あなたがどこにいても
【演劇に出演させていただきました】
福井を拠点に活動する演劇ユニット「さよならキャンプ」さんの第3回公演「あなたがどこにいても」に木下淳之介役で出演させていただきました。
学生の頃に少しだけ演劇をやったことがありますが、ちゃんと指導を受けたわけでもないし、継続的に活動したというよりとりあえずやってみようという感じでやりました。
その後、音楽活動に夢中になったこともあり、思うところもあって演劇はやめました。
それから20年以上経って「さよならキャンプ」主宰の沼畑さんからご連絡いただき、散々迷った末に出演させてもらうことにしました。
40歳を過ぎて、何か普段やっていない事に挑戦するべきでは?と感じていた矢先だったので、出演の決断ができたんだと思います。
あと、自分の音源制作も完全セルフプロデュース3部作をリリースし終えての休憩期間だったのも良かったのかも。
約半年の稽古を通じて思ったのは、やはりみんなで何かを作り上げてくというのが面白いということ。
あとは、誰とやるかがとても重要だということ。
バンドでもラジオ番組でも、その場にいる全員が「これはどうなったら面白くなるだろう」と1つの方向に向かって試行錯誤してる感じが心地よいです。自分を良く見せようとか、なにか利益になるようにではなく、ひとつの作品を良くすることだけに注力してるから面白いんじゃないかな。
そんなメンバーと一緒にモノを作れるってのが面白い。
そういう意味で「さよならキャンプ」さんと白崎遥香さんは、本当に素敵な場所でした。あのメンバーだったからこの半年、稽古に行くのも楽しみだったし、本番も不安ながら乗り切れたんじゃないかしら。
演じるってことについては未だによくわからず、終わった今でも自分と木下の境界線はふわふわしています。他の役だったら全然違う人間になるかって言われるとそうもならないような気がするし。
役者が役を演じるというより、僕があの立場、あの台詞だったらどう言うかというのを確認した作業だったようにも思います。
ただ、木下が僕自身かというとそうでもないか。
不思議な体験でした。
公演が終わって余韻に浸る間もなく日常は始まり、日常じゃないものも始まり、新たに考えなきゃいけないことも沢山。舞台が終わるまで棚上げしてたものが、棚が崩れてバタバタ落ちてきたのを必死で受け止めたり拾い上げたりしてる感じ。
じゃあ、次の演劇公演に向けて走り始めましょうと言われると、いやぁ、しばらくはいいかなぁと思うけれど、何年後かにまたやってみたいなぁと思いそうだなと感じています。
とりあえず、「さよならキャンプ」の皆さん、はるちゃんこと白崎遥香さん、お手伝いくださったスタッフのみなさん、そして何より、観にきてくださった方々、本当にありがとうございました。
追伸
日常の会話でも、今回の「あなたがどこにいても」の台詞に近い言葉や雰囲気を感じると、稽古してる時の感じがフラッシュバックしてしまうのが面白いです。