「なぜやる気に満ち溢れているのか」をチームで話してわかった4つの理由
私は自部門のメンバーが一堂に会する「部会」の運営である部会委員というチームに所属している。もともと参加していて面白くなかった部会をなんとかしたい一心で部門長に相談し、作ってもらったチームだ。この5人組のチーム、居心地がいいだけでなくモチベーションが高い。先日も終日開催された部会の運営を終え、その日のうちに闇鍋でふりかえりをした。トークテーマのうち1枚が「なぜ(私たちは)やる気に満ち溢れているのか」で、自分たちが良いチームたる理由を色々話し合っていく中でいくつかのポイントが見えてきた。
目的が明確で共有されている
今のチームが部会改革を進めるにあたって「部会を部員の成長の場にする」という目標を共有できていたことがプラスに働いていた。目的が明確でそれが共有されていると、それに対してメンバーが何をすべきか自分で考えられるようになる。
これまでの部会は単なる情報共有の場でしかなく、そもそも委員会が目的やビジョンを掲げることはあまりなかったのではないかとも思う。「プロジェクト」以外の活動はなんとなくな形で始まってしまう場合も多い。そうすると周りの動きを様子見しながら行動を取らざるを得ず、自発性とアジリティの両方を損なってしまう。
チームに裁量が与えられている
部会で使うツールや部会そのもののコンテンツは基本的にチームで案を練って自由にアジェンダを決めている。当然、人を巻き込むようなコンテンツは当事者やステークホルダーに確認をしたりしているが、目的がしっかりしていればNGをもらうこともない。チームが決めたことに対して、他の部員がしっかり応えてくれるのも素晴らしくありがたいことだと思う。権限のみが与えられ協力が得られない、というモチベーションが下がる環境でないことにチームメンバーもとっても感謝していた。
定期性が成功体験の積み重ねに繋がる
部会は一度きりではなく年を通して複数回開かれる。自分たちは四半期に一度としたが、メイン業務の傍らで開催するのに暇すぎず忙しすぎず良いペースだった。毎回アンケートを出すので、参加者からのフィードバックがダイレクトに来る。良くなれば良くなった分、悪ければ悪かった分反応が来ることは、現状を知り次を目指す上での材料としてこの上ないものだ。ここでも反応を返してくれる部員に対しても感謝すべきことだと思う。ありがとう!
アジャイルは、カイゼンが肝で、カイゼンはイテレーションの上で効果を発揮する。繰り返さなければ「前回の反省」なんて出来るわけがない。そういった意味でも、異なるイベントを複数開く他の委員会や年間1度しかやらないイベントの運営に比べて、自分たちのプロダクトである「部会」がカイゼンしていくのを体感しやすい良い環境にあった。
チームの雰囲気が良い
メンバーの関係性はすこぶる良いと思う。チームの目的に対する共感度合いも高く、その目的のために提案することを躊躇することがない。いわゆる心理的安全性が高い状態になっている。私も闇鍋ふりかえりの時に、ちょっと話しづらそうな話題を入れ、それが選ばれてしまったが(闇鍋自体がそれを目的にしているが)、チームメンバーで真摯に話し合うことができた。
他にもチームを表現する言葉として、メンバーの一人は「楽しい」と言った。もう一人は「楽しくないと思ったことはない」と言った。後者はとっても湾曲的で、最初聞いた時に「逆に楽しいと思ったことはないのか?」と心配になったが、それも一つの雰囲気の捉え方だなと少し経って受け入れることができた。むしろ同調圧力をかけて「楽しい」って言わせるよりはるかに健康的な気がする。感じ方は人それぞれってこういうことか。
まとめ
以上の理由4つをまとめると以下になる:
1. 目的が明確で共有されている
2. チームに裁量が与えられている
3. 定期性が成功体験の積み重ねに繋がる
4. チームの雰囲気が良い
自分たちの真逆のチーム、目的が不明確で、裁量権もなく、成功体験の得づらい、雰囲気がよくないチームがあるとしたら、モチベーションは低くなることは容易に想像できる。そして、全部があてはまらないとは言わずとも1~3つ当てはまらないチームは数多くあるんじゃないだろうか。そんなチームはぜひその当てはまらないことを上記のとおりに変えることで自分たちにどんな変化をもたらせられるのか考えてみてほしい。