フォトウエディングでお母さんが邪魔だった話
本日フォトウエディング。
いざ、出陣。リゾートホテル併設のチャペルへ。
見学で来て一目で気に入った、十字架の飾られた全面ガラスはりのチャペル。
高台で海真正面なので、ガラスの向こうには海全開。ピカー。
撮影開始。
普通に緊張ガチガチ。
笑顔が固まる。
2泊3日で名古屋から来ているお母さんも同席撮影。
新郎新婦のウエディングフォトだけど、お母さんも入れるカットもあるのだ。
ていうか、私がメイク中、控室でお母さんがカメラマンに試し撮影を
してもらっていた。
撮影用のドレスとは別の私服の白シャツで。
葬式の際の「遺影」用の写真にすると。
い、遺影!確かにお母さん結構歳だけど、まだ死ぬのは早いぞ。
とにかく三人で撮影。
お母さんが抜けて新郎新婦殺だけのカットになっても、その姿を撮影しようと、
チャペル内をお母さんがうろちょろする。スマホを構えた姿が必死で笑える。
でもカメラマンに一瞬邪魔扱いされる。
がんばれ!お母さん!
撮影前、1時間かけてウエディングドレス選びをした。
その際も、母親がこっちがいい。こっちのが似合う。とうるさいうるさい。
次に1時間かけてヘアメイク。
ちょっとだけやり過ぎメイク。
眉毛をバランス。ファンデバキバキ。
つけまつげを取ったりつけたり。
デコルテにファンデを叩いてもらって完成。
その際も、母親は何故か私の用意したつけまつげをつけてもらっていた。
お、お母さん、娘のウエディングフォトでテンション高くなり過ぎー。
別にあなたが主役ではないんだから。
でも親孝行のつもりの撮影なので、お母さんがそんなに喜んでくれて嬉しい。
ちなみに控室にカメラマンが入ってきた時、すげえ「宇宙」な雰囲気の人で
入ってきたので、負けずに「無」の雰囲気で挨拶した。
「宇宙」と「無」で挨拶。無駄に現実離れした挨拶。
とにかく新郎新婦で何カットも撮影する。
正面を向いた写真。背中合わせの写真。手を繋いだ写真。
ほっぺにキスする写真。手でハートを作った写真。
初めは、「無」の意識でやってた。
そうしたら「無の喜び」、「無の幸せ」とかになって。
次に地球にありがとう。全ての人に感謝とか「無の感謝」になって。
祝福してくれるスタッフの皆さんも幸せになってくださいと
「無の祝福」になって。
ブーケを眺めて地球がハートに包まれるという「無の祈り」にもなって。
そう思うと、「無の悲しみ」や「無の怒り」もあるな。と思って。
でもそれはここでは違うなと。
撮影中盤、カメラマンさんに「無」と「幸せ」のどちらの姿勢で撮影に
向かえば良いか聞く。
「どういうものかと思って向かうかによりますよ」と。
そこで、ああ、これはアーティスト写真ではなく、
ウエディングフォトだったと気づく。
「幸せ」に表現を集中することにする。
「無の幸せ」?「ただの、幸せ」?
うーん。「ただの幸せ」だ。
普通の幸せ。
好きな人と手を繋いで眠れる幸せ。
お母さんさんと喧嘩できる幸せ。
周りの人まで嬉しくなってくれる幸せ。
生まれてきた幸運の幸せ。
生きていて、それがただ幸せ。
「生の全てが幸せ」だなぁと。
と思っている中、100カットの撮影は終了。
カメラデータを見させていただいたら、
カメラマンさんが「祝福」の意識で撮影し続けていてくださったことに気づく。
ヘアメイクさん、ウエディングスタッフさん、ホテルスタッフさん、
カメラマンさん、たくさんのサポートをありがとうございました!
今はコロナ禍で結婚式がやれないから取り急ぎフォトウエディングを選んだけど、
旦那がいて、お母さんがいて、じんわりとした幸せが体中を包みました。
撮影時間ギリギリまでザバザバだった雨空を憎んだけれど、
私も虹を作ってみようと思ったよ。
サポートしていただけたら嬉しくて小躍りします。あと、アイスを買います。太ります。