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エナメル革の手入れ方法

エナメルの靴は雨の日に履いてはダメ!

目 次 ☟
□ エナメル革ってどんな革?
□ エナメル革って雨に強いの?
□ 必要なお手入れ用品は?
□ エナメル革のお手入れ方法

エナメル革ってどんな革?

パテントレザーとも呼ばれ、クロム鞣しをした革の表面を薄くバフしてウレタン樹脂をコーティングした、光沢があるのことを言います。
(クロム鞣しについては別の機会に鞣しに関して説明します。)

欠点としては、寒さには弱くヒビ割れ変色を起こす可能性があります。
また、他の靴から色移りの可能性もありますので離しておくことが必要です。


エナメル革って雨に強いの?

エナメルは表面をパテントコーティングしているために雨靴として履かれている方もいるようですが、雨の日はやめた方が良いと思います。

確かにヒビ割れがなければ革の表面からは水の浸透はないのですが、縫い目からは浸透してしまいます。

通常の革は通気性があり、表面からも水分が蒸発するのですが、エナメルは表面からの蒸発がありません
そのため、一度しみ込んだ水がなかなか蒸発せずに革とコーティングの間に浸透してしまうとコーティングが剥離をおこしたりシミの原因にもなります。

エナメルはシミができると修理の方法がありません。
充分い注意してください。

必要なお手入れ用品は?

1、馬毛ブラシ
2、皮革用クリーナー
3、柔らかい布
4、エナメル用クリーム(リキットタイプ)
以上

極端なことを言えば、エナメルが汚れた場合、表面がコーティングされているため台所洗剤を薄めて濡らした雑巾を絞って拭いても問題はありません

ただし、この場合は水分が縫い目に浸透しないように気を付けてください。

でも、ちゃんとした手入れは

エナメル革の手入れ方法

① 毛足の柔らかい馬毛ブラシで表面のほこりを落とします。 
 ほこりを落としておかないと細かい傷がつく場合があります。
② 靴用クリーナーを全体に薄く塗り、柔らかい布で拭きとります。 
(エナメル専用のクリーナーもありますが、皮革用でも問題ありません。
③ エナメル専用クリーム(液体)を全体にムラなく平均に塗ります。
エナメル専用クリームは色数がないので、黒以外は無色で対応します。  黒色も無色で使用しても問題ありません。
注意通常の靴クリームは蝋分が入っているので、これを使うと表面に蝋の被膜ができて、ひび割れを起こしますので絶対にNGです。
④ 最後に乾いた柔らかい布で全体を磨き込めば終了です。

エナメル専用クリームを塗っておけば、表面を薄いシリコンでコーテイングしますので、ツヤが長持ちしますし傷もつきにくいです。

注意事項
〇 雨の日は履かない(濡らさないようにする)
〇 シミになったら治らない
〇 色移りの可能性がある(他のものと離すか薄紙に包む)
〇 通常の靴クリームは使わない(ヒビ割れに原因になる)

余談ですが
エナメル革は表面をコーティングされているためにどんな革が使われているか分からないので、クオリティーは最高級のものからビニールに毛の生えたものまでピンからキリです。

良い革に高質のコーテイングをしたエナメル革はツヤは元より柔らかく滑らかで履きやすいですが、悪いものは革質もパテントの質も悪いので、固くて直ぐにヒビ割れを起こします。

最悪は、売れ残った色の革に黒のパテントコーティングをして再販される可能性もあるようです。
これは、私が実際に靴の修理をしていた時に表面のコーティングが剥げた下から赤いエナメルが出てきた経験があります。

では、次回をお楽しみに。






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