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Whatからはじめよ、ときには
先日、株式会社シュハリのコーチング研修が社内向けにあったので受けてきた。研修は実践ベースでとても学びがあり、参加者間で相互的に評価し合ったりでインタラクティブ!その中での自分の気付きを忘れないように残しておきたい。
Whyからはじめなくてもいいんだよ
普段の仕事の中では、私はよく目的意識(Why we do it)を持つことの重要性を伝えている。「そもそもこの仕事って誰のために、何のためにやってるんだっけ」それをしないまま仕事をすると、ただやっているだけの状態、やらされ状態みたいになってしまうこともある。なので、そういう状態に陥っているな、という時には一緒に目的を探そうかというアプローチを取ってきていた。私の中ではゴールデンサークルを源流とする「Whyから始めよ」だ。
でも今回の研修では誰しもがあらゆることに自分の「Why」つまり目的を持っているわけじゃないということを思い出す機会となった。活発に活動している人を巻き込んだり、いろいろな想いを持っている人が集まるコミュニティに参加したりしていると、明確な「Why」を持っていることがあたりまえと思ってしまう。
でも、当然そんなわけはない。自分自身、Whyに当たるビジョンを持ち始めたのは5~6年前ぐらいだろうか?それまで、色々に目の前にせまる仕事をこなしていくだけだったりした。そんな頃の自分に「Why」を共有しても何も生まれてこない、あるいは無理やり生み出して腹落ちしないWhyを抱えていただろう。
Whatからはじめてみよう
じゃぁどうすれば良いのか。Whatから始めればいい。Whatとはあなたが何が好きなのか、何ができるのか。逆に何が苦手なのか、苦手だけどうまくなりたいことは何か。ここまでは、普段の仕事から自分の傾向が見えている人は多い。「黙々と作業するのが得意です」とか「要件定義から設計に落とし込むのが好き」とか「UIデザインが楽しいけどまだ経験がない」とか色々あると思う。その具体的な手段を極めるのもひとつの方法ではある。ただ、仮にその手段が例えば自分の役割でなくなったり、トレンドとして下火になったりで、自分の仕事にできなくなってしまったらつらい。
そこで、Whatに対し自分がなぜそうなのかのWhyを問う。そうすると、抽象度が一段高いレイヤーにあがる。たとえば「UIデザインが楽しい」であれば、なぜそれが楽しいかを考えると「ビジュアルデザインで人を驚かせたい」とか「ユーザーにとって使いやすいと思ってもらいたい」とか「自分が作ったものが人の目に触れるのが嬉しい」とか、色々ある。それを繰り返していくと、Why/How/Whatを時に行ったり戻ったりしながら、自分が何が大切で何をしたいのかが見えてくることがあると思う。以下は「アジャイルでの開発が楽しい」から始めた例だ。
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これは起点の違いだけであり、どこから始めようと自分を見つめ直すという話だ。UIデザインやアジャイルの話を起点にしているが、別に趣味の話題から始めてもいい。「チーム戦のゲームが好き」から「段階を経ながら成功体験を得られる」から「仲間と成長したい」にいたってさらに深ぼってもいい。
探索と適応のためのWhatとWhyの往復
就活生の時には自己分析などをしている人も多いと思う。でも社会人になってから腰を落ち着けてそういったことをできているだろうか。日々の仕事や家事や趣味に忙殺されていないだろうか。一旦腰を落ち着けて深ぼったWhyである自分の原則を、自分の生活のあらゆる場所に適応させていくと、すべての行動に一貫性が出せる気がする。そうするとチームのベクトルが合うとパワーが出せるのと同じように、個人の中でも色々な行動を同じベクトルに合わせて行うことができるのではないだろうか。
そして、たまには道を外れて新たなWhatを探しに行くことをしながら、それを合う合わないで判断せず、自分のベクトルに合わせられるか、と考えていくことで吸収し強くなっていくんだと思う。
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