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【楽器の割れ対策】僕がいつもしていること

皆さん、12月になって一層寒くなってきましたが、割れ対策は万全でしょうか?

基本かつとても大事なことは、吹き始める前に手で楽器を温めること、こまめにスワブを通すことの2つですが、あまり知られていないけれど、とても効果の高い対策をもう1つご紹介したいと思います。

ご存知の方も多いと思うので、割れるメカニズムについては割愛いたします。ご存知ない方はgoogle先生に聞いてみてください!


さて、僕が実際にしている対策ですが、これを使います。

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これはワインのコルクをドアストッパーのように切り取ったもので、これを閉じっぱなしのキーを開くように挟んでおくことで、トーンホールの通気性を良くして、割れを防止しています。


僕の経験上、オーボエの割れが起こりやすい箇所ナンバー1がC-D, H-Cisトリルキーの間で、ナンバー2がCを吹くときに開く小さいトーンホール2つなのですが、なぜその2箇所が割れやすいかというと、どちらのトーンホールも小さく、それと同時に常に閉じられていて通気性が悪いことにあります。

楽器を吹いたあと、スワブを通して管内の水分はお掃除しますが、実はトーンホールの中にもスワブで取り切れなかった水滴が付着しています。あまり知られていませんが、その水分が割れを引き起こしていることが多いです。

クリーニングペーパーでトーンホール内の水分を取り除くことはもちろんですが、それにプラスして、楽器をしまう際に先程のコルクをこのようにキーに挟んで、常にトーンホールが開いた状態で楽器を保管することで、トーンホールの通気性を良くして、割れを防いでいます。

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トリルキーのシステムがM2は少し特殊なので、2枚目の写真の箇所にコルクを挟んでおけば良いのですが、他の楽器をお使いの方は、コルクを挟む場所を工夫してみてください。

コルクでなくても、トーンホールが開いてさえいればいいので、クリーニングペーパーを小さく折りたたんだものでも何でもオッケーです!

ちなみに、僕がこの方法を先生から教わったときに、トーンホールを開けっ放しにすることで、バネに負担がかかるんじゃないかと心配になったのですが、いつもお世話になっているリペアに方に相談してみると、問題ないとのことでした!

第3オクターブキーも割れやすい箇所の1つなので、そこにもコルクを挟んで置くとなお良いですね。

こういう対策をしっかりしていても、割れるときは割れてしまうので、少しでも調子がおかしいなと思ったら、早めに楽器屋さんでチェックしてもらってください。キーを取り外してみて見つかる割れも多いので...


楽器を手でしっかり温めること、スワブをこまめに通すこと、トーンホールの通気性、この3つに注意して楽しく楽器を吹いてください!

ではでは、最後までお読みいただき、ありがとうございました!

皆さんの楽器が割れないことを祈っております。(もちろん自分の楽器も...)

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高橋鐘汰 Shota Takahashi
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