見出し画像

争点

今年の5月に新潟県知事選挙が予定されている。
通常の日程であれば10月が任期満了なのだが、4年前から5月末になり、2度目の選挙である。

5月になった理由は、前知事が女性スキャンダルを理由に電撃辞職したから。

日程が変わることによって、様々な弊害をもたらす。例えば3年に1回迎える参議院選挙と日程が非常に近いことから、議会日程の調整やそれらに伴う前後の動き、選挙ともなれば、当然ながら地方議員は選挙対策に多くの時間を取られる。それが今年は知事選、参議院選と立て続けにあるわけだ。

話は変わるが、現在の新潟県知事。知識・キャリア・政策は当然ながら、何よりも人柄は、私がこれまで出会った方々の中でも群を抜いている。どんな人生を送れば、あのような人柄になれるのかと思うほどの人柄の良さだ。

就任後、多くの夢と希望を抱えて「新潟丸」は旅立った。

その矢先、これまで表に出なかった県財政の逼迫が露呈、その後、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行による、生活や経済面での負担軽減対策や立て直しの施策の実行、また、感染防止対策に追われる日々。

思い描いた新潟県とは程遠い海域に「新潟丸」は突入してしまった心境なのではないか。と、言うのも私の心境でもある。

問題はこれから。
荒波は度々やってくる。コロナ感染症という大きな荒波、財政難という大きな荒波を、これまでの4年間で乗り越える英知とテクニックは整っている。

だからこそ、これからも新潟丸の操縦を任せることができるのは、現職知事しかいない。何故なら一番の荒波を乗り越えた実績と経験があるから。これからの新しい新潟県のビジョンを描いているからである。

対立候補予定者が出てきたが、私の見る限り、ロシアとウクライナの話・原発の話しかしていない。

柏崎刈羽原発の再稼働は県知事選挙の争点でもあるのかもしれないが、今の運営する電力会社の課題を考えれば、再稼働の議論は全くの論外であるので、争点にするのは勝手だが、その議論にもならないのではないか。

仮に原発再稼働を争点として選挙選を戦いたいのであれば、また、それを争点として扱う候補を応援する議員がいるのであれば、選挙という民意で決着がついた際に、負けたら民意の結果・責任として議員も辞めるべきでもあるとも思う。

そもそも議論できる段階でもないのに、強引に争点にするのだから、民意で決着がつけば、その覚悟も同時に持ち合わせてもらいたいものだ。

この時代、課題を抱えたあらゆる分野において、どう守るか・生きるか・育てるか、が争点である。それらのビジョンを具体的にどのように進めるかが、争点である。新しい新潟県をどのように創り上げるかが、争点である。

新人である知事選立候補予定者の会見に、私がマスコミだったら、そんな質問を徹底的に、してみたかったものだ。