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ジャンル外のオタクがハウステンボス歌劇団にハマった話

先日、長崎のハウステンボスに行ってきました。
多くの思い出があるのですが、今回はハウステンボス歌劇団チームシャインさんの公演が最高だった……!という記事です。

ハウステンボス歌劇団は、長崎佐世保市のハウステンボスを拠点に活動されている少女歌劇団です!超~~ざっくり言うと宝塚歌劇団ですね!

今回、観劇したのはチームシャインさんの「君に出会えた奇跡~トワイライトムーンより~」です!

歌劇団系統の舞台は完全初見ではないものの、普段ハマっているジャンルとも違うので、観劇回路(劇の演出とかセリフ回しを理解する素地)を活発にさせないといけないな~などと思いながら見に行きました。

結論から言うと、すっっっっごい面白かった……………………!!!

最初の娘役さんの歌声で一気に世界観に引き込まれました!圧倒的な歌声と美……!てっきりトップの娘役さんかな?と思ったら違うらしく、しかも日替わりで2名の方が担当されているそうです。あの歌うまプリンセスが二人も存在するんか!?
初っ端から衝撃を食らったところで、めくるめくストーリーと圧倒的な情報量に流されていきました。めちゃくちゃテンポよく進む……!

貧富の格差が激しい祖国、自由気ままで快楽主義の貴族、貧困にあえぐ国民たちの苦しみなどなど、色々な要素が絡み合う中で必死に生きていく主人公のお話でした。

作中では主人公リシャールとヒロインのアリシャーネのロマンスも描かれるんですが、この二人のシーンと関係性がオタク心にぶっ刺さってなぁ……!!

月の薄明かりの中、二人だけで過ごす優しい時間……。
お互いの名前くらいしか知らないのに、アリシャーネはリシャールの傷ついた心を見抜いてそっと寄り添い、リシャールもそんなアリシャーネに惹かれて雰囲気が柔らかくなっていくんですよね……。

作中でもわずかな時間の逢瀬のようでしたが、劇中だとさらに短い!

でも、最初に会った時にやさぐれてツンケンしていたリシャールが、みるみるうちに絆されていく姿がすごく丁寧に描写されていてグッときました。
他の誰でもないアリシャーネだからこそ、リシャールは立ち上がれたんだなぁ……!

二人は誠実に丁寧に心の距離を縮めていくんですけど、運命は非情にも彼らを翻弄していき……。ここから先はぜひ舞台を見て確認してほしいのですが、こんなのオタク心に刺さってしまう……!

今回は劇とショーの2部構成だったのですが、あっという間の30分でした。

色んなシーンをギュギュっと詰め込んで、一つ一つのセリフや動きに魂をこめて演じて下さったチームシャインの皆様の演技。
ここぞという時に入るクラシックかつ重厚な音楽、全てが最高でした!

いや~~~本当に素敵な舞台でした!短めながらも、愛と正義、終わらない争い。リシャールの生き様をしっかり魅せてくれた舞台でしたね……!

ね、本当に素敵な舞台で……。

うん……。

戦争……とかね、格差とかね……。

愛と正義で揺れるとか……ね。

……。

…………。

なんか……ロボットアニメの味がしなかった……?

(以下、ネタバレありのため、観劇済かつ「確かにロボアニメかも……!」と感じた方のみ読まれることをおすすめします)

もちろん、劇中ではロボットは当然登場しませんし、ロボットのロの字も出ません。

が!!!!!

これは……まぎれもない

ロボットアニメの2.5次元舞台だ!!!!!!!!!!(何で??)

冒頭でシリアスに世界観を語る感じとか、妙に重い主人公の過去とか、傷ついた主人公の元に現れる謎の美少女ヒロインとか、要素を取り出すと少年漫画ですごくありそう……!

作中で登場した要素である、傷ついた兵士、終わらない戦争、正義と愛、これを包括する少年・青年向けの作品とは……?

ロボットアニメだ……!!!!!!

ロボットアニメならこの劇の全ての要素を包括したうえで正義と愛について思う存分描写してくれる……!!!!!!

ロボットアニメだったら冒頭で軽く世界観について触れてくれるし、異能力や魔法が使えないただの人間の戦闘シーンもバッチリ盛ってくれる!

カス民度の貴族も搾取されまくる市民の描写も盛ってくれる!!!!

兵士として天才ながらも、一人の男として傷ついた心をねっとり描写してくれる!!!!!

そこに現れた天真爛漫でどこか心の奥を見通したような謎の美少女ヒロインも出せる!!!!! 出せるぞ!!!!!!

クラシックな音楽もオペラみたいなばちくそ上手な歌も演出として取り入れられる!!!!!!!!!

「君に出会えた奇跡~トワイライトムーン~」は……オリジナルロボットアニメの2.5次元舞台だったんだ……!!!!(そんなことはない)

今回の公演は原作(※存在しない)ファンが見に来る前提で、原作(※ない)ファンが求めているものを舞台として最高な形で再構築した2.5次元舞台……そんな印象を受けました。

1本の劇で完結しているので、原作(※ない)を知らなくても楽しめるし、原作(※ありません)を知ってたらより楽しめる!そんな舞台でした。

あ~~~~~!!もう一度見に行きたいよ~~~~~!!!

オマケ
ここから先は観劇の感想と「ロボットアニメだったらこんな感じじゃない……?」という一オタクの妄想です。存在する話と存在しない話が入り乱れてるので気を付けてね

  • アリシャーネといる時のリシャールが好き

    • ガンガン口説いてく訳ではないし、「こんな時間に出歩くなんて~」って小言も言うけれど、言葉選びとか言い方が優しくてさぁ……

    • 小言は言うけど悪い人じゃない・言い方はあれだけどまっとうな大人として心配しているっていう感じがして、めちゃくちゃキュンです!!!!!

    • 天真爛漫なアリシャーネの言動に困惑するリシャールとかも、なんか絶妙にやれやれ……してる主人公みがあって、少年・青年向けの作品に出てきそうだな~と思いました

    • それでもって、初めこそ困惑してたリシャールが段々絆されていく姿がたまらんなのよね……!

    • だって声がだんだん嬉しそうになってきてるんだもの

    • 愛する家族を失って、やさぐれていた時に出会ったアリシャーネはリシャールの妹に重なる部分があったのかもしれないね とか勝手に想像しちゃう

    • アリシャーネがリシャールの妹枠に入らなかったのは、アリシャーネがリシャールの心の傷を見抜いて、「私はあなたの味方です」ってリシャールの心を守ってくれようとしたところが転機だと思う

    • あそこのアリシャーネ、一気に大人っぽくなったというか……聖母みたいな美しさだった……

    • 夜に外を出歩いている危機感の薄い少女・守らなければならない存在、から、一気に隣で寄り添ってくれる女性に変化した瞬間だった

    • かと思えば、リシャールの言葉に一喜一憂したり、ヤキモチやいたり、ンも~~可愛い~~♡って感じの一面もあり、すごかった……(好き……)

    • ガンガン口説いていくタイプじゃないし、貴族にナンパされてすげなく断る硬派なリシャールだからこそ、「俺もトワイライトムーンの日にここに来るよ(あなたに会いに行きます)(意訳)」っていうのは、彼にとって最大級の「あなたが好きだ」だったよね

    • 多分、もっと逢瀬を重ねて、もっと素直な気持ちを恥ずかしがらずに言えるようになったら、正式な告白をしてたんじゃないかと思う

  • 舞台ではアリシャーネを助けに行くために革命軍を離れようとするリシャールと、それを止めたい側近とで口論してたけど、アニメだとあそこはもうちょっと掘り下げられてる

    • 二人はロボットで戦うし、まずアリシャーネが王族バレしたシーンで尺を使ってる

    • アリシャーネが王族バレした後、倒すべき貴族と愛する女性の二律背反で葛藤するリシャール

    • その二律背反でアリシャーネとリシャールがギクシャクもする

  • リシャールは運命力が足りなかった前作主人公

    • リシャールはifの主人公の姿として設計された感じがする

    • きっとロボアニメ「トワイライトムーン(仮)」で主人公は大切な人を失う危機があって、そのたびにギリギリで助けられた

    • でも、リシャールはそれができなかった 間に合わなかった

    • 何もかも間に合わなかった男、それがリシャールなんだと思う

    • そう思うと、「君に出会えた奇跡~トワイライトムーン~」はリシャールの過去編って感じがある

    • スピンオフ小説の過去編かもしれないし、50話くらいあるアニメで4~5話くらいかけて描かれた贅沢な過去編かもしれない

    • なんにせよ、リシャール過去編の最終回のタイトルが「君に出会えた奇跡」でしょ

    • アリシャーネはリシャールにとっての奇跡だったからね!

    • 舞台化のサブタイトルで過去編の最終回タイトルを引用するの、アツいよね

  • ラストバトルで主人公側に加勢するリシャールの姿はムネアツだったよね!

    • 何もかも間に合わなかった男だったのがリシャールだけど、最後の戦争だけは間に合ったの良いよね……

    • 主人公が敵に囲まれて多勢に無勢でピンチになった時、リシャールが助けに来てくれたシーン

    • 「早く行け! こいつらは俺が相手をする!」って言って、主人公をラスボスのもとへ急がせるシーン良いよね……

    • 「リシャール……!?なんでお前が……!」って困惑する主人公に対して、

    • 「この世界のために、俺の命を捧げる……!」「ここまで言えば分かるだろう!?」ってツンデレムーブしながら大量の敵を引き付けて主人公を見送るシーン

    • 主人公は言葉通りに受け取って感謝してそのまま去っていくけど、ずっと見てきた視聴者にだけは分かるんだよね

    • ずっと悲しみと憎しみにとらわれていたリシャールが前向きになれたこと

    • そして、今まで一人で戦ってきたリシャールが誰か(主人公)を頼れるようになったこと

    • 憎しみの果てに歪んでしまった最初の願いが、アリシャーネが抱えていた願いのように純粋になったこと

    • アリシャーネの歌が戦闘中に流れるのも良いよね……

    • 本当に良いよね……

    • まあ、全部存在しない記憶なんですけどね……

    • アニメ版のトワイライトムーン、見たすぎ~~~~~~~!!!!


観劇後にパンフwithブロマイドを買いました!パンフ後半の座談会で「分かる~~」ってしたり、舞台裏のお話をたくさん読めて最高でした……!やっぱあの貴族の人いいよね!あの貴族のシーンで政治面の面白さもあったし、その後の革命シーン(民衆バトル)の説得力も上がる。あと民衆バトルのダンスと演出と音楽マジでかっこよかった……。
ハウステンボスもしっかり満喫してきました!これはミッフィーちゃんのレストランで食べた「わくわくミッフィーカレー」全く辛さはなく、まろやかで美味しかったです!胴体に揚げチーズ玉が入っていたのも嬉しいサプライズでした。店内はお子様連れの方が多いためか、お子様も美味しく食べられるメニューがたくさんでした!


聖堂っぽいところ(アムステルダムシティ)での写真です。クリスマス前に行きましたが、夜にはイルミネーションと「メロディー・オブ・クリスマス」ショーを拝見しました……!すごかったです!
入園してすぐ目の前にある建物をパシャリ。オランダの街並みを再現した建築物がずらりと並んでいるのですが、どこも異国情緒があふれていてとても素敵でした!何を撮っても映えるんだなぁこれが。

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