仕事が途切れないマーケティングライターの制作術#015【文章にリズムを与える】
文章にリズムを与えるテクニック
今回は、文章にリズムを与えて、スラスラ読ませるテクニックを紹介します。
ここでいうリズムとは、長文と短文のバランスと、体言止め、倒置法などを活用して、文章全体に流れをつくり出すことを意味しています。文章って同じ長さの文章が続くと退屈なんですよね。
例文1
私は、テーブルの上に置かれたコーヒーカップに手を伸ばした。コーヒーカップを両手で持ち鼻に近づけて、その香りを楽しんだ。コーヒーを喉に流し込むと、絶妙にバランスされた酸味と苦味が口の中に広がった。
上記の例文って、まどろこしくて、この文体がずっと続いたら退屈してしまうと思いませんか。それは、ほぼ同じ文字数(約25〜30文字)、同じ構成の文体(AがBを○○した)が繰り返されているからなのです。同じ内容の文章にリズムをつけて読みやすくしたのが、以下の例文2です。
例文2
私は、テーブルの上に置かれたコーヒーカップに手を伸ばした。芳醇な香りが鼻腔を突く。身体が喜ぶ。黒い液体を喉へ。絶妙にバランスされた酸味と苦味が口内を満たした。
最初の一文は、例文1と全く同じです。次の表現を、あえて崩し、短文を3つ並べてリズムをつくりました。その流れを受けて、最後の文が全体をまとめるように構成しました。
擬態語で話すなら、ツーーー、トン、トン、トン、ツーーー。というリズムですね。あとは、真ん中の短文の終わり方を「突く」「喜ぶ」という動作を表す表現で止めたり、「喉へ」と状態を表す表現で止めたりすることで、リズム感を出しています。
自分なりの文章スタイルを確立する
このような表現方法を、私は歌詞から学びました。他にも、韻を踏んだ文章を織り込んだり、前回も書いたように言葉で絵を描いたり、「ガチャン」みたいなオノマトペを組み込んだり、文法的にはNGと言われそうな表現もどんどん取り込んで、自分なりの文章表現術を磨いてきました。
今回、解説したリズミカルな文章表現を使いこなせると、自分なりの文章スタイルをつくり出せると思いますので、ぜひ参考にしてみてください。
今回は、ここまでです。
よろしくお願いします。
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