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映画「シェフ!三ツ星レストランの裏舞台へようこそ」プロット抽象化 プロット制作に使えます

●全体の特徴
・有能な人物のスランプに、無名だけど優秀な奴が飛び込んでくる話。
・かなりテンポがいい(リアクションパートが少ない)
・三幕からは主人公と相方両方の問題を、クライマックスに向けて頻繁にカットバックで見せていく。全部クリフハンガー。
・主人公の問題としてのサブプロットのインサイティングイベントと、メインプロットのインサイティングイベントは別にできる。

※メインプロットは●、サブプロットはSと表記。
※S1が主人公、S2相棒(店長)視点。

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●セットアップ
S1【セットアップ】 主人公の性格の問題提起
才能はあるが問題を起こしまくり、職場を頻繁に変えている主人公(自分勝手で自分のやりたい仕事しかしない)(C:大衆食堂っぽい所でフルコース出す)

S1【インサイティングイベント】
家族が居て養わなくてはいけない。妻が倒れかけて(お腹に赤ちゃんもいる)、仕事を選ばないことを誓う。

S2【セットアップ】店長を取り巻く環境の問題提起
・とある店の店長(主人公がなりたい職業)視点
・儲かっているが、オーナーがうるさい上に新しいアイテム(季節の新メニュー)が思いつかなくて苛々している。

S2【日常が破壊される予兆】
・オーナーに呼ばれて渋々出かける

S1【問答】
・主人公は全く関係ない仕事を始める(ペンキ塗り。そこはとある高級福祉施設で、厨房も立派)

S2【インサイティングイベント】
・呼び出された店長はやり方の違いから、会社の方法を呑まないと解雇すると言われる。
(訳のわからない化学調味料を使えと言われるが、やりたくない)

S1【食らいつく】
・主人公は新しい職場でやりたいことに出くわし、無理やり口を出す。
(調理場を窓から目撃し、料理に口を出す。勝手に窓から入って料理を作る。、が福祉施設なので相手は味もわからず逆に非難される。さっさとでていく主人公)
(C:今度は安定剤入りのピュレでも作ってやれ)

15%

S2【問答】
・食材を選んでいる店長
・仕事(料理のテレビ出演)で忙しいが、その直前に部下が辞めると連絡を受ける。
(C:そのことについて撮影直前まで口論して、撮影が始まった途端に笑顔で「こんにちは」)

S1【準備】インサイティングイベントの伏線
ペンキを塗りながら、例の厨房でその店長のテレビを見ている主人公。店長の異変に気付く(作り方が違う)。
(C:彼(店長)のことは熟知しているよ。彼の本を万引きして何度も読みこんだ)

S2【準備】店長の性格の問題提起
・店長はS2で部下が辞めると知り、助手がすぐに必要だと要求している。しかし誰もいない
・娘が返ってきていて、仕事が忙しいからかまってやれず、邪険にされる。娘の発表会的なものに行く約束をする(C:職場に戻る前に、出前を取る娘へ「ハンバーガーは止めとけ」)
・店長はとある福祉施設へ(主人公が居る場所)。オーナーの親がそこにいるので、オーナーを何とかしてくれるよう頼んでみる。
・親は話半分に聞きながら何かのスープを飲んでいる。飲んでみろと言われて渋々飲むと、自分が昔考案したものだと気づく。主人公が作ったと教えてもらう。
(C:親のやつなのにどんどん飲んでしまう)

●インサイティングイベント 【S1とS2も同様】
・ペンキを塗っている主人公の元へ店長がいく
・試しに働いてみないかと言われる【冒険の誘い】
・でもこの仕事なら半年は働けるから・・・と一度断る【冒険の拒否】
・店長はこの私の店で働くのを断るのか、と怒ってどこかへいこうとするので、主人公はやはり引き留めて条件を呑む
※主人公にとって店長は憧れの存在であるのはS1【問答】で説明済み。

●問答、準備。(一瞬で終わる) 
・妻の説得。ほとんどでまかせで騙し、職を変える。

25% プロットポイント1 【S1、S2も同様】2幕へ

●セットアップ2、お楽しみパート
・新しい職場(念願の三ツ星レストラン)へ
・店長はカリカリしていて、わくわくしてきた主人公は一喝される
(C:遅刻だ。2分すぎただけですよ?)

・【門番】
店長に実力を試される(味やにおいから食材と調理方法を当てる)。見事にクリア。現場を任せられる

S1【セットアップ2】
家に帰って妻に本当のことを言おうとするが、言えない(転職して今は無給)

・働くシーン。上手くリーダーをやる。それを店長は見ている。店長は問題を抱えていてそれで忙しい(新しいメニューの考案)。

30%

S3【冒険に誘う】
・かつての助手が出ていたテレビの助手も出ることに

S3【問答、プロットポイント1】
・妻にばれたら不味いので変装して出る
・かつての料理と違うレシピをやる店長に文句をつける
(C:我慢する店長と料理に真っすぐな主人公。笑顔で「黙れ」)

●ピンチポイント1
・その撮影後、オーナーが来て店長を解雇できる理由を見つけてくる。(店の評価が落ちると解雇)
・ラスボスも紹介。(店長の味が苦手、という審査員が来ると言われる)

・さらに追い打ちをかけてくる。
(食材の選定業者に店長に売ったらクビ、みたいな脅しをする。が、借りがあるので市場の一人は協力してくれる)

・主人公が働いているシーン
S4【日常が破壊される予兆】
・勝手に店長の領域のものを変更(メニュー変更をする)
・部下は店長に怒られるので一瞬嫌がるが、仲間にどうせ主人公がクビになると言われ、やることにする。

S4【インサイティングイベント】
・たまたま抜き打ちの審査員が店に現れ、味を変えた主人公の料理を食べている(店長が店の一人に電話を受けて知る、と言う形で紹介)
・急いで戻ってくる店長、主人公に後で覚えておけといって審査員元へ。
・褒められる。そこでラスボス(オーナーの用意する審査員)が、店長が悩んでいるものに関係する、と情報を得る(新メニューが出る時に来る上、店長の苦手な前衛的な料理が好き)

S4【問答】
・勝手な事をした主人公に詰め寄る店長
・口論になり言ってはいけないことを口走る主人公(あなたは妻と別れてからソースの進歩がない)
・勢いあまって店長は主人公を首にする
・主人公は出ていってやると豪語した後、最後にメニューにも文句をつける。
・店長ブチぎれ(C:その辺の従業員に当たり散らす「もっとちゃんと洗え!」)

S4【プロットポイント1】
・しかしなんだかんだで、メニューへの文句が的確ですぐに呼び戻される

40%

S4【セットアップ2、ピンチポイント1】
・店長と一緒に、怒られたメニューを作る。店長が負けをみとめる
・店長が新しいメニューについて相談しようとすると、オーナーからの邪魔が入る
(C:主人公は通話で最初のペンキを塗っていた時の厨房とやり取りしていて、料理を教えている)
・店長が星を落とすことを見越して、店を改築する準備を勝手に始める。小言を言われる。

S1【ピンチポイント1】
・主人公の前の職場に妻が来て、働いていないことがばれる。
・妻はペンキに職人に言われて厨房へ(厨房に出入りしていたことが有名なので)
・バレて奥さんブチ切れ。もう終わりね、と何処かへ行ってしまう
(C:嘘がついているのバレているのに、目の前で嘘の演技)
(C:たまたま戻ってきたオーナーがそれを見ていて、いい助手だな)

S4【ミッドポイント】前のシーンのリアクション
・店長がワインをおごってくれる。素晴らしいワイン
・今度の決戦(クライマックス)の話をする。時間がなく、店長の不得意なもの(4日後、しかも前衛的な料理)
・主人公が悩んだ末に前衛的な料理の知り合いを思い出し、知り合いを紹介する。
・ほろ酔いになってきた二人、勝負に勝てれば主人公を正式に採用するという。
(C:握手を求めているときに何度も押しつけがましいことを言う「右腕がいい」「そうしよう」「料理長もいいな」「あぁ」「副責任者も格好いい」「握手をしてくれ」)
S1【ミッドポイント】
・主人公はその紹介する人の場所が妻の実家だと思い出し、急に妻にプロポーズして謝ると言って出ていく(まだしてない)。店長が酔っぱらいながら「送ろうか? 車で」

50% ミッドポイント 2幕後半へ

S1【セットアップ2】
・主人公は店長と、とある店にいる妻の元へ。移動中車の中で妻へ弁明してくれと話す。(雇うことを説明してくれ)

S1【ピンチポイント2】
・目的実行のアイテム(指輪)がない事に気付く
・代わりのものを探す(妻の好物を作り出す)
C:(店長が美人を口説こうとする。主人公「こっちの攻略が先だろ」)
・店長が妻の元へ行き、主人公が仕事を辞めたのは自分のせいだからと弁解するが、妻は主人公に会いたくないと拒否
(C:店長「彼はいいやつだよ」妻「あんなどうしようもないやつ嫌い」店長「まぁ確かに」主人公「おい! 味方だろ!」)

S1【ミッドポイント】
・プレゼントを持って妻の元へ行く主人公。プロポーズするが失敗(用意したプレゼントのパイを投げつけられる)。
・店長に言われて帰ろうとする(C:同席していた妻の親が「こんな時になんだけど」と言って家庭料理のコツを聞く)
・帰る時に店長がまた美人を口説く。※伏線
C:タクシーでの帰宅道、投げつけられてついた顔のパイを舐めて「~(調味料)を入れ忘れた」

S2【セットアップ2】
・家を追い出された主人公は店長の家に泊まる。
・店長は娘の元へ。娘に店がヤバいかもしれないことをいうが、結局親子げんかになり出ていく。

●忍び寄る悪者(お楽しみパートでもある)
S5【セットアップ2】
・主人公は新作を作るためにチームが必要だと言って、最初の厨房連中を連れてくる。
・さらに声をかけていた専門家がやってくる。

S5【お楽しみパート、冒険に誘う】
・専門家は店長の前衛的料理の腕前が見たいという(依頼)
・店長の料理を食べて、問題点を発見。すぐにとりかかる。しかし全然ダメ(妙な食材や妙な機会を用いてへんてこな料理を始める。C:野カモを狩ってきたから、すぐに毟ってくれ。→店長と主人公見合わせる)
・作戦実行料理を作る(C:たまにスペイン語で何言ってるのかわからない)

S5【ピンチポイント1】
・チームが味見したり色々するが、実験的な料理は失敗。失敗続きで店長が切れる。

65%

S5【ピンチポイント1】リアクション
・タイムリミットが近く、店長はあきらめムード(あと二日しかない、新作料理なんて無理だ、と店長は怒る)

S5【冒険の誘い2 → 拒否】
・前衛料理に詳しい敵情視察を主人公は提案。しかし顔が割れているからと店長は拒否

S5【ミッドポイント】
変装をしていく事に(C:コミカルな変装)

S5【忍び寄る悪者】
・敵地はとんでもない場所。(C:メニューやインテリアに対し常に二人でなんじゃこりゃ的なツッコミの反応。飯を食っても「木の味」とか「革」みたいな面白い反応)

S5【ピンチポイント2】
・敵に顔がばれそうになる。自分たちだと知らずにけなされまくる(あの店は最悪ですよ)
見せの料理をちょっと盗んでいく(C:踊るふりをしながら)
・帰り際、また本人たちとは知らずに喧嘩を売られる

75%

●ピンチポイント2
S5【プロットポイント2】
・持ち帰ったやつを研究した主人公の、新しい料理を店長が試食(C:運ぶときにチームが大声出したり小声になったり)

S2【ピンチポイント】
・悪くない出来で盛り上がっていると、娘が来る。
・事情を説明、そこで決戦の日と一幕であった娘との約束の日が被っている事がわかる(店長は気付いてない)

S1【忍び寄る悪者、死の臭い】
・妻のシーン
実家。両親が店長と主人公に教わった家庭料理を褒めつつ、そろそろ主人公を許してやったらどうだと言っている。「200キロも離れた場所にプロポーズしに来たのよ」
・妻が許そうかと思うと、陣痛が来る

S2【プロットポイント2】
・店長が娘に謝るため行くと既に寝てる。そこで約束の日を思い出す。秘密裏に償いのアイテムを作る。(何かは見せない)

前衛料理の機材を運ぶ主人公達。出発するときになって店長はいかず、主人公に任せる。
娘が起きてくると朝食を用意している。
店長は大事な事を思い出している(「大事な人の為に作り、一緒に食べる喜びを忘れていたよ」)

●死の臭い
S5【クライマックスへの準備】
・店長なしで決戦の場に来た主人公。
・オーナーのせいで仕入れが出来ず準備ができていない。

S5【新しい価値観への攻撃】
・オーナーが来て主人公に一緒に働かないか誘う。
・主人公は異なり、信念のぶつかり合いとなる。主人公は所詮真似事しかできない素人だ、と痛い所をつかれる。(創作をしたことがない)
・オーナーが去った後、周りの仲間がどうしようか主人公へきく

●闇夜を彷徨う魂
・食材もないし、自分はプロじゃないし、と全てを諦めようとする。
・仲間が背中を押す。店長との対比がある。楽しくやってきたやつと楽しさを殺してやってきた者の対比。(「君は確かに楽しい事しかしてこなかった。私もタイル職人だった時は人が歩く喜びを考えると楽しかった、そんなものだ」)

S1【プロットポイント2】
・さらにそこへ妻から電話。
・妻は厳しく背中を押した後に(ここでヒントを得る)、子供が生まれたことを報告(最後の後押し)。そこで主人公は完全に復活。
・仲間たちを引き連れて最後の抵抗を始める(C:仲間たちに「パパになったぞ!」周りは拍手)

85% プロットポイント2 幕転換

●クライマックスへの準備
S6【食らいつく】
・スーパーが近くになく、小さな食材店の者を全て買い占める(C:店の者「神の使いですか?」)

S2【クライマックスへの準備】
・店長は娘と娘の決戦会場へ向かう(C:店長の方が緊張している)

S6【食らいつく】続き
・主人公は食材を準備してこれから創作料理を作る、最後まであきらめるなと全員に指示。

S2【クライマックス】
・娘の論文審査会場。店長に電話がかかってくる。店の緊急事態の話。娘の討論中だが、途中まででもいてくれたことに娘は感謝。店長は周りに謝罪しまくって主人公の元へ急ぐ。

87%

●クライマックス
・店長は急いでくるが、丁度終わったところ(主人公が作り終えた所)
・オーナーの父親も審査員でいる。
・S5で得た伏線(前衛料理)を少し取り入れたもので、決戦の審査員が絶賛。オーナーは掌をくるっと変え、店長をほめたたえる。
・店長はその業績(料理を作ったのは)は主人公だと大々的に公表し、自分は引退するという。長い事後継者を探していたと。(娘との時間を大事にしたい、という動機がちゃんとある)
・去り際、中盤でなかったアイテムを渡してやる(主人公に妻へ送る用の結婚指輪を渡してやる。主人公は金がないので)。店長はそのままクールに店を去る。
・オーナーは面食らっているが、審査員に媚びを売るために主人公を担ぎ上げる。
・オーナーの父がオーナーをしかる(お前は料理の基礎から学び直しだ。)
(C:主人公は雇用契約書を要求。さらにパパになった事をいうと、オーナーの父がお前の車を貸してやれ。と言ってオーナーは渋々キーを渡す)

95%

C:妻の元へ向かう途中、テレビが流れ、そこでオーナーが下処理している所が少し映る。
S1【クライマックス】
・妻の元に到着する主人公
・今度こそプロポーズが成功する
(C:看護師「頑張りましたね」主人公「えぇ、20人の部下と一緒に頑張りました」「え?」「あ、子供の事? こっちは僕一人です」)

●エピローグ
・テレビ番組は店長と顔を隠していない主人公でやっている。
・そのテレビを見ている福祉施設で、主人公の作った料理が振舞われている(冒頭の対比)
・テレビ番組の最中、店をやめた店長の今後を少し紹介する
・最初の番組と同じような流れになり、また喧嘩。そのシーンを流しながらエンドロール。

終幕

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