『ウランといのちの声を聴く』①エピソード〜2020年の世界封鎖によって起こった熟成発酵〜
2022年12月にリリースしたばかりのブックレット『ウランといのちの声を聴く』は、もともと『ウランにまつわる13章』というタイトルをつけて2020年3月くらいに、ほぼ完成していました。
しかしその後の世界封鎖を受けて、、、、、
「コロナコロナと騒がしい中で、この本を出しても埋もれるんじゃないか。」という友人からのアドバイスも受けて、、、
2年間、この本を作る手を止めていました。
今思えば、僕が2020年に深く落ち込んだ原因の一つは、この本を出せなかったことになるような気が、今はしています。
さらに振り返ると2019年、新潟の阿賀野で行われた保養活動「風フェス」の現場で行った「放射能対策についてのお話会」に参加してくれた、福島県内から来ていた方々が、お話会が終わったあとに食い入るように質問に来てくれて、いつまでも、終わりなく、話し続けることになりました。
その時痛感したのは「こういう事に関心があっても、関心があるということすら表現する場がない人がいること」「世に溢れている放射能対策の情報の多くが、ビジネス的(高い浄水器を買いましょうとか、こういう高額なセミナーを受けましょうとか、もう、色々)で、暮らしの中でコツコツとやれるような情報が少ないということ」でした。
そして「よし。この人達と一緒に読める本を書こう」と決めたのでした。
だから、2020年以降、風フェスも開催できなくなったし、本も出さないことにしたという時点で、自分の役割、あり方、が宙に浮いたようになって、そのまま精神的に地まで落ちて、さらにウランが眠る地下深くまで、改めて潜ることにしたんですね。
これはホント、ネガティブなことではありません。
こういうことを書くと心配する人もいらっしゃり、その愛からくる心配は有り難いものなのですが、UKのラッパーのリトル・シムズも「Sometimes I Might Be introvert」というアルバムの中で語っている通り、人は時に大事なことに向き合いたいとき、政治的なことについて深く考えたいとき、誰とも会わずに内向的になりたいということがあると思います。
そんなことで、僕はそうなりまして、、
その後、タイトルも変えて、内容も(特に第一章が)大きく変わり、装丁も大きく変わり、イラストも友人に描き下ろしてもらうことになり、2022年12月にリリースさせていただきました。
補足:『ウランにまつわる13章』をワープロソフトで編集したバージョンは、風フェス事務局のみなさんが、保養活動への参加を希望されていた(けれども開催中止になって参加できなかった)方々の家に直接送ってくださいました。
そしてようやく、この本のリリースを経て、いわゆる外向的な時間を丁寧に始めていきたいと思います。
ということで、、
『ウランといのちの声を聴く』の無料オンライン読書交流会を始めます。
この本を作るきっかけになった「風フェス」に招いてくれた井上真由美さんをゲストに招いての番外編も企画しています。
今のところは、月に1回ほどのペースで開催させていただく予定です。
どうぞよろしくお願いします。
冨貴書房 冨田貴史 拝
・・・・
第1回:4月13日(木) 10時半〜12時
第2回:5月11日(木) 10時半〜12時
※その後も月に1回ほどのペースで開催していきます。
※参加用のURLは変えないので、申し込みせずに参加してもらっても大丈夫です◎
番外編:5月25日(木) 10時〜12時
井上真由美さんとお話会〜放射能と養生と保養〜(仮)
参加費:ドネーション制(全額を保養活動「風フェス」へのカンパにさせていただきます)