見出し画像

能登の復興支援に参画しています

こんにちは、おくざわ高広です。
昨日、一昨日の二日間、石川県に出張してきました。

金沢駅前

休眠預金活用事業とは?

突然ですが、「休眠預金」という言葉をご存じですか?
日本には、長期間引き出しや預け入れがされていない預金が毎年1200億円程度発生しており、「休眠預金」といいます。この「休眠預金」を活用して、公益性の高い民間活動を支援していこうとする「休眠預金活用事業」というものがあります。

実は、2か月前から、この「休眠預金活動事業」に採択された能登半島地震からの復興を目指して活動する団体を、一般社団RCFの一員として伴走支援しています。

https://kyuminyokin.info/

能登半島の現状をレポート

1月1日に発生した能登半島地震では、輪島市の倒壊した建物や珠洲市の津波の様子がメディアを通して繰り返し放送されました。最近ではメディアで取り上げられることは減ってきましたが、当然、困りごとがすべて解決したというわけではありません。

8か月という時が経過しましたが、まだ道路の復旧が進まない地域や水道の利用に制限がある地域、壊れかけた家の中で将来と向き合いながら暮らす住人の存在など、様々な状況を垣間見ることができます。

特に、災害からの復興を目指そうとすれば、「人」特に働き手となる現役世代の存在は重要ですが、8月1日時点の奥能登2市2町の人口は1月1日時点と比べると3515人(約6.4%)減少しているそうです。自宅を失ったため、仕事を求めて、子どもの教育環境を整えるため、事情は様々なれど、こうした方々が故郷へと戻ってくることのできる道筋をつくることも、大切な取組です。

公費解体の様子
津波の押し寄せた地域
道路の陥没

3つの団体を伴走支援

このような中、私が伴走支援しているのは、
① 古民家を活用して交流拠点を整備し、地域コミュニティを取り戻すとともに、交流人口ひいては移住者を増やそうとする取組
② 業(なりわい)を取り戻すとともに、販路開拓や付加価値の向上に取り組む事業者に対して、副業兼業人材をマッチングすることで新しい視点から支援する取組
③ 損傷した家を点検し、家で暮らしてきた住人の心に寄り添い、かつ家の持つ文化的な価値を改めて見出し、守ろうとする取組
※能登では「家」を特別な存在として考え、何世代も住み続けていたり、特別な意匠を取り入れていたりする方も少なくないそうです。

いずれも分野の異なる取組ではあるものの、「人」が戻ってくるために欠かせない、大切な取組ばかりです。関わる皆さんの熱意を知るとともに、私のようないわゆる「よそ者」の声にも前向きな姿勢で耳を傾けてくださる姿に接すると、少しでもお役に立てるように頑張ろうと決意を新たにします。

交流拠点として整備を進める古民家能登屋

大事にすべきものは何か考え続ける

正直に言えば、どのような支援をするのが正解か分かりません。特に、休眠預金という特殊なお金を使うわけですから、しっかりと説明責任を果たせる使い方を助言するような場面もあります。
災害によって失われるものは、目に見えるものばかりではなく、そこに暮らす人に宿る文化のようなものもあります。公費解体といって、半壊全壊の建物を公費で壊して移り住んでもらうような取り組みもありますが、「壊して建てる」をスピードアップすることで失われてしまうものもあります。
効率的に、合理的に、ばかりを追い求めて、そこに「人」の姿が見えなくなってしまったら、それは復興とは言えないのかもしれません。

当事者ではないからこそ、復興に向けて大事にすべきことは何かと考え続けること、心を寄せ続けることが、まずは重要なことなのだと思っています。
こうして私が発信することで、また一人、心を寄せてくださる方が増えることを願い、定期的にレポートを続けていきます。

結びにチャリティイベントの告知

私のよく行くラーメン屋さんの店主は出身は金沢だそうで、今回被災した珠洲市の塩を使っていたそうです(今は手に入らない)。珠洲の塩は揚げ浜式製塩という伝統的な方法で作られており、味が全然違うそうです!
私も所属している町田三田会(慶應大学のOB会)で、揚げ浜式製塩を題材にした映画のチャリティ上映会を開催いたします。私は残念ながら先約がありいけませんが、ご興味あれば是非ご参加ください。
・日時:9月22日(日)午後2時~午後4時
・会場:町田市民フォーラム3階ホール         町田市原町田4-9-8
    ※JR町田駅徒歩5分 小田急町田駅徒歩8分
・事前予約制(全席自由席)先着150名
・入場料 500円 参加申込→machidamitakai2022@gmail.com
https://www.machida-mitakai.com/%E3%82%A4%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%88/

皆さんからサポートいただけると、「自分の経験が社会に役立ったのかな」と「書いてよかったな」と実感することができます。いつも、ありがとうございます!