マメまめ通信 vol.13 2024.春 北アルプス高橋農園通信
いつもありがとうございます。
昨年秋振りの通信になりました。
今までお客様向けに紙でお届けしていた農園通信はペーパーレス化などの理由から、vol.11よりネット上のここで公開する形にしました。
お伝えしていくテーマは今まで同様に、農園の様子や思い・考えていること、農業界のニュースなどを掲載していきますので、当農園のお客様も、フォロワーの方も、たまたまアクセスされた方も、よかったらご一読ください。
マーケットイン と プロダクトアウト
マーケットイン・・・「市場や顧客の視点に立ち、商品やサービスの開発を行うこと」つまり顧客視点のモノづくり
プロダクトアウト・・・「企業の方針や企業の強み・技術に基づいて商品・サービスを開発すること」つまり自分・企業視点のモノづくり
高橋農園のスタイルは9割以上がプロダクトアウトです。
農家の先輩からこの考え方を教えてもらった時、
市場からの契約栽培などのマーケットインの方が安定的で賢い経営方法だと思いました。
まだ何者でもない素人が「農業やりたい!」と思った時、プロダクトアウト方式で生き残っていける人なんていったいどれくらいいるのだろう…。
けれども、
自分にとって必要だろう
自分の大切な人たちに必要だろう
そんな自分勝手な動機から始めたことを評価してもらえるのは有難いとしか言いようがない。ただただ感謝です。
皆様に支えられ、就農5年目の春が始まります。
今シーズン、高橋農園からどんな物語が広がっていくのか。楽しみで楽しみでしょうがないです。
※田んぼを購入しました。賃借契約の期限がない、さらに思いを注いでいけるフィールドです。遊んだり、お祭りしたり、昼寝したり、自給自足したり、みんなでいろんなことをしたいです。ぜひお気軽に遊びに来てください。
ここは発酵の楽園
1月28日に塩尻市えんぱーくにて、「いただきます2 ここは発酵の楽園」の自主上映会を仲間と企画しました。
総勢200名以上の方にご来場いただき、大変盛況となりました。
まず、企画側にさそっていただいた北野さんに感謝を。
当日のあの幸せな空間を創造するまでの過程を見ることができて、本当に関わって良かったと思います。
この映画には、「こんな感覚を共有したい!」という願いを叶えてくれる要素がたくさんたくさん詰まっています。
「オーガニックってこんな素晴らしい世界観なんだよ」って伝えたい時、
つい農薬の危険性や添加物による健康被害などから伝えてしまうことが往々にしてあります。安曇野でもそうしたアプローチを地域にしてみたことがありますが、僕たちの伝えたい世界観はうまく伝えることができませんでした。
しかしこの映画は、そんな世界観を見事に表現しています。
日本中のみなさんに観てほしい作品となっています。
個人的には、奇跡のりんごの木村秋則さんを久しぶりに映像で拝見できたのが良かったです。20歳の頃、木村さんの講演会に参加して、「誰も傷つけない生き方、自然栽培。これだ!」という確信が自分の原点のひとつであったことを思い出して、今後のイメージを改めて明確することができました。
ただ笑って、愛して、そうして採れた恵みが誰かの命となっていく。
ただあんな風な人になりたい。
四次元みそ 仕込みました
今年は村の加工場を借りて、村内の友達家族と合わせて100kgくらい仕込み、
友人のシェアキッチンでみそづくり体験ワークショップを2回開催しました。
みその三要素は、
・穀物
・塩
・麹菌
だそうです。
が、何かが足りない。
そう時間が足りない。
この冬にアップデートされた僕の時間の概念をみんなにシェア。
過去に行ったり、未来に行ったり、頭の中で時間旅行。
今手にしている、米糀と煮あがった大豆。
1年後は美味しいみそになっていて…、2年後はどうだろう。
自分(の細胞)になっていますよね。
食べたものが自分になる。
脳内で描くイメージは、簡単に時間を超えられる。
今手にしている食べ物が、未来の自分自身になるイメージをする。
だから四次元みそ。
時間が経つ楽しみがあるっていいですね。
まずは美味しく召し上がれますように。
さて、今年も土づくりから、種まきから、
みなさんの健康な人生を創造できるよう、励んで参ります。
みんなで豊かになりましょう。
2024.3.20春分 北アルプス高橋農園 高橋克弥
後記~この冬の旅~
この冬も旅をして、自分たちの視野を広げ、深めることができました。
僕は、1週間の一人旅を許可してもらって、青春18きっぷで熊野詣に行けたことがすごく久しぶりの冒険って感じで充実した旅になりました。生まれ変わりの熊野詣というらしいですが、本当に生まれ変わったかのようなスッキリした気持ちになり、2023年を締めくくることができました。