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Middle of Nowhere
伊豆をOutした後、僕が目指したのは御前崎の夕陽だった。ここ数年は仕事や子育てばかりしていて、ゆっくりと夕焼けを見ることもなかったから。
浜松方面に向かって国道150号をトコトコっと走らせていると、時代に置いてけぼりにされたかのような懐かし風情の海水浴場の看板が目に止まった。
なんとなく気になったんで黒松林のところに車を止めてビーチに出てみると、思わず頬が緩んだ。そこには僕の予想を遥かに上回る、とんでもなくピースフルで美しい景色が広がっていた。
東に富士の秀峰を、眼前に遠州灘を抱くダイナミックな風景はどこまでも透き通るほどに美しい。粒の小さい白浜も気持ちいいし、遠浅の海の色もエメラルドグリーンが入ってて好きな感じどストライク。東京から二時間半ぐらいでこの海の色はかなり予想外で。漂流物やゴミもほとんどなく、まるで海外のビーチのような透明感に一人ほくそ笑む。惚れた!結局、僕はそのあと5日間もこのビーチを離れることができなかった。
ここはパラダイスだ。
季節外れの静岡の田舎の、なにもないビーチに残された一編の叙情詩、、、
おいおい!誰だよお前!って自分で自分に突っ込んじゃいますけど、ふだん下世話な僕の言葉にもつい詩情が入り込んでしまうほどの地球美が、確実にこのビーチにはあったのです。
静岡の牧之原市のコーストサイド、相良サンビーチでの僕はアッパーなテンションだった。それは僕がこの浜をパラダイスだと信じて疑わなかったからだ。押し寄せる静かな波と緩やかにカーブを描く大きな空、左を向けば富士山と伊豆半島。いつかまた来よう。その時はきっと、家族や友達を連れて。
イギリスの吟遊詩人、ジョージ・エズラによるパラダイスという曲です。ブダペストという曲のヒット以降、一貫して彼の歌には独特の旅情感が溢れています。
<歌詞抜粋>
I know you heard it from those other boys
But this time it’s real.
It’s something that I feel and,
他の奴らからなんか聞かされたって知ってるよ
でも今回は間違いない
なにかスペシャルなものを感じるんだ
Paradise! roll on roll on roll on
Meet me there! roll on roll on roll on
楽園が波のように押し寄せてくる
キミも転がりながらここで会おうよ
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