Zレンズはセンサーサイズの壁を越えるのか？
フルサイズミラーレスの各マウントで50mmF1.2という大口径レンズがラインナップされていますが、その中で一際大きくて重いNikkor Z 50mmF1.2Sというレンズ。
「中判のような写り」なんてレビューも見かけることがあって、そりゃ気になりますよね。ということでレンタルして試してみました。
比較するのはZf＋Z50/1.2とGFX50SⅡ＋Mitakon65/1.4
GFX＋Mitakon65mmF1.4の組み合わせはラージフォーマットで中判フイルムのような写りを再現するのに一番お手軽なセットアップかと思います。最近私の周りでも使用者増加中。
条件はLightroomでそれぞれのRAWに同じプリセットを適用
ホワイトバランスは「自動」
粒子は無し
アスペクト比は4×5で統一
粒子を乗せたりアスペクト比が6×7だと「それっぽく」見えてしまうため、あえてこの設定にしました。
Mitakon65mmはフルサイズ換算50mmくらいのはずですが、やや広角に撮れています。あえてトリミングせずそのままにしてあります。
※注
今回の検証は私が自分のために行った内容ですので「比較条件がおかしい」とか「絞った写真がない」等の文句は一切受け付けません。それでも良い方はぜひご覧ください。
それでは以降ひたすら交互に撮り比べです。
いかがでしたでしょうか。
単純なボケ量に関してはMitakonの方が大きいです。それでもZ50mm、相当頑張ってるんじゃないかなと思いました。この写りがAFで使えるのは脅威。
Mitakonはコーティングに難があり特定条件でのコントラスト低下とゴーストが出やすいですね。その点についてZ50mmはどんな環境でも安心して使えます。
写りに加えてお伝えしなくてはいけないことがセンサーサイズの違いによる現像の許容量について。今回は条件を揃えていますが、RAWデータが持っている情報量についてはGFXのほうが有利です。多少無茶なことをしてもGFXのRAWでは何とかなりますが、フルサイズのRAWでは同じようにいかない場面もあるかと思います。
「中判みたい」と軽率に言う訳にもいきませんが、AFで動作するフルサイズ50mmの中では頭ひとつ抜けた実力を持っていることが伝わってくれることを期待しています。
現在フルサイズを使っていてGFXを導入するか迷っている方、フルサイズのポテンシャルを引き出すために新たなレンズを検討している皆さんの参考になれば幸いです（余計に迷わせてしまったら申し訳ないです）
ひとまず4kgを肩から下げて歩き回って疲れたので、残りのお盆はゆっくり休もうと思います。