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ビートルズ "I Me Mine"、私が感じ取った曲の印象

ビートルズの楽曲ひとつひとつについて、私が感じたことをベースに、8項目の音楽的視点からポイント評価したコンテンツを公開しています。最後のアルバム LET IT BE から順に過去へさかのぼって、1曲づつ投稿しています。

第 4回目、今日の楽曲は...

アルバム LET IT BE A面 4曲目 "I Me Mine"

サウンド:★★★
メロディ:★★☆
リズム :★★★
アレンジ:★★★
第一印象:★★★
スルメ度:★★
独創性 :★★☆
演奏性 :★★★★☆

<★ ... 1点 ☆ ... 0.5点、5点満点、各項目の解説は最後にあり>

ジョージの作品。ディストーション・ギターサウンドが印象的な6/8拍子の結構ヘビーなロック・ワルツ。アコースティック・ギターとエレクトリック・ギターのアンサンブルが、なかなかいい味を出している。とは言え、ストリングス・セクションもバックでしっかり鳴っており、ワイルドな雰囲気の中にも繊細さを垣間見ることができる。

キーはAマイナーでAメロは Am→D7→G→E7→Am という典型的なコード進行である。その後は Dm→E7(-9)→E7 と続いて最初のボーカル・メロディに戻る。しかし同じフレーズでも2回目では Am→AmM7→Am7→D9→FM7 とクリシェになっていて、アレンジに工夫のあとが見られる。

サビ "I me me mine ..."からは曲調がガラっと変わり、4/4拍子のシャッフルとなる。2本のエレクトリック・ギターが、左右に振られて録音されているが、左から聞こえるオブリガードが攻撃的でカッコいい。右は"ジャッカジャッカ..."という地味なシャッフルパターンを弾いているが、左のオブリガードにあわせて、3連符になるなど遊び心がみられる。

ドラムはワルツにしてはタイトな叩き方をしている。ハイハットを少し開いて、スネアのタイミングの直後に閉じてメリハリのある音にしている。フィルインも適度に入れて、スローテンポな曲でありがちなリズムの間延びを防いでいる。サビに入る直前、ライドシンバルのシャッフルリズム"カンカカンカ..."がなんともオシャレ。

ジョンは、この曲のレコーディングには参加していない。一方、ジョージは、アコースティック・ギター 2本とエレクトリック・ギター 2本をオーバーダブし、さらにボーカルもとっていたので、さぞかし忙しかっただろう。

あくまで曲の印象を具体的に表現するための手段です。曲をランク付けする意図はありません。


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