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判定検証 2024年3月18日「ラインアウト」File No. 001

まず冒頭にお断り致しますが、この記事は判定を下した当該審判員を批判する目的のものではなく、あくまでルールブックおよびマニュアルを用いて当該プレイを検証し、ルールに関する知識を広めてより多くの方々に野球の観戦を楽しんでいただくことを目的とします。

当該プレイ

昨日の全国高校野球選抜大会、熊本国府対近江の試合でこのようなプレイが起きました(↓)。

場面と判定

同点の8回表、1アウト走者一・三塁で攻撃側チームがスクイズを試みるも、空振り。三塁走者が飛び出す形となりました。

捕手が三塁方向に追いかけてから三塁手に転送。三塁手が三塁走者にタッグを試みようとファウル地域方向に追いかけたところ、三塁走者はその三塁手を回り込んで避け、三塁ベースに戻りました。三塁塁審はセーフの判定。

ルールブックの根拠

(b) 走者アウト
次の場合、走者はアウトとなる。
(1) 走者が、野手の触球を避けて、走者のベースパス(走路)から3㌳以上離れて走った場合。
 ただし、走者が打球を処理している野手を妨げないための行為であれば、この限りではない。
 この場合の走者のベースパス(走路)とは、タッグプレイが生じたときの、走者と塁を結ぶ直線をいう。

公認野球規則 5.09 アウト

大前提として以下のような例外を除き、基本的には走者はどこを走ろうが構いません

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