僕の旅本はこんな人に読んで欲しい
願わくば、「旅に出ること」や「何かに挑戦すること」に迷っている人の背中を押してあげられるような本になってほしい、そんなことを考えています。
ステイホームや一人の時間が増えたことで、自分の人生を見直した人も多いのではないのでしょうか。
「いつか時が来たらやりたい」と思っていたことも、その”いつか”はやって来ないかもしれない、そう思った方もいるかもしれません。
当たり前にやって来ていた明日は、当たり前じゃなかったのです。
それでも日々のルーティンを崩し、何か新しいことをする時はとても勇気がいります。
僕にとって一番勇気を出して行動したのは、学生時代にアメリカ横断の旅にでたことでした。
2007年、僕が21歳のときで、それが初めての長期一人旅です。
あれから僕にとって「旅」とは人生をかけて行っていきたいライフスタイルだと思っています。
当時は、ずっと憧れていた一人旅でしたので、行くと決めた時から日常のふとした瞬間に胸が高揚したのを覚えています。
けれど不思議なもので、あれだけ楽しく空想していた旅も、いよいよ現実になるのだと思うと怖気づいてくるのです。
無事に戻って来れるかという旅そのものへの不安、夢が叶ってしまうことへの虚無感、いろいろな感情が押し寄せ、行動への意欲を削ぐ瞬間が来ます。
行かなくても誰かに怒られるわけではなく、人生が今すぐ悪い方向に転がるわけではないのです。
それでも僕は、行きました。
あらゆる雑念を振り払って…というより考えることを辞め、「とりあえず行ってみよう」と行動しながら考えようと思ったのです。
結果、僕の旅は当初思い描いた通りの旅になることはなかったけれど、それ以上に素晴らしい経験を得ることができました。
僕の旅本は、そんな僕のアメリカ横断の旅で見てきた景色や出会い、出来事を通して感じたことをまとめた本です。
noteにアップした「To Be Original~アメリカ横断記~」を編集しています。
いわゆる紀行文になると思うのですが、残念ながら、ハラハラドキドキの冒険記ではなく、何か一つ大きな学びを得たわけでもなく、有名なスポットを巡ったわけでも、旅のHow toが詰まったお役立ち本でもありません。
言ってしまえば、ただの大学生が、何者かになりたくてもがいた姿を描いた物語です。
僕は旅に出れば自ずと人生を変えられる経験ができるわけではないと思っています。
「旅とは非日常を味わうことだ」という言葉も聞きますが、僕は旅こそ日常だと思っています。
”世界”という言葉がどんなに壮大な響きを含んでいたとしても、僕らが日々の生活を送るように、旅先では誰かの日常が流れています。
旅人はその日常にお邪魔させてもらっているのだと思います。
もちろんエキサイティングな瞬間はあるのですが、人生と同じようにクライマックスの時間以上にクライマックスまでの”途中の時間”がほとんどです。
何を見たか、どこに行ったか、よりも途中のストーリーを楽しみ、そこで何を感じたかが重要なのだと思います。
当時、世間のことなんて何も知らない普通の大学生が、コンフォートゾーンを抜け出し、何者かになりたくもがきなら旅の日常から得た小さな気づき達をまとめています。
冒頭の言葉を改めて…願わくば、「旅に出ること」や「何かに挑戦すること」に迷っている人の背中を押してあげられるような本になれば幸いです。
今現在僕は日常を旅するように生きていけないか、試行錯誤中。
そう、旅は続くのです。
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