記憶にチャレンジ! 浩子、緊急入院までの道のり<その2>
ごきげんよう。高橋浩子です。
前回は、近所のSクリニックで血液検査をした結果が結構ヤバヤバ。「はよでっかい病院に行って、ちゃんと診てもらって!」と、先生に紹介状を書いてもらった・・・というところまでお伝えしました。
思ってもみなかった扉が、いきなり目の前でぐいんと開かれたので、「そうですかぁ、それじゃぁ、失礼して・・・」と、流れに乗っかって、先に進んでみることにしました。
会計を済ませ外に出たあたりで、Sクリニック到着から、だいたい1時間が過ぎたくらいでしょうか。ちょうどお昼時だったし、朝から何も食べてないので、病院にいく前に何か食べようかな?と思っても、入れそうなお店がないし、食べたいものもよくわからない。
そうだ! と、Sクリニックの近くにある、めちゃめちゃ美味しい手作りパン屋さんがあることを思い出し、そこに立ち寄り、パンを購入。ここはわざわざ買いに来たくなるほど、超絶美味しいパン揃いなので、今回もたくさん買ってしまいました。だってどれもみな、おいしそうなんだもの。
焼きたてのパンの香りを振りまきながら、一駅先の紹介してもらった病院へと向かう私。ホームのどこかでちょっと食べようかな?と思ったりしたこともあったのですが、なぜかタイミングを逸して、結局ひとくちも食べぬまま、総合病院に到着しました。あ、この病院も頭文字がSだわ。Sにご縁があるのねぇ、私。
S総合病院に到着
そこは驚くほど綺麗で、モダンでスタイリッシュな病院でした。こんな素敵な病院が、こんなところにあったなんて。しかも、午後の受付開始時間を過ぎているのに、人がほとんどいない。空いてる〜。快適〜。なにこれ〜。
10年?20年くらい前の記憶になっちゃうけど、私が知っている総合病院って、いついっても人がいっぱいいて、予約しているのに何時間も待たされると言うイメージしかないので、それとは真逆の、このがらーんとしたおしゃれ空間は、とっても新鮮でした。しばらく病院ってところに行ってないので最近はこんな感じなのか? 謎。
受付で先ほどいただいた紹介状を渡し、初診の手続きを済ませ、受付番号「0151」の紙を渡されたのが13時15分。ここから診察開始の14時までぶらぶらと待つことに。診察は「診察室1」で行われるらしく、その前でお待くださいと言われ移動したら、何?貸切? 私しかいない。
相変わらずパンはおいしそうな香りを漂わせているので、堂々と食べることもできたのだけど、どうも食べる気になれず、というより、食欲より探検欲の方が先に立ち、「いったい何番まで診察室があるのか?」と、トイレに行ったついでに一周したり(10番でした)、売店を発見したり、どんな科があるのか掲示物を眺めたり、ロビーに置いてあった血圧測定器を試してみたり(これがなかなか正確に測れない!←私が下手くそなだけだった)と、興味はつきません。
そうこうするうちに、看護師さんがやってきて、体温を測ったり、事前にいくつかのヒアリングをされました。なんて段取りがいい病院なのかしら♪(他、しらんけどな)。よく覚えてないけれど、この時の体温は、36度台の平熱だったと思われる。
程なくして、先ほどとは違う看護師さんがやってきて、私にこう告げました。
「先生の診察を受ける前に、先に検査しましょう」
「CT、採血、点滴、の3つです」
おおー、やっぱり手際が良くて素晴らしい。CTは何十年前に一度やったことがあるような記憶がうっすらあるのだけど、点滴は今回が人生初。わー、ついに点滴かぁ・・・と、ちょっとワクッ♪としたことを、よく覚えています(笑)
待ち時間ゼロ。驚くほどスムーズに、しかもあっと言う間にCT完了。そのあと、「横になった方が楽でしょう」と、別の部屋のすみのベッドに連れて行ってくださり、点滴開始。同時に採血も済ませてくれたので、あとはのんびり、点滴が終わるまで寝ているだけとなりました。ベテランさんとお見受けする方で、注射がとってもお上手でした。お腹も触らなければいたくないので、なかなか快適でござる。
そうかぁ、これが点滴かぁ・・・
うとうと・・・としはじめた頃、「えー、高橋浩子さん」と、若き男性の声で目が覚めました。どこから声が?と思ったら、部屋の奥から、いきなり先生登場。はじめまして、の挨拶もそこそこに
「急性虫垂炎です。炎症がひどくて、膿がお腹に溜まっている状態なので、このまま入院してもらいます。手術はせずに、まずは点滴で様子を見ようと思いますが、いつ手術になってもおかしくない状態ですからね」
ん? 入院? 私が? 今すぐ? って、これから?????
先生がおっしゃる日本語の意味はすべて理解できるのですが、ふわふわしていてよくわからない。というか、実感がなくて飲み込めない。
浩子「入院するのはわかりましたが・・・、一旦うちに帰るとか・・・」
先生「ふっ。もう帰さないよ〜(笑)」
そんなおちゃめな先生の言葉で、周りの雰囲気も一気になごみ、私はそのまま「あ、帰れないんだ」を受け入れ、この瞬間から、浩子、人生初の入院生活が始まりました。これが俗に言う「緊急入院」というヤツなのですね。なるほど〜。
入院が決まったら
入院が決まったら決まったで、いろいろやるべきことがあるようで、検査が急に増えました。心電図にレントゲンに尿検査、抗原検査にPCR検査。入れ替わり立ち代わり、いろんな人が点滴中の私のところにいらっしゃいました。さらに事務の方がいらして書類を作成したり、デポジットで5万円必要だと言われたり・・・。い、忙しいな、入院って。
ほどなくして、担当看護師さんに案内され、入院病棟に移動することに。まだ点滴が終わっていないので、ガラガラと点滴ホルダーを持っての移動となりました。わぁ〜、これって医療ドラマに出てくるヤツだ〜。
さらにこのあと、大量の書類に記入&サインがまだまだ続くのですが、入院するにあたり、最初に感じた高いハードルがこれでした。The 書類の山。
支払いのこと、入院計画、パジャマやタオルのレンタル、おむつのこと、あとなんだったけ? なんかいろいろあった。いっぱい住所や名前を何回も書いた。
今回幸いにも、私は意識はしっかりしていて、対応もちゃんと出来ましたが、一歩間違えば激痛で七転八倒。意識も朦朧となっちゃう場合だってなくはありません。そんなときは家族が呼ばれることになると思うのですが、すんなり来てもらえればなによりですが、何かと忙しい現代社会。急なことなので、いくら家族だってすぐには来られないこともあるでしょう。
さらに疑問は続きます。
・ひとり暮らしで、家族が遠方にいる場合はどうなるんだろう? 来るまで手続きは待っててくれるのかな? 書類を送ってもらうとか?
・家族がいない、完璧なおひとりさまの場合は、一体どうなるんだろう?
・代理手続きとか、そんな公共のサービスがあるのか?
・友達に頼めるものなのか? でも、友達だって「急にそんなこと言われても・・・」になるよなぁ・・・
・ならば、元気なうちに、「入院手続きよろしく依頼」なるものをあらかじめお伝えしておくべきなのか?
・その前に、そういうことを頼める友達が近くにいるのか? だよねぇ・・・
うーん、謎多し。というか、むしろ謎しかない。つか、私、入院について何も知らないことを知ったのでした。私の知らない世界へようこそ、という感じだわ。
ついに私のお部屋へ、ご案内〜
いよいよ病室へと移る瞬間がやってまいりました。これから私がお世話になるのは、4人部屋の右奥。初見で「広っ!」と思ったゆとりのスペースでございました。さすが差額ベッド3,300円のことだけはあるわね。テレビも冷蔵庫も完備です。テレビ見ないけどね。
さらにありがたいことに、4人部屋で私が2人目だったので、部屋半分が空きスペース。お隣に誰もいないので、ゆったりと気兼ねなく過ごせることに、めっちゃ感謝です。なんて贅沢なんだ!
着のみ着のまま、しかも長靴状態での入院でしたので、レンタルのパジャマやタオル、スリッパを用意していただき、すっかり入院スタイルに変身。やっとホッと一息です。はぁ〜。
Sクリニックに行ったの、確か今日だったよね?と、時間感覚が変なことになってますが、発熱外来の予約をした11時30分からわすが5時間後に、見たこともない風景に囲まれることになった私。ホント、人生何が起こるかわかりませんね。こういうのを急転直下というんだろーなーと、どこかで妙に冷静な私もいます。
そして17時頃。担当看護師さんが、申し訳なさそうな顔で、「先生に確認したら、お食事も水分も取っちゃダメですということなので、、、」と、言いながら、これを点滴ホルダーに吊るしてくれました。
点滴のみの入院生活、スタートです♫
<つづく>
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