真夏の路上ライブ
暑い日々を思い出す
※2022年の6月にFacebookで書いた記事です
暑くなってきましたね。
暑いと言えば、路上ライブを思い出します。
というわけで、無理やりな展開ですが、本日は路上ライブの思い出とかを書こうと思います。
音楽業をしていた頃、前半はアーティスト活動をしていたのですが、そのほとんどの時間を路上ライブに費やしていました。
これは、ぼくの意思と言うよりも、組織の方針ですね。
じゃあほとんどの時間てどれぐらいかと言うと、年300回ぐらいです。
週6回ってことですね。
雨の日はできないので、外に出れる日は毎日って感じです。
アスリート的活動
なんでそんな方針になったのかはまた別の回で書くとしまして、とにかく毎日の様に路上ライブに出かけてました。
また、稼働時間もなかなかでして、一日5~6時間はザラです。
移動時間は含めませんので、現場に着く→準備してステージを始める→お巡りさんとかに注意される→移動してまた始める、というのを夕方前から終電あたりまで延々と続けるわけですね。
路上ライブってことは、当り前ですが屋根も壁もエアコンもありません。
真夏の炎天下の中、楽器やCDやフライヤーやアンプを載せたキャリーをゴロゴロと運び、どアウェイの空気の中ライブを始めるわけです。
当時は熱中症なんて言葉の意味を知らなかったのですが、今思うと2~3回なっていたのではないでしょうか。
それでも、毎日毎日路上に繰り出していました。
寒くてもキツイ
また、冬は寒さとの戦いです。
何が辛いって、手がかじかんで楽器が弾けないんです。
手袋なんかしたら鍵盤を抑えることができないし、ギター弾き語りの仲間達も同様です。
音の数を最低限に減らして、どうにかこうにか和音を鳴らすわけですが、音楽アートというよりは、根性表現みたいな空間でした。
そして、夏だろうと冬だろうと、過ごしやすい春秋だろうと、笑えるくらい立ち止まらないし、立ち止まったとしてもCDなんて滅多に売れないんです。
バシバシ売ってる仲間の数字を見るたびに、劣等感やらなんやらでそれはそれは心苦しいものでした。
「ビジネスモデルが合わなかったからしょうがない」と今なら納得できるのですが、やはり当時はきつかったです。
なにはともあれ今に繋がる
仲間と比べたら売れなかったと書きましたが、多分トータルでCDを1,000枚ぐらいは手売りしていると思います。
もちろん、仲間のファンの方が応援で買って下さったのも多数ありますが、それでも数字は数字です。
月日は流れ、今は全く違う業界でお仕事をしていますが、どんな仕事でも共通しているのは「数をこなすこと」の重要性かと思います。
数をこなしたからって結果が必ずついてくるとは限りませんし、むしろ望んだ展開にならないことの方が多いのですが、別のかたちで結果が見えてくることがあります。
それは、直接的な関係はないかもしれませんが、数をこなさなければ見えなかったものだったりします。
今このタイミングで「人生悪くないな」と思えてるのも、あの路上ライブの日々の延長にあることは間違い無いので、これからも目の前のこと頑張ろうかと。
ちなみに、ぼくがやってた時期とは気温が違いますので、この投稿を読んだ路上ミュージシャンさん、暑い日はやめときましょう。