの代表例としてはBTC(ビットコイン)、ETH(イーサリアム)、XRP(リップル)などがあり、トークンの代表例はUNI(ユニスワップ)、MATIC(ポリゴン)、BNB(バイナンス)です。
ドージコインとの対抗
DOGE(ドージコイン)を潰しにかかる存在「dogecoin killer」として呼ばれるようになったSHIB。この理由には、ドージとSHIBの大きな違いからきています。
ドージコインは名の通り、自分のブロックチェーンを使うコインでLTC(ライトコイン)の技術をベースに作られていて、スマートコントラクトのような機能は持ちません。また、ドージコイン自体2013年にプログラマーが暗号資産にまつわる高い投機性を見て、冗談で作成したことから始まりました。
SHIBの誕生
さて、ようやくSHIBの誕生についてですが、2020年8月にコミュニティガバナンスを試すために、作られたトークンです。コミュニティガバナンスとは、コミュニティの投票により変更・改善を決定できる構想です。
10イーサリアムを投資し、ETH・SHIBのセットを全てユニスワップに乗せ、ユニスワップにてイーサリアムを使ってSHIBを買うことができるようにしました。今後SHIBの数量が変更できないようにした後に、全数量の50%をイーサリアム創業者のバイタリックのウォレットに勝手に送りました。凄いですよね!暗号資産の送金は相手のウォレットアドレスさえ分かれば、誰でも送れるので。
その後2020年5月にバイタリックは10%ほどをコロナ対策等に寄付し、残りは焼却したそうです。これは2021年3月頃にイーロン・マスクがツイッターで芝犬を飼ったと言った後に300%ほどSHIBが急騰した後で、焼却したトークンは当時金額にして$6.7B(≒7千億円)ほどと言われています!これらの取引履歴は実際に見うることができ、例えば焼却取引はこちらです(焼却トークンの現在価値が$18.3Bとなっています…目が回るような金額です)!
また、面白いのが焼却に対してのSHIBクリエイターのコメントは「ワンマイスター(woofmeister. woofは日本語で言う犬の鳴き声のワンです)本当の分散型(decentralization)を可能にしてくれてありがとう。ここからようやく本当の始まりだ。」
SHIBとそれ以外の機能
では、SHIBはどの様な機能があるのでしょうか?結論から言うと、機能はありません。笑 これは、必ずしもSHIBに限ったことではないのですが、現実的には未だ暗号資産全体について投機的資産価値があったとしても、機能性はありません。スマートコントラクト自体の機能は様々なビジネスケースが考えられるのですが、現在暗号資産を持っている人は何かに使うのではなく価格上昇による利益を狙っているでしょう。
その前提の中、SHIB環境で提供されているものとしては以下の内容です。
DIG(掘る):SHIBは自身のDEX(分散型取引所、過去の記事はこちら)、SHIBSWAP(シブスワップ)を作ったのですが、ここにて流動性を提供することによって、BONE(新たなトークン)を獲得することができます。BONEはDoggy DAOの投票券ともなります。DAOはdecentralized autonomous organizationの略で日本語では自律分散型組織と訳されます。DAOは特定の管理者や主体を持たない分散型の組織で、組織内の階層構造もなく、構成員一人一人によって自律的に運営されているのが特徴です。これは、もともとSHIBが誕生した背景にもあります。
NFT:彼らはSHIBOSHISというクラブを作り、ここで1万展の特別なNFTが売買可能で、後にはSHIBのゲームが出されるとのことで、そのゲーム内で使えるキャラクターにもなる様です。以下がNFTのサンプル。まだ、販売されていない様ですね。
BURY(埋める):これは、持っているトークン(SHIB、LEASH、BONE)をstake(ステーク)することによりそれに対する利子の様なものが獲得できます。ステークの細かい内容はここでは話しませんが、簡単にいうと暗号資産のネットワークに貢献するため自分のトークンを提供し、自身では使えない様になることです。
SWAP(交換):こちらは名前の通り、他のトークンと交換できます。
BONEFOLIO(骨フォリオ):自身のポートフォリオの価値の分析ツール。
WOOF(ワン):DIG(掘る)ことで獲得した新たなトークンを換金する。
以上、ネーミングとかが面白いですが、それが重視されてコンテンツはちょっと?ですよね。笑
価値・価格
さて、一番初めにもチャートをお見せしましたが、11月4日のある時点では$0.00004631でした。小さすぎて、かなり分かりづらい数字ですよね。
ただし、これは決して安いと言ったわけではなく、合計発行トークン数(焼却を除く)は約589兆なので、時価総額は既に約$28B(約3兆円)あり、トークンの中では第3位でユニスワップを超え、仮想通貨全体(コイン・トークン)のランキングでも11位となっています。
比較として、BTCは$1.16T(約131兆円)、ETHは$528B(約60兆円)です。また、企業と比較してみると、マイクロソフトは$2.5T(約284兆円)トヨタ自動車で33兆円、ソニーグループで17兆円です。
実際の企業と比較すると明らかになりますが、SHIBは既にトヨタ自動車の10分の1の価値であるのに対し実際に提供している価値を考えると、バブル感・投機性は否めないですね。
補足:ブロックチェーンとは
初めにSHIBは自分のブロックチェーンが無いと言いましたが、そもそもブロックチェーンとは何かを簡単に説明したいと思います。
ブロックは取引履歴データを示し、各ブロックにおける取引履歴の件数は大体1500件(変動する)に限られています。ブロックにおける取引数がいっぱいになったら、マイニング(データの承認)してネットワークに追加するのですが、これをハッシングと言います。
ハッシング(ハッシュ化)とは、元のデータから一定の計算手順に従ってハッシュ値と呼ばれる規則性のない固定長の値を求め、その値によって元のデータを置き換えること。と言ってもよくわからないと思うので、コンセプトを見ていきましょう。
例えば、あるブロックを承認するにあたり、必要な結果としてブロックのデータにゼロを3つ「000」と追加することだとします。ただし、キーボードの0を3回押せば出せるのではなく、パズルの様にある特定の英数字を組み合わせて000となるのです。そのため、時間もかかり誰でもできるわけでは無いことから、パスワード管理にも一般的に使われています。
少し話がずれてしまいましたが、ブロックがいっぱいになり、承認を進める度に、新しいブロックはその前のブロックのハッシュも含まれていているので、どんどん連鎖されます。そのため、ブロックチェーンという名になりました!
では、また来週!