プール監視員物語season2020、第五話「男の子はアホなのでちょうどいい」
最近、といっても少し前の話なのだが、研修で教えてる新卒の男の子が、あまり教えなくていいくらいにカンがよく、愛されキャラで職場でもいい感じにイジられてて、可愛い彼女がいる上に、父親が建築系の社長で、すでにおじいちゃんからマンションの一部屋をプレゼントでもらってるいう、私は一体彼に何を研修すればいいのか誰かに研修して欲しくなってしまった今日この頃、皆さん如何お過ごしでしょうか?
学生時代に実家の仕事を手伝ってた時の方が給料は上やったそうです。かといって、別に嫌々今の仕事をやってるわけでもなく、という。家を継ぐのが良い選択なのかどうなのか、というので仕事は別でやってみてるそうです。
めっちゃ高そうな財布使ってはりましたわ。
ええ、ええ、ええ。
さて、プールの監視員をしてると、男ってアホやなぁと思います。
飛び込み禁止でも、飛び込んでまうのも男の子やし。彼らは別に、飛び込もうと思ってしてるのではなく、もう、楽しくてそんなこと気づかずやってまうんでしょうけど。
女の子で飛び込む子って、あまり記憶ないですね。どんなに小走りになってても、絶対にお尻をつけて入っていく。無茶な遊び方はしない。
一日一組ぐらい、シンクロもどきをしだす2人組がいるくらい。
今日の男の子。小学校低学年くらいやと思います。
シャチの大き目の浮き輪。
あれに2人でプールサイドから飛び乗って、2人乗りをしようとする。
一回も成功しない。延々ジャバーン、ジャバーンと水の中に落ちていく。
それをゲラゲラ笑いながら繰り返す。
もうね、監視台の上から見ながら、
「何がそんなおもろいんや。」
と思うんですが、楽しそうすぎてこっちまで笑ってまいました。
でも、この「アホになって熱中する」という行為は、時が経てば学問研究の分野で活きるのではないかと思います。
かと思えば、ちょっと説明難しいですが、階段の手すり。両サイドが階段の真ん中にあるやつ。
それを、滑り台のように乗り、器用に落ちていく。
これも、延々やってる。シャチ乗ろうとしてた男の子らより少し年上なんで、少しずつ新しい技術を開発していく。
でも、
何が楽しいねん、
という感じです。しかも、こっちのグループは笑顔もなし。
淡々と4人くらいが、しっかり順番にならんで、手すりにケツ乗せて下っては階段昇り、下っては階段昇りを繰り返す。
「小学生男子が、アホとして生きている」という事は、素晴らしい未来に繋がるんだなぁ、と思った次第。
それでは、またWEBで会いましょう。