【ターレット式マウントアダプター】を作ってみた
突然ですが、皆さん単焦点レンズは好きですか?
私は好きです。画質とかそういう問題ではなく、やはりレンズの個性を一つにまとめた風貌。画角に合わせて足を運ぶ面倒さ。そしてたいていコンパクト。そんな単焦点レンズを愛してやまない人間です。
とはいえ単焦点レンズは高値なので、私は基本的にはジャンクレンズを使って楽しんでいます。特にコンパクトフィルムカメラについている35~40mmあたりの画角のレンズは大好きで、何度か分解して新しくデジタルカメラ用のレンズに流用してきました。
そんなレンズを作っているといつか訪れる問題。それは【作ったは良いがレンズを使う機会がない】という事です。普通のレンズであれば宝の持ち腐れですが、私の場合ゴミを持ってるだけにすぎません。これはまずい。
何故レンズを使うことがないのか。それを紐解いていくと、【レンズを交換するのが面倒くさい】というレンズ交換式カメラにあるまじき解答に行き着くのでありました。
じゃあレンズを交換することなくレンズをたくさん付ければいいんじゃね!?ということになり、作り上げたのが今回のマウントアダプターです。
作成記録
相変わらず全然残っていない。3Dプリンターでモデリングして、作って組み立てて完成。
一応構成は大きく3つに分かれていて、
①カメラとマウントする部分
②レンズアダプタをマウントする部分
③レンズをマウントするレンズアダプタ
となっております。一応各レンズアダプタは最大内径40mm。当然、全てのレンズが無限遠が出るように調整しております。
各レンズは回転することがないように、磁石を埋め込むことでセンサー位置に止めることができるようになっています。インテリジェンス!
…しかしこのギミックが使えなくなること、当時は予想できていなかったのでした…(フラグ)
↑いざ出力して組み立てると、カメラ本体が何か分からない状態に。。。
構成レンズ
①D.ズイコー 40mm F2.8 (OLYMPUS TRIP35)
かつての主力レンズ。描写の甘さが楽しく、絞り羽を外すことで各種フィルターを前玉と後玉の間に入れたフィルター遊びができるレンズになっていました。
②ズイコー 40mm F2.8
上のツイートにあったやつ。同じ商店距離だけど、TRIP35と違ってかなり描写が硬い。ただオートフォーカスレンズを無理矢理外したので、フォーカス調整が大変。色々工夫が必要。
③写ルンですレンズ
みんな誰もが一度は分解したことがある写ルンですレンズ。今回はお試しで一つだけを取り付けました。作例はないですけど、まぁ写ルンですだから、作例もいらないでしょうw
ということでいつか同じような構成にしたいので、シリーズ【Mirage】の写真を載せておきます。写ルンですのレンズをたくさん並べて多重露光させるシリーズになっております。
④Fマウントアダプター
ニコン不変()のFマウントアダプター。最後の一つぐらい、汎用性が高いものを用意した方が良いかと途中で付けてみたんだけども、ニコンのレンズが重すぎてバランスが取れなくなった(汗) やはり全てジャンクレンズにした方が良いですね。
まぁこちらも一般的な絞り羽がついているFマウントレンズならどれでも使えるようにしているので作例はなしで。
おわりに
「こんなの逆に使いにくいやろ!」って思われた貴方。その感覚は正しいです。これはロマン。男の拘りです。
正直これでジャンクレンズを使うようになるか…と言われれば絶対あり得なかったりするのですが(笑)、実は簡単にシフト撮影が出来たり、【Mirage】シリーズとは違った意味での多重露光が出来たり、被写体見つけたらルーレットで撮るレンズを選択して何で撮るかをランダムで選択できたり…と、色々応用が出来るので面白いマウントアダプターとなっております。
もし次回以降のバージョンアップをさせるなら、まずは表面処理をしたい。今回3Dプリンターで作成した積層跡が残っており、そこが起因して隙間が空いてしまっています。これが原因で光線漏れしそう。
あとは磁石でレンズの位置決めをする仕組みはうまくいかなかったので、ハードストッパーを作ってレンズ固定したいな。特にニコンレンズが重すぎて勝手に動いてしまうw
今までマウントアダプターの中でシャッター作ったりレンズ以外をマウントできるようにしたり、そして今回は複数レンズをマウントできるようにしたりと色々トライしてきたけど、やっぱ自作アダプターは楽しい!皆様も是非!