AUMA News 2021/1/14
(出典元: AUMA)
ほとんどの出展者にとって、デジタルイベントは、恒久的にはフィジカル展に代わる手段ではない
・デジタルイベントは現在、フィジカル開催の見本市の代わりとしては重要な役割を果たしているが、フィジカル展ほど有益ではない
・主要な3産業団体の会員に対するアンケート
ほとんどの出展企業が、デジタルイベントはフィジカル開催の見本市に代わるものではない、あるいは恒久的な代替手段にはならないと考えていることが分かった: 多数の見本市が中止となる中、現在はデジタルイベントを使用しているが、フィジカル展が再び開催できるようになったらデジタルイベントからはまた離れたい、と17%の企業が回答した。また48%の企業は、今後もフィジカル開催の見本市に依存したい考えを示す一方、引き続きデジタルの補足機能も使用したいと回答している。そのような中、14%の企業はフィジカル展が開催できないのであれば、その場合はデジタルのみのイベントも代替手段としては考えないと回答した。バーチャル展示を、フィジカル開催の見本市に代わる恒久的な策として現実的に検討しているのは僅か21%に留まった。
これは、2020年の第4四半期に、機械工学、電気工学、電子機器、光学、フォトニクスおよび医療技術部門の427の出展企業を対象にアンケートを行った結果である。VDMA、ZVEI、Spectaris、そしてドイツ産業見本市協会AUMAが参加した。
注目すべきは、調査対象企業の半数以上がすでにデジタル形式を試していたことだ。2020年、中止となった国際見本市に代わるものとして、ドイツでは合計50件近いデジタルイベントが開催された。同時に、具体的な業績はどちらかというと控え目であることが明らかだ: デジタル展への参加では、出展者はフィジカル開催の見本市に参加した場合と比較し、平均4分の1の利益の達成に留まった。調査対象企業の30%はそれどころか最大で10%の利益しか達成できず、一方で対象企業の3%のみが70%以上のピーク値を達成した。
これに対し、ドイツ産業見本市協会AUMA の経営責任者であるイェルン・ホルトマイヤー氏は言う:「もちろん、参加者がこれまで比較的少ないデジタルイベントの経験しかないということも回答に影響しているだろう。現在、顧客との繋がりを維持し、情報を伝達する上で(デジタルイベントが)重要な機能を果たしていることは間違いない。しかし、デジタルとフィジカルのイベントでは利益に関しての評価が大きく異なることを考えると、デジタルのみのバージョンが、フィジカル開催の見本市に完全にとってかわる手段になるとは考えられない」。というのも、デジタルイベントで不足する分のビジネスの成功は、別の手段を補足で利用することにより達成する必要があるからだ。更に今回の調査は、直接対面し、新しい案を実際にプレゼンし、新規顧客を獲得することこそ、企業がフィジカル開催の見本市に参加する最も重要な理由であることを示した。人と製品が物理的にそこに存在することで、明らかにビジネスの成功に違いをもたらすのである。
翻訳:株式会社ノイ
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