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ひとりのスクラムマスターとして組織を支援するためにやっていること

スクラムマスターはスクラムチームを支援することの他に、組織を支援する必要があります。このことはスクラムガイドにも以下のように書いてあるので読んだことがある方は多いと思います。

スクラムマスターは、さまざまな形で組織を支援する。
・組織へのスクラムの導入を指導・トレーニング・コーチする。
・組織においてスクラムの実施方法を計画・助言する。
・複雑な作業に対する経験的アプローチを社員やステークホルダーに理解・
 実施してもらう。
・ステークホルダーとスクラムチームの間の障壁を取り除く。

ここで書いてあることがすべてではありません。組織を支援する「さまざまな形」の中のごく一部であると考えられます。そうした時に、じゃぁその「さまざまな形」って具体的になにがあるのかという疑問は当然湧いてくると思います。今日は私がひとりのスクラムマスターとしてどういったことを考え組織を支援しているかを振り返って考えてみようと思います。

社内でのスクラム・アジャイルの推進者になる

スクラムをチームの中でとどめず、そこで学んだ普遍的な価値をいかに組織にも適用できるか考えています。アジャイルがなぜ必要でアジャイルによってどういう価値を企業や顧客に提供できるか、というのを時間をかけて浸透させていっています。よくあるのが、プロジェクトはアジャイルで考えられるのに、社内の部門運営や管理系の話などでその考えがまだまだ浸透していないケースです。そのミスマッチをいかに変えられるかが今の所の課題です。それの一端としてスクラムの研修の作成と実施なんかも社内外に向けて行っています。自分が所属している部門ではアジャイルをテーマに学習するというチームもあるので、そこのスタッフもやっています。

アジャイルコミュニティの運営

社内でアジャイル勉強会のTeamsを運営して、アジャイル関連のナレッジ共有や相談ができる場を設けています。Lunch Time Lightning Talksという昼飯食べながらライトニングトークしあおうぜ!というイベントも開いており、こちらは最近始めたばかりで6~8人ぐらい来てくれています。もう少し大きなチームにするために仲間を募集中です。将来的には社内に閉じず社外に向けてひらいてみてもいかも、など考えています。

アジャイル関連コミュニティへの参加

最近ですとAgile Tech Expo、スクラム実験室、Beyond Agile、分散アジャイルチームについて考える会などに参加してきました。SAFe Meetupはほとんど参加できていますし、4月と12月には登壇する機会もいただけました。来年でいえばRSGT2021にはボランティアとして参加する予定です。これらのイベントに参加すると、色んな会社のアジャイルに対しての取り組みが理解できます。

書籍を読んでアウトプットをだしながら試す

書籍は、すごいです。先人たちがTRY&ERRORで得た叡智が数時間で読めるレベルまで凝縮されていてそれが数千円で触れることができます。もちろん書籍読んだらそこにつまったナレッジがすんなり吸収できるような才はないので、エッセンスや大事なポイントをまとめて残しています。大切なのはそこで学んだエッセンスを自分の仕事にどう活かすかです。ただ読むだけなら指輪物語とかのファンタジー読んでるのと同じですよね。それも楽しいけどせっかく仕事に活かせる本なら最大限活かせると、本読んでる自分も本書いてくれた著者さんも嬉しいはず。結局すべてはアウトカムですね。

全体見返すと

なんかこうやってみるとまだまだって感じしちゃいますね。今はどこかのチームのスクラムマスターとして働いているわけではないので、そのチームのことを真に考えて組織を支援するということがあまりできていないのですが。実はこれも考え方かなとも最近思えてきていて、スクラムマスターとして呼ばれていようといなかろうとその場でスクラムマスターのリーダーシップを発揮していけばいいじゃん、というように考えるようになりました。こんな感じでロールや肩書に縛られずその考え方ができることこそが真にスクラムが浸透している状態なのでは、とも思います。とかいいつつ「チェンジ・エージェント」って肩書を自分でつけて自分を奮い立たせうるような事もしています。ロールや肩書も資格もツール、ってぐらいの気持ちでいることが健康的な気がしました。

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Takahiro Ito
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