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たかこ先生のレッスン徒然日記vol.26

『たかこ先生のレッスン徒然日記vol.26』
町田市でピアノを教えています田中ピアノクラスの田中貴子です。
いつもお読みくださってありがとうございます。

小学校を卒業するまでピアノはバスを2回乗り継いで鎌倉まで通っていました。先生はちょっと辛口だけど、親身にとても熱心に指導していただきました。
今回はそこでよくやっていたことをご紹介します。

【宝くじコンサート】
先生は新しい曲も丁寧にレッスンしてくださいましたが、復習も同じくらい大事にされてました。
レッスン室にはB4程度の色紙と色鉛筆が用意されていて、前の生徒さんたちがレッスンしてる間、コンサートプログラムを作成しました。

その日演奏できる曲、例えば
1.モーツァルト ソナタ KV545 
2.バッハ パルティータ第1番よりメヌエットとジーグ
3.シューマン 勇敢な騎士 初めての悲しみ
4.パデレフスキ メヌエット
5.ベートーベン エリーゼのために

など4曲~5曲程度、イラストを入れてプログラムを作ります。
プログラムはもちろんなんでも良いので、1ページ程度の曲を何曲も書く人もいました。
プログラムが出来たらそこに集まってる生徒さん数名とコンサート開始。
弾く順番を決めて、くじ引きして出た番号の曲を弾いていく。
みんなそれぞれプログラムが違いますから、なにが飛び出すか分からない。弾く時もなにが当たるか分からないので、ドキドキくじ引きします。
これを「宝くじコンサート」と名付けてました。

この遊びはとても面白かったです。
たまたま書いた曲のなかに、見栄で書いてしまった曲が当たった時のバツの悪さは半端なかったですが(笑)、それはみんなも同じで「えー、これ当たったー、やだー」と言いながら、それでも暗譜でみんな弾いていました。

形は様々変わりましたが、こうしたプログラム作りと、披露しあう体験はとても良かったと思います。

人様の演奏を聴く
レパートリーを増やし、人前で演奏する

今のように外で演奏する機会があまりなかった時代でしたから、こうした遊びのなかで、他者を意識しながら演奏していく経験はとても大事なことだったと今改めて感じています。

指導者になって難しいと感じるのが、このレパートリー作り。
今の子ども達はとにかく忙しい。習い事や塾が毎日つまっていて、ゆっくり音楽を楽しめる時間がどのくらいあるのだろうと思います。
レベルをあげて難しい曲をどんどん弾いていくことももちろん目標にして良いのですが、そこまで自分を高めてくれた数々の曲を慈しむ時間もまた本当の意味でレベルをあげることに繋がるのではないのかな?と思ったりします。

生徒さんたちとのレッスンで、ピアノを弾くことももちろんあるわけですけど、生徒さんたちがスッと息をとめるように、音を聴いてる気配を感じる時があります。
「先生、素敵!自分が弾いているのと同じ曲に聞こえない!なんで??」(有難い感想です。。😅)
弾き終わったあとにそんな感想をいただく度に、幼い頃の宝くじコンサートを思い出します。コンサートで培った感覚は後のピアノや音楽への関わり方に影響したと思います。

「どんな小さな曲にも音楽という命を吹き込む」

小学生のたかこ先生には、まだまだ技術的にはとても専門に進めるようなレベルはありませんでしたが、知らず知らずのうちにとても大事なことを刷り込まれていったように思います。
習い始めてから小学校卒業するまでに、松本、大阪、鎌倉と3人の先生に師事したわけですが、どの先生も音楽に対してとても真摯に向き合っていて、ご自身の音楽への愛情を丁寧に、時に厳しく伝えて下さいました。
なかなか同じことは出来ませんが、今出来ることのなかで、たかこ先生も生徒さんたちに一つでも多くなにかを伝えられたらといつも思っています。

お読みくださってありがとうございます!
マイペースで書いていきます😊


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