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ひみつのバーゲンセール 【099/200】

ヤマカワタカヒロです。

11/21は、下北沢LOFTに行ってきました。

The Bargains 久しぶりのワンマンライブ「ひみつのバーゲンセール」


The Bargainsワンマンライブ「ひみつのバーゲンセール」

2020年11月21日 @下北沢LOFT 19時開演

■荒木町子(opening act)
1. アンパンマンのマーチ
2. 肉ドロボー
■The Bargains
1. Comedy&Tragedy
2. Survival
3. ヒノマル
4. モンキーパーク
5. 恋が死ぬ
6. place
7. ジンセイ
8. レッドルーフ グリーンドア
9. クレンザー
10. シスタージュリア
11. groovy
12. 真夜中とギター
13. The song of a little viking
14. そんな国の誰かもリピしているかもしれない
15. 真夜中のマーチ
16. 次は何処へ行こう(encore)※未発表曲
17. O.K(encore)
18. Long ago(W encore)


新型コロナ対策として、入場者数を25名に限定して、検温、消毒、換気、各種対策を講じつつ、さらに演者であるThe Bargainsのお二人からフェイスシールドの提供まで行っての開催。

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普段、僕はライブ中はスマホは機内モードにしてバッグにしまって、ライブを全身で感じることに集中するのですが、今回はなんとなく、メモを残したくなって、セットリストを記録しながら観ることにしました。

振り返ってみると、The Bargainsのワンマンライブは、2019年8月18日に同じく下北沢LOFTで昼公演として開催された「二人でやりまShow!!」以来じゃないだろうか。
あの日、バーゲンズは「The Bargains」と改名を宣言し、9月21日にSheepとのツーマンライブ、10月に名古屋・大阪への遠征、年末には首都高キャンペーンソング『トーキョーワンダーランド』を引っ提げレインボーブリッジのスペシャルライトアップ点灯式に出演、2020年3月9日に再びSheepとの再共演を発表し、2020年もThe Bargainsの快進撃を予感させていました。そこに、新型コロナウイルスが襲いかかったわけです。

3月9日、Sheepとの再共演ツーマンライブは開催できたものの、3月28日に予定されていた大阪心斎橋でのワンマンライブは中止を余儀なくされ、ここからいわゆる「ステイホーム」の世界がやってきました。

4月16日、政府から緊急事態宣言が発出され、その4日後、The BargainsはYouTubeチャンネルを開設。「いきなりステージ」と題して自宅やスタジオからの一発撮り演奏の配信を始めました。

緊急事態宣言の解除、「ウィズコロナ」として感染拡大予防と経済活動の両立を目指すフェーズに移行してから、少しずつライブ活動を再開し、実に1年3ヶ月以上の期間を置いて、11月21日、再び下北沢LOFTでワンマンライブの開催に至った、というのが、このライブの経緯になります。


荒木町の歌姫「荒木町子」

真っ白なステージ衣装を身に纏い、開演と同時に登場したのは、ボーカルの田島由紀子演じる演歌歌手の「荒木町子」。
シュウイチミヤケ演じる流しのギタリスト”晴わたる先生”の演奏に乗せて、一曲目はまさかの「アンパンマンのマーチ」。
どこかで聴いたことがあったと思ったら、SNSでギターのシュウイチミヤケが激渋アレンジで弾き語りしていた「アンパンマンのマーチ」を思い出した。そうか、ステイホーム期間がこういう作品につながっていくのかとニヤつきながら、二曲目の荒木町子オリジナルソング「肉ドロボー」へ。焼肉店で繰り広げられる壮絶なバトルを、The Bargainsらしい絶妙なコードワークと荒木町子の「人生の酸いも甘いも飲み込んだ声」で歌い上げる。

「こんな大変な時に、よくお越しくださいました」

言葉だけじゃなく、観客を喜ばせるオープニングアクトでお出迎え。

こういうおもてなしがあるのかと、本当に勉強になりました。

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The Bargainsの登場

お色直し(?)を経て、いよいよThe Bargainsの登場。
メジャーデビューシングル「Comedy&Tragedy」で幕を開け、生き残る意思を強烈に示す「サバイバル」、スマホアプリの音源を巧みに使いこなしながらオシャレさと田舎らしい安心感が融合する不思議な応援歌「ヒノマル」、アゲアゲのキラーチューン「モンキーパーク」と、序盤から会場のテンションを一気につかむ。
MCを挟み、続くブロックは「愛の歌」シリーズの3曲。アコースティックギターのアルペジオから始まる「恋が死ぬ」は、バーゲンズが山下久美子に楽曲提供した曲のセルフカバー。ストラトキャスターに持ち替え「この曲はギターが難しいんだよね」と言いながらシュウイチミヤケが弾いた単音で、次の曲がわかってしまった。僕が好きで好きで仕方ない極上のラブソング「place」。そして、田島由紀子の”世にも直球なラブソング”というお馴染みの曲紹介から、バーゲンズの看板曲「ジンセイ」。この3曲の「愛の歌」ブロックは、まるで1985年の「バース・掛布・岡田」よろしく、非の打ち所のない完璧なクリーンナップでした。
郷愁を綴ったワルツ「レッドルーフ グリーンドア」で第一部を終え、休憩タイムへ。
この休憩タイムで、換気を行い、観客がドリンクお代わりできるタイミングを作り、ライブハウスにとっても、観客にとっても、ハッピーな時間をつくった。こういう心配りが、The Bargainsのお二人らしいし、とても勉強になります。

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エモーショナルな第二部、そしてアンコール

第二部は、”六畳フォーク”の「クレンザー」からスタート。ピアノではなく、アコースティックギターを弾きながら歌う田島由紀子。ピアノもいいけど、ギターの弾き語りもいい。推しは何をしてもいい。もちろんシュウイチミヤケのギターもいい。音作りもフレージングも指遣いもいい。僕もああいうギターを弾けるようになりたい。
ボーカルもギターも等しく「推し」だと言える。The Bargainsとはそういう二人組だ。
田島由紀子がカポタストを4フレットに上げる。「シスタージュリア」だ。これが音源化されていないことが本当にもったいない。シュウイチミヤケのリフが最高に気持ちいい。そして田島由紀子のDメロで爆発するエモーションに、いつも持っていかれる。続く「Groovy」でさらに会場のボルテージを上げ、ファンの多い「真夜中とギター」で笑顔をつくり、「The song of a little viking」では力強く観客と一体となって拳をつきあげた。
“世界中のみんなを幸せにするリズムを発明した”というシュウイチミヤケのMCから、彼が敬愛するQueenの「We Will Rock You」をオマージュしたリズムトラックとともに「そんな国の誰かもリピしているかもしれない」を披露。”こんな時だから、人に寄り添える音楽を届けていきたい”、田島由紀子のあいさつを受けて、本編最終曲「真夜中のマーチ」。

終演後の拍手がすぐにアンコールを求める手拍子に変わる。
間も無く二人がステージに戻り、アンコールへ。ある男性グループを想定して、ライブの最後にこんな歌を歌ってもらったらいいんじゃないかと、楽曲提供を視野に入れて書いたという未発表曲「次は何処へ行こう」。このコロナ禍を受けて、この先のことを考えている僕らに、とても優しい曲だと思いました。

今回のライブについての思いを田島由紀子が語る。
この状況でワンマンをやることについて、深く考えたこと、その上で、ぜひ下北沢LOFTでやりたいと決めたこと、本当は苦手な配信をがんばってやってきて、そこから得たもの、そして、会場に来てくれた観客への感謝。
ライブが始まってからずっと、今日の田島由紀子は感情が溢れていると感じていました。今にも涙があふれそうな目をしているのに、いつもにも増して穏やかな笑顔で、本当に楽しそうに歌っている。
その理由が、最後のMCでほんの少し、わかった気がしました。

最後の曲は「O.K」。声を出せない代わりに、みんなで手を叩いて笑顔で終わろう。そんな空気が会場を包み、大きな拍手とともにライブが終了。

とはいかず、拍手が鳴り止まない。

急遽ダブルアンコールで再再登場する二人。最後の最後は、PAを担当してくれた下北沢LOFTの長沢店長がお気に入りの名バラード「Long ago」。コロナ前の世界がまるで遠い昔のように感じられる今、コロナ前の世界から奏で継がれてきた音楽が、今の僕らを優しく包んでくれる。そんな圧倒的に優しい映画のエンドロールのように、静かにひみつのバーゲンセールは幕を閉じました。

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最高のライブの帰り道は、音楽を聴きたくない


帰り道、何も音楽を聴きたくなくて、ボーッとしながらライブ中にスマホに残したメモを整理して、これをブログに書かなきゃと思いながら、何をどう書いていいかまとまらず、ただ、夜空を見上げながら家に帰りました。

一晩熟成させて、それでもうまくまとまらず、結局6時間近くPCの前に座って書いているわけですが、今回は、せっかく「こんなご時世にひみつのバーゲンセールに参加できた者」として、本当は参加したかったけれど、どうしてもそれが叶わなかったThe Bargainsファンの方へ、どんなライブだったのかを少しでも伝えられるように、僕自身の心象風景は極力抑えて、ライブのセットリストや、そこで会場がどんな雰囲気だったのかを中心に書きました。
少しでも多くのThe Bargainsファンの方へ、届いていただけたら、嬉しいです。

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次は何処へ行こう


ふと気がつくと、今回でヤマカワタカヒロの「日比谷野音への夢を叶える200週連続ブログ」も、99週となっていました。来週で100週目、全200週の半分となります。
野音への展望なんて、まだまだ遠く霞んでどれだけ目を擦っても見える気がしないけれど、でも、こんなコロナ時代が来るなんて誰も思わなかったわけで、この世界は、本当に何が起こるかわからない。
少なくとも”そこに立つ”という目標をしっかり見据えて歩いていくことで、可能性は拓けてくるものだと、昨日のThe Bargainsのライブを見て、改めて思い直しました。

ここからの2年で、何ができるかわからない。
でも、一つだけ、確かに感じていることがあって、それは「The Bargainsのお二人と一緒にライブをやること」です。
これは、必ず果たしたい。

そして、その先に、The Bargainsのお二人と一緒に、日比谷野音のステージに立つことができたら。

そのために、僕は何をしていくのか、考え続けながら、歌い続けていきたいと思います。

人生まだまだこれから。

The Bargainsのお二人、昨夜は本当にありがとうございました。

最高の音楽でもらった多幸感を胸に、また僕もがんばっていきます!


2020/11/23追記
・The Bargains 公式ブログの記述に則して、曲名表記等修正しました。

・The Bargains オフィシャルYouTubeチャンネルへのリンクを追加します。


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ヤマカワタカヒロ
noteを読んでくださりありがとうございます。 歌を聴いてくださる皆様のおかげで、ヤマカワタカヒロは歌い続けることができています。 いつも本当にありがとうございます。