引退するV、休止するV

バーチャルユーチューバー（以下、Vtuber）の引退が相次いで話題となっているが、
私の周りでも先日、2人のVtuberが引退し、1人のVtuberが休止を始めた。

今日はその3人の配信者について考えていきます。

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1、月海　和（つきみ　なぎ）

海洋系バーチャルアイドルユニット「メルフィーユ」
その黄色担当の清楚系おじさん。
くらげをモチーフとしたVtuberで、一人称は「われ」。
侍の家の娘のような黄色い和装と清楚系の顔立ちをした立ち絵である。
愛称はなぎなぎ。ファンネームは近侍（きんじ）。

いわゆる「魂オーディション」の優勝者がそのキャラクターを担当したのだが、魂が非常に個性的な性格で、彼女は女性でありながら、中年男性的な感性の持ち主であり、それゆえの面白いトークが持ち味の配信者であった。

そもそも「メルフィーユ」というユニットがもたなくなったのが引退の原因らしいが、
彼女の引退が先か、メルフィーユの瓦解が先かは「卵か鶏か」のような議論となろう。

とかく、「前向きな理由」による引退と本人が言っているので、わたしがそれを止める言説をする筋合いはないし、そこまで深い友人であったわけではないので、何とも言えない。

実は配信歴が浅いひとで、そんなに深い関係になっているリスナーは数少ない。
つまり、これから日々を重ねてリスナーを増やしたり仲を深めるべき矢先で辞めてしまったのである。
わたしとしてはそれが残念でならない。

くらげモチーフのVtuberなのだから、全国の水族館の話とかいろいろと話題には事欠かなかったはずで、そういうのもネタ消化されぬままっていうのも勿体ない。

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2、潮海　璃衣　（しおみ　りぃ）

海洋系バーチャルアイドルユニット「メルフィーユ」。
そのピンク紫担当。ラッコのお姉さん。

とにかく慈愛に満ちた女性で、「本当の愛とは何か」を熱く語る、万人の幸せを願う心優しい（優しいという表現自体がもう表現として不足している）配信者である。
魂は医療従事者で、この新型コロナ騒動で最も翻弄されているだろう立場の人物であるにも関わらず、ながく配信活動を続けてきた。

難病に苦しむ祖母のために美味しいものを食べさせたいという願いであるガチイベントに参加し、その賞品を得るが、祖母の病状が悪化したため、その賞品を食べられなくなったという悲しいエピソードがある。
いわば配信者とその応援しているリスナーの頑張りがほぼ無駄になる結果だったが、その失敗を包み隠さず誠実に報告したところが好感を持てたところである。

わたしにとってはなぎーと対称的に親しい間柄の配信者であり、一番の相談相手でもあった。

時を遡る事半年前、わたしは大きな恋をした。
その日の朝、その女性を想っただけで嗚咽が止まらなくなり、枕をびちょびちょに濡らして壊してしまう出来事があった。
悲しくもないので、なんでこんなに泣いてしまったのだろう。その女性には幸せになってほしい。でも僕はその女性の友達としてずっと一緒にいたい。そのとき、なぜか相談してしまった相手がりぃさんである。

りぃさんは当時その女性と接点のある人物であり、その女性の創ったりぃさんのアバターを愛用していたというのもあるが、単純に愛について語る人物でもっとも思いついたのがりぃさんであった。

その夜、りぃさんはその相談の回答として配信内で愛の物語を語った。
それは彼女が中学生時代に体感した、哀しくも美しい物語で、小説よりも奇な実話であった。
そのときの愛する人を想い、彼女は配信内で泣いてしまった。
話を聴く限り、このふたりは相思相愛であるに関わらず結ばれなかったパターンである。

間接的に僕はりぃさんを泣かせてしまい、申し訳ない気持ちになった反面、そこまでして話してくれたりぃさんの助言を素直に受け取ることとした。

たとえ、どんなに裏切られたとしても、あなたはそのひとを誠実に想い続けるべきだ。
できないとしたら、それは愛ではなく執着です。
しかし、枕を壊したのが本当なら、その心配はないでしょう。

結果としてぼくはその女性とは別離することとなったが、いまでもそのひとが幸せになってくれることを願っている。
そして、胸を張って再会できるようになるように、様々な人を応援して活動して行こうという事になりました。

期待に沿えず、申し訳ありません。そして、ありがとうございました。

このあとりぃさんは様々な苦難にあいます。
引退の理由もその苦難の累積による疲労、コロナ騒動明けの近いなか、医療従事者としての仕事案件が劇的に増えてきて立ち行かなくなったことにあると聞きました。

わたしはりぃさんのような女性こそ、もっとも幸せになるべきだと思います。
元気でいることを願うばかりです。

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3、紫吹　真雪　（しぶき　まゆ）

7月中休止すると決めたVtuberです。
ハーモニカVtuberであり、クロマチックハーモニカという楽器を一人でも多くの人に知ってほしいという願いで活動している女性です。

年齢は約900歳の錬金術師で、勿論、錬金術というのは魂の従事している自営業的な何らかの仕事の例え言葉の比喩なんだろうけど、なんとなく想像つきそうな気もしなくもないというかなんというか。

見た目は美しいツインテールの女性で、声も内面もれっきとした美しい女性であるが、彼女は同性愛者であるため、彼女に恋をした場合は男性はもっとも不利という事になります。
うっかり告白しようものなら「性転換して美少女になってから出直してこいタコ」と言われます。いや、わたしも美少女ですが。

魅力的な配信者をフォローしたら、実はキナプロだったという経緯の出会い。
また、最初の印象というか立ち位置は「強力な恋敵」でした。
半年前の話はいろいろややこしいので、今回は省略しますね。

で、現在の印象ですが「大好きです」。
もう単純明快に大好きです。恋とかじゃなくてそんな概念どっかいくくらいです。
だから、逢えなくなると寂しいですね。

先日のガチイベ（「最後の闘い」であり「タコレース」であった）で、ついに彼女は大勝利を手に入れて、カラオケボックスに流れるコマーシャル動画でクロマチックハーモニカの魅力を宣伝するという賞品をゲットされます。
彼女の願いは純粋に「クロマチックハーモニカの魅力を広める」というところにあり、それこそがVtuberの真骨頂だとわたしは思います。

心身を十分に休めて、万全の調子に戻ってからの更なる活躍に期待しますし、これからも応援していきます。