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写真を突き詰めた先に見えたもの

こんばんは、写真家のTakahiroです。

自分は普段は風景写真をメインに撮影してます。

平日は会社員として働きつつ、週末写真家として、活動している日々です。

将来は本業として、プロフェッショナルの写真家を目指している者になります。

ここ、noteでは自身の写真家活動での気付きを、コンテンツとして発信しています。


2013年から写真活動を続けている自分ですが、今年で13年目となりました。

最近、写真初心者の方と話す機会が多く、その方々の考え方を聞いた上でアドバイスする場面も増えました。

そんなことをやっているとですね、自分のこれまでを客観視する場面が増えるわけです。

特に自分のYoutubeチャンネルの視聴者さんと、直接繋がりができて、根掘り葉掘り聞くことが出来たのが大きかったかな。

つまりは、自分の発信している動画に対し、初心者の方々が感じたことを聞く機会が増えていきます。

そしてその内容を通じて、過去の自分と向き合う感じです。

てことで、今回は

写真を突き詰めた先に見えたもの

について、経験ベースで書いてみたいと思います。

具体的には、時系列で、過去の自分の思考とその変化について書いてきます。

「この若造が!12年間写真やったからって突き詰めたと思うなよ?」

と、本業の写真家の人や、人生の先輩達に言われそうですが、

▷大規模なフォトコンテストの受賞
・国内:第47回 日本写真家協会JPS展 優秀賞
 →日本のプロ写真家の所属する団体主催のフォトコンテスト
・海外:SonyWorldPhotographyAwards 2023 Shortlist
 →210カ国 42万枚の応募数を誇るフォトコンテスト
▷作品展示(メーカーギャラリー)
・SONY Imaging Gallery 銀座での展示経験
▷継続的なプリント販売
・自分が運営するECサイトやHP経由での販売実績
 →国内、海外の方へのプリント販売
・プリント、証書発行、発送も全て自分の手で実施

など、写真家としての作家活動を、一通りやってきた身なので、温かい目で見てやっていただけると嬉しいです。

参考までに自分のHPも添付します。
https://www.takahirogamou.com/

作品がどのように売れているのか 経験談をnoteで書いてます
https://note.com/takahiro_gamou/n/n07137f8136d5

いつもと違って、自分語りが多い感じになりますが、よかったら読んでくださいm(_ _)m


写真始めたての頃の思考_2013~2017年

有名な撮影地、高ボッチ高原
毎年多くの人が、この撮影地を訪れてる

写真始めたての時は、観光地での記録写真がメインだったので、他人の写真と比較することが無意識にありました。

それは写真上達が目的であり、より良い撮影地の姿を追い求めた結果、そうなったのです。

たくさんの写真を観て、自分の写真と比較してたのが懐かしい。

特にSNSの投稿なんかでみた写真に対しては、

「あの時いけばよかった」

みたいな場面も増えるので、凄いストレスが溜まってたのも当時だったかな。

富士山周りの写真は特に多かった思い出。

とにかく、他の人の写真に振り回される事が多かったです。

しかし、時間とともに、その思考にも変化が訪れます。

コンテストをやりだした頃の思考_2018~2021年

日本写真家協会JPS主催の公募展
プロ写真家への登竜門と呼ばれている

コンテストの入賞を意識しだしてから、年々撮りたいイメージが明確になってきました。

当時は、「再現性の低いシチュエーション」ばかり追いかけてた気がします。

撮影地も人が少ない時期に訪れたりや、人が居ない撮影地に行くことも増えました。

秋と冬の狭間にある「白ひげの滝」

そうなると、撮影地と向き合い方は変わり、SNSの投稿で探すことは減り、むしろGoogleの画像検索でキーワードで探すことが増えました。

でもね、コレが撮りたいイメージの単語レベルでの表現につながるので、一種の言語化だったのかなとも思ってます。

そして、その結果どうなったかというと、

作品に対する考え方、そして被写体への想いを具体的に文字で表現することが出来るようになりました。

それがフォトコンテストのタイトル付けに繋がってくるのです。

ここから、少しずつ写真作品について言語化を出来るようになります。

今の自分の思考_2022~2024年9月

水没林をモチーフにしたシリーズ作品を展示

色々なエリアに撮りいってるとですね、追いかけ続けたいモチーフ(被写体)も明確になって、シリーズ作品として撮影をするようになります。

これがいわゆる「組写真」の表現に繋がります。

「組写真」を意識することで、自分が作品を通じて何をしたいかをより具体化することが出来るわけです。

今や、GoogleMap(衛星画像)を観て、何があるかを判断し、撮影地を考え続けるという風に至りました。

水没林なんか、正にわかりやすい例なのではないかなと思います。

日本における水没林ポイントは、実際そこそこあるのですが、観光地化されてるのはその1~2割程度の感覚です。

地元民でも、限られた人しかわからない場所が多いです。

もうここまで来てしまうと、人に聞くよりも、自分で調べて現地行くほうが早いケースが多いです。

とはいえ、お金と時間に限りはあるので、下調べはかなり入念に行います。

特に地図を見て、役所や管理局に質問します。(これはドローン飛ばす関係もあるため)

そして何より、水没林があるかどうかの判断は、GoogleMapの衛星画像が活きてきます。

去年は北海道の夕張市にある、湖の水没林ポイントを発見し、ピンポイントに特定しました。

ドローンでフライトしたシューパロ湖

こんな事を続けているとですね、SNSでは絶対に転がってない情報をベースに撮影を行うことになります。

基本的に、撮影地を自分でリサーチし、考察を重ねて、実際に向かう、振り返り・・・の繰り返しになるのです。

もうここまで来ると、やってることは「取材」という言葉が正しいのかもしれません。

そして、写真を比べる対象は、「周りの人」から、「過去の自分」へと変化していったのでした。

2021年 大洗海岸で撮影
まだまだ粗が多い写真の位置づけ
2024年 大洗海岸で撮影
理想の写真へ一歩近づいた、位置づけ

こんな感じで、人とのつながりが薄れていき、自分一人の時間が増えていったのです。撮影も殆ど、一人で行きます。

何故なら、視点が凝り固まってるのと、何より求めてる視点が違うから。

凄いわかりやすい例が「雷雨の中の撮影」で、誘っても誰も来ません 笑

そんなこんなで、

常に自分の思考・哲学に没頭しながらの撮影となるため、被写体との向き合い方は最高潮に達するようになります。

こうして、年々、作品撮りに没頭していきます。撮影の時間軸も数年スパンになっていきます。

そして2024年、ある考えにたどり着きました。

きっかけは、別の路線でひたすら頑張っていた方とのやりとりでした。


写真を突き詰めた先にわかったこと

写真活動を13年程続けた結果、

「物事を突き詰めると、孤独となる」という状況に陥りました。

一番つらかったのはプリント関連ですね。

写真家相手に、「プリントの話してトーンダウンする」という感じの場面を何度も経験しました。

自分の場合、写真家としてプリント作品を販売をしたかったので、余計に孤独へ陥ります。

結局、海外における写真動向や、現代アートの市場を観ることで、少しずつ整理されていきましたが・・・。

改めて、自分が歩んできた道のりを振り返ってみると、

写真始めた頃と、大分状況が変わってしまったな、と。

この状況を具体的に説明すると、以下な感じ。

物事を突き詰めた場合、その人の境遇を共感、理解する人は周りから減っていき、やがて孤独となります。

ただ、それは全く同じ目線で理解という話で、何かの形で人には伝わっていきます。

展示を通じて作品発表をすることで伝わるのが一般的なイメージですね。

あとはフォトコンテストの受賞もそうかもしれない。
審査員と深いレベルでやりとりできたらまた違うかもしれませんが。

とはいえ、自分が作家活動で抱えている葛藤や苦難、そこまでは伝わりません。なので、理解を得られるとは少し違うかなと思ってます。

でも、ふとした時に、鋭いレベルでの理解者が現れる事もあって、それは予想外の場面だったりするのです。

特に、違うジャンルの、その道のプロと話すと感じます。そして、

そういう時こそ、作家活動をしていて一番嬉しい時なのでは?と気づけるようになりました。

自分の場合は、正に「写真」を通じてその事を学びました。

13年近く、写真を続けてきて気づけた境地です。

正解が見えない孤独の中、続けてきた事への理解者が出てきて、少しずつ光が当たり始めたこの頃です。

まさに、長いトンネルからようやく抜けるような感覚です。

2017年 大洗海岸で撮影
この写真が、今の自分の写真活動の原点です

「まだまだ自分はやれるぞ!」

人生の先輩達と比べると、年齢的に、自分の写真道はまだまだ道半ばです

ただ、孤独になるまで創作活動を行なった先には、明るい兆しがあるというのもわかりました。

未来の自分への可能性を信じて、これからも写真活動を続けていく次第です。

これからも、自分自身の写真家活動は続きますが、「いいね」「フォロー」で応援いただけると嬉しいです。

ここまで読んで頂きありがとうございました。

それでは、また。


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