好決算!Crowdstrike($CRWD)の解説
こんにちはー!
今週も引き続き好決算シリーズで、本日はクラウドストライクです!ここ1ヶ月くらい株価は調整を見せていますが、継続して好決算を出している会社の一つで注目です!
会社・サービス概要
クラウドストライクは2011年にジョージ・カーツが創設しました。ジョージは、クラウドストライク以前から情報セキュリティの業界では既に成功を収めていて、1999年に創設したFoundstone(ファウンドストーン)を2004年にマカフィーに8千6百万ドル(約90億円)で売却しています。マカフィーはその後、2011年にインテルに買収されたので、このタイミングをきっかけにまた自分で起業をされたのですかね。
創設当初から将来の情報セキュリティは今後AIにて発展し、クラウド環境により効果的かつスケーラブルなソリューションに繋がるデータが収集できると考えていました(彼らはこれを「クラウド・スケールAI」と呼んでいます)。クラウド・スケールAIを念頭に入れて商品を作ってきたため、継続的に重要なデータをAIの組み込み、アルゴリズムも常に精度を上げ、彼らのThreat Graph(セキュリティ脅威を発見できるAI)を充実させることに成功しました。また、1顧客のセキュリティ脅威の発見は、すぐさまクラウドストライクの顧客全体にセキュリティ脅威の存在がシェアされるので、顧客が増えるほどネットワーク効果が発揮されます。
下記はSー1(上場の直前に発行する会社説明資料)からの情報ですが、こちらがクラウドストライクの基本的な商品・サービス構造です。かなり色々な商品があるのと、私もあまり馴染みがない業界なので、なるべく簡単に要約したいと思います。
上の表の真ん中にあるのが、4つの商品カテゴリーなのですが、それぞれ見ていきましょう。
①Endpoint Security(エンドポイント・セキュリティ):マルウェアやランサムウェアを防御する次世代のアンチウイルス、EDR(エンドポイント検出応答。要約すると端末全てをリアルタイムで脅威がないかを検査・対応する)と端末コントロール。(エンドポイントとはPC・スマホなどの端末機器のことを示します)。
②Security & IT Operations:これは①と少し似ているのですが、このカテゴリーではIT管理者がセキュリティ強化等のために使える分析プラットフォームで、サーバーやIT環境全体が含まれます。また、クラウドストライクからも実際に情報セキュリティの専門家もソリューションの提供に介入します。例えば、IT Hygiene(ITの衛生状態)を②のサービスにより評価をしてもらい、そもそもの設定環境に穴がないかを判定するのに使います。
③Threat Intelligence:自動的にマルウェアなどの検知・対応をしてくれるサービスです。また、他社で発生した最新のセキュリティリスクも検知します。おそらく、個人でもアンチウイルスソフトとかを入れている方もいると思うので、これが一番身近でしょうかね。
④Crowdstrike Store:クラウドストライクが提携している他社の商品・サービスを厳選して紹介している業界初のPaaSで、情報セキュリティ商品用のアップルストアのようなものです。
以上が商品の概要でしかないですが、それぞれのカテゴリーに常に新しいモジュールが足されています。
第2四半期決算
上記の内容を見ていきましょう。売上は前年同期比+70%とかなり強い伸びです。サブスクの顧客数も当四半期で1、660社増加していて、合計1万3千となりました。また、顧客の内66%が4つ以上のモジュールに申し込んでいます。
次にARR(年間定額収益)です。これはサブスクビジネスにおいて非常に重要な指標で、計算式としては【1年以上の契約総売上合計➗当該総契約年数】です(もし契約が残り1年未満の場合、当該契約が同じ条件で更新されるとの前提で含まれます)。サブスクの場合ARRは非常に重要な指標で、ビジネスの健全性が見られます。前年同期比は売上と連動し+70%と強い結果です。
サブスクの粗利はNon-GAAP78%と前年と変わりませんでした。売上が非常に堅調だったのに粗利が変わらなかったのは、固定費が増加していることを意味するのですが、人員、クラウドホースティング、データセンター機材等が増加しているようです。まだ拡大中の事業なので違和感はありません。
Income/Loss of Ops(営業損益)のNon-GAAPは3千5百万ドル(売比10%)と前年同期の7百万ドル(売比4%)から順調に伸びています。
第2四半期の結果は申し分ないですね!次はガイダンスです。
ガイダンス
年間のガイダンスは前回決算から引き上げられました!売上は3%上昇、Non-GAAP営業利益は20%近く上昇と結構強気ですね!素晴らしい。
下記が第一四半期決算で発表された内容です。
決算発表コールで印象に残った内容としては、クラウドストライクの実行の速さと優位性です。CEOが新規獲得した顧客の中で、マイクロソフトからの移行で、結果マイクロソフトでは専門性が足りずに解決ができず、乗り換えてきたとのことです。また、他にも出てきているより安いソリューションについては、価格競争に乗っかることなく、クラウドストライクの提供する商品の優位性が理解されていると自信を示されていました。
以上、今回はクラウドストライクについてでした!
今後もより重要度が増していく業界なので、引き続き注目していきたい会社ですね♫