価格の見せ方によって、反応が変わる!
こんにちは! 鈴木貴之です。
これは、私がパラオ共和国で仕事をする時に、現地に向かっていた時の話です。
当時、パラオに行く経路は二つありました。一つはグアム経由で行く方法、もう一つはJALの直行便で行く方法です。
私は出発日が固定されていたので、グアム経由のコンチネンタル航空で行くことにしました。
その際、グアムでの待ち時間が4時間ほどあるのです。
お腹が空いていたので何かを食べようと思い、フードコートを訪れました。
そこでいろいろあるお店のうち、以前アメリカにいた時の懐かしさが込み上げて来た為、バーガーキングで食べることにしました。
カウンター前の列に並び、少し待って自分の前が来た時、店員が「何になさいますか?」と訊いてきたので、カウンターにあるメニューを見ました。
その時、私は衝撃を受けました。
Large(ラージ)サイズのメニューしか書いていなかったのです。
私は聞きました。
「ミディアムやスモールサイズはないの?」
店員さんは、「あります」と答えました。
その時思ったことは、「もし英語ができなければ、みんな一番高いラージサイズを頼むんだろうな」ということでした。
実は、同じような経験を日本でしたことがあります。
とあるチェーンのコーヒーショップに行った時のことです。
彼らのメニューには、さすがにすべてのサイズが書いてありますが、コーヒーの扱いは平等ではありませんでした。
暑かったのでブラックのアイスコーヒーをお願いしようと思ったのですが、メニューの中でとても小さい扱いしかされていなかったので、見つけるのに少し時間が掛ってしまいました。
そこでよくよくメニューを見てみてると、大きい扱いをされているのは値段が高く人気のコーヒーなのです。
ちょっと気になったので観察してみると、たいていの場合、大きい扱いをされているコーヒーを注文していました。
この話から、私が何を言いたいのかと言えば、商品は平等じゃないということです。
あなたのサービスも平等ではない
では、教室に置き換えて考えてみましょう。
あなたの教室にも、あなたが「買ってほしいサービス」と、「名前はあるけどあまり買ってほしくないサービス」があるのではないでしょうか?
そして、こう言われる方が多いのですが、実は「買ってほしいサービス」よりも、「買ってほしくないサービス」の方が売れてしまう、ということがしばしばあります。
あなたは、「生徒さんにとってはこのサービスが一番効果があるのだけれど、なぜみんなこっちのサービスを買ってしまうんだろう?」と思っているかもしれません。
こういうことは教室のサービスを平等に販売していると良く起こります。
どういうことかと言うと、生徒さんの目から見て、あなたのどのサービスを買ったらいいか分からない、ということです。
あなたが全てのサービスを同じウェイトで紹介している場合、こういうことが起こるのです。
これは良くない状態です。
なぜでしょう?
混乱した生徒さんは、購入するという行動をするよりも、一度内容を理解するまで保留しようと思う傾向にあります。
そうなると、本来売れるはずのものが売れなくなってしまいます。買って頂く機会を損失していることになるのです。
生徒さんに最も買ってもらいたいサービスを目立たせよう!
では、どうすれば良いかと言うと、最初の二つの話にもありましたが、「最も買ってもらいたいサービスを目立たせる」ということです。
とても単純ですが、ここができていない先生が多いのです。
もちろん、生徒さんを騙してくださいということではありません。真摯に生徒さんの立場に立った上で、そうするのです。
そして、最も買ってもらいたいサービスを決める時に考えて頂きたいことがあります。
それは、そのサービスが下記の方程式に当てはまっているかどうかです。
価格 < 価値
一番最初に生徒さんが買うサービスの価格が価値よりも低い場合(価格 ≧ 価値)、その人はあなたから二度と買うことはないでしょう。これは、説明するまでもないと思います。
また、価格 = 価値でもいけません。もし価格と価値が同じであれば、あなたでなくてもいいということです。
もし、あなたが月謝制の教室を運営しているのであれば、体験レッスンに来てくれた見込生徒さんに「価格 < 価値」を感じてもらうことが重要です。
それを感じてもらうことができれば、一般の相場よりも価格が高いとしても、値段は問題とはなりません。
逆に体験レッスンの時に「価格 ≧ 価値」となってしまうと、いくら一般の相場よりも価格が安かったとしても、入会にはつながらない場合が多いでしょう。
値付けは最もデリケートな部分でありながら、非常に奥深い内容です。
ざっくばらんに話せる相手がいれば、より的確に値段を決めることができ、その結果生徒さんが集まるようになるでしょう。
たいてい、値付けで失敗するのは、周りにいる「あなたの生徒さんにならない人」、例えばあなたの配偶者や友達に値段について相談をした場合です。
彼らは真剣にアドバイスをしてくれるでしょうが、先生であるあなたにお金を払って何かを習おうと思ってくれている人ではありません。そういう人からのアドバイスは、良い結果につながるよりも、逆の方向につながる方が多いのです。
もし、あなたが値付けやその見せ方で困っている場合、コメントでご連絡ください。できるだけお役に立てるような返信をさせて頂きます。