マスク生活の不思議を古今東西の「仮面」「覆面」から見つめる本をつくった
2022年末になりますが、現代の“面(おもて)”にまつわる事象を古今東西の「仮面」と「覆面」から様々に見つめるリトルプレス『面とペルソナ20's』を創刊しました。
創刊号のテーマは「コロナ禍と面」です。
2020年2月頃から日本で新型コロナウイルスが流行し始め、衛生マスクを着ける生活が始まって早3年。
「顔を半分覆っているだけなのに、なぜちょっと安心するんだろう」
「相手の顔が半分見えないだけなのに、少し不安を覚えてしまうのはなぜなのだろう」
マスクに感染予防の効果がある・ないという論はさておき、マスク生活で顔面の不思議に思いを馳せた人は多かったのではないでしょうか。
本誌はそうした感情のゆらぎについて、「仮面」と「覆面」をキーワードに縦軸・横軸から多角的に見つめることを目指した一冊です。
世界を代表する仮面研究者、都内に唯一存在する仮面屋の店主、演劇の舞台で仮面を着ける人、仮面を作っている人、日常的に人前で半仮面を着けている人、覆面アーティストのレコードを集め続ける人……。
様々な人からインタビュー、エッセイ、小論といった形式で、仮面と生きる理由、衛生マスクがもたらす現象について語っていただきました。
11月20日に文学フリマ東京35で販売後、全国のリトルプレス取り扱いのある書店さんにお取り扱いいただけないかコツコツお声がけしてきたのですが、ようやく落ち着いてきたのでこのタイミングでちゃんとした紹介記事を書いてみることにしました(本業と体調不良でめちゃくちゃ遅くなってしまった)。
まずは以下、収録内容や書誌情報、取り扱い店舗となりますので、気になる方いらっしゃいましたらぜひお手に取りください。
タイトル
『面とペルソナ20's 創刊特集:コロナ禍と面』
収録内容
○インタビュー
・都内唯一の仮面屋に訪れた、コロナ禍の日常/大川原脩平(仮面屋おもて店主)
・マスクがもたらす「視線の力学」/𠮷田憲司(文化人類学者/国立民族学博物館館長)
○エッセイ
・マスクギャップ/大阿久佳乃(文筆家)
・無意味を守る盾としての仮面/品田 遊(作家)
・ペストマスクとくまちゃんを融合させた話/独特な動き(仮面作家)
・覆面レコード蒐集家が見つめる 匿名性の求心力/とみさわ昭仁(プロ・コレクター)
・衛生マスクは「変化」をもたらすか 仮面劇から考える/福田寛之(即興演劇家)
○マンガ
・ひょっとことおかめ/大山海(『奈良へ』など)
○ガイド
・世界の仮面から 18の面で病を治す「サンニ・ヤカー」
○レビュー
・マスクの違和感から自己認識へ 評論 :レオ=レオニ『みどりの しっぽの ねずみ』/黒木貴啓(ライター)
書誌情報
発行:2022年11月20日発行
判型:B6/表紙片面カラー/本文モノクロ
頁数:98ページ
定価:1300円+税
発行:OMOTE PRESS
企画編集:黒木貴啓
編集協力:森 夏紀
デザイン・表紙絵:水内実歌子
挿絵:四季ムツ子
取り扱い店(2023年3月9日時点)
●岩手県
・BOOKNERD(盛岡市)
●東京都
・仮面屋おもて(墨田区・京島)
・バックパックブックス(世田谷区・代田橋)
・古書ビビビ(世田谷区・下北沢)
・本屋B&B(世田谷区・下北沢)
●愛知県
・ON READING(名古屋市・東山公園)
●京都府
・ホホホ座浄土寺店(京都市左京区)
●大阪府
・FOLK old book store (大阪市中央区)
・犬と街灯(豊中市庄内)
・国立民族学博物館ミュージアムショップ(吹田市・万博公園)
●奈良県
・とほん(大和郡山市柳町商店街)
●広島県
・READAN DEAT(広島市中区)
●島根県
・句読点(出雲市)
●鹿児島県
・古本屋ブックスパーチ(鹿児島市・天文館)
以上となります。
本当に個性的で素敵な選書をされているお店ばかりですので、人文系・サブカルチャーに興味のある方はぜひ書店に遊びに行ってみてください(1つ仮面屋が紛れ込んでいますが…)
ひょっとするとすでに品切れとなっているお店もあるかもしれませんので、その際はほかのお店のオンラインショップや、OMOTE PRESSのBOOTH販売ページでぜひお買い求めください!
OMOTE PRESSでは今後もリトルプレス『面とペルソナ20's』シリーズを年1冊ほど不定期刊行していく予定で、次号は「特集:アバター」を企画中です。
感想はもちろん、寄稿してみたい方/一緒に企画や編集をしてみたい方も大歓迎ですので、気軽に代表のTwitterにDMください。
今後もよろしくお願いします🎭
OMOTE PRESS代表:黒木貴啓