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映画「はじまりのうた」プロット抽象化 プロット制作に使えます

●全体の特徴

・かなり玄人向け。三幕構成ではない(と思った方が混乱しない)。

・わかりやすく無理やり三幕構成にしてますが、メインプロットが三つあると考えた方がわかりやすい。
セントラルクエッション達成用のメインプロット、主人公の心の旅用サブプロット、賢者の心の旅用サブプロット、3つの重要度が大体同じくらい。

・時間軸の見せ方が面白い構成。
サブプロットが縦軸(時間)も横軸(プロット同士)も入り乱れ、メインプロットに変わったりもする。

・サブプロット自体は6個くらいあるが、一つ一つ終わらずに終盤までもつれ込むものがいくつもあって見事に全部回収される。

・WantがCDデビュー、needが主人公視点と賢者視点の二つあり、両者とも過去の清算って感じ。

・中盤まで下がり、最後まで上がっていくパターン

※メインプロットは●、サブプロットはSと表記。

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●掴み
S1【ピンチポイント】 S2【PP1】 S3【闇夜を彷徨う魂】3つ別視点の同じシーン
・主人公いきなり物語の題材に関するものを人前で披露する羽目になる(ライヴで急に歌えと言われる)
・誰も相手にしない。しかし賢者キャラだけは主人公の才能に気付く

●セットアップ
・その日の朝の時間に戻る
S2【セットアップ】賢者視点(全くうまく行っていない日常)
・急いで身支度して、どこかへ急いでいる
・移動中、職業に関するものをたしなむ。全くしっくりくるものがなくて苛々する(デビューしたい新人のCDを聞くが、全部ダメ)
・目的地に着く、娘を迎えに来ていた。そのまま自分の会社へ連れていく(賢者は社長)

S2【インサイティングイベント】
・会社では会議をしていて、内容がダメだと全て台無しにする(性格紹介)
・自分と相棒でやってきた会社の、経営について揉める
・相棒からクビを告げられる(C:高い絵を持ち帰ろうとして、でかすぎて持っていけない)

S2【問答】
・娘とバーで話す。
娘との関係がわかるような会話(年齢も間違えるくらい家庭を顧みていない)
(C:金がなくて食い逃げ)

14%

・家に戻ってくる
今度は賢者の生活や子供について妻と揉める
喧嘩して出ていく。(C:車に乗ってもガソリンがない)
・酒に入りびたりあてもなく何処かへ向かう。そして適当なバーに入る

S2【プロットポイント1】
・最初のシーンにつながる。(適当なバーで主人公が歌っているのを発見)
賢者だけの特別な才能で、主人公の才能を見抜く。
20%

●冒険の誘い → 拒否(主人公視点)  食らいつく(賢者視点)
・賢者はすぐに主人公をスカウトするが、賢者が怪しすぎて主人公は拒否
・賢者は一旦去るがすぐに食い下がる。主人公の才能を本気で見ていることを伝えると、少しだけ主人公は話を聞く気になる
・一旦場所を移動してまたバーへ。そこで主人公と賢者は価値観の対決(考え方の紹介)。
(C:ウェットに富んだ会話) ※賢者の経歴などの紹介にもなっている。
しかし主人公は誘いを拒否。

25%

・帰ろうとする主人公へ、確信を吐くようなことを言う(悩みがあるんだろう?)
・すぐには了解せずとりあえず連絡先を交換し、保留。

●問答
・帰りの電車で考える主人公。
・家に帰って、横になりながら大事な人(元相棒)との思い出を見る。
ここからその相棒との回想シーン。

S3【セットアップ】自分だけ蚊帳の外な日常。
・主人公と元相棒(恋人でもある)は夢に向かってうまく行きだす。
・所属した組織へ呼ばれる。相棒の方が凄く、主人公はおまけできているような扱い。
(※冷遇)

30%

・雑用みたいなこともやらされている
・相棒がメインで、皆も認める仕事ぶり。主人公は常にちょっと蚊帳の外。

S3【忍び寄る悪者】
・主人公は同じ夢を追っているかつての友人とたまたま会う。相棒と共通の友人。
・すぐに相棒と昔の思い出シーンへ。まだ相棒が無名だったころの、二人で仲良く作っていた場面。※伏線

S3【死の臭い】
・相棒と二人きりになる
・相棒との決裂があるとそこで気付く。(相棒が新しい曲を持ってくるが、別の女性に心移りしている歌詞だとわかる)
・主人公は家をでていく

S3【闇夜を彷徨う魂】
・どうしていいかわからず、とりあえず昼出会った友人の所へ行く。友人が今夜はライブだから一緒に来いと言われる。それで最初にシーンに戻る(そして急に歌わされた)。

44% 回想終わり。

●プロットポイント1 ミッドポイント 2幕へ
・賢者に電話をかける主人公(C:契約って本気? 誰だ?……冗談だよ

●セットアップ2、お楽しみパート
S4【冒険を誘う → 拒否 → 食らいつく】
・賢者は主人公を連れ、クビにされた所へ連れて行く
・しかしアイテムがない(音源がない)
・賢者と相棒、二人きりで話す。相棒は主人公を使うことに乗り気じゃない。
・賢者は食らいつく。しかしアイテムがないとだめだと追い返される。

47%

S4【ピンチポイント1】
・アイテムを作るために作戦を立てる賢者。
・とんでもない方法を思いつく(屋内、路上、どこでもレコーディング)
・メンバーを集め終わってレコーディングしている所を最初に見せる。
その後ダイジェスト形式で各メンバーに声をかけていくシーンを見せる。
(かつての友人に声をかけたり、暇そうなミュージシャンに片っ端から声を書ける(C:「給料は?」「……今は無償でもいい?」)
・途中、賢者の過去を知る恩恵を受けたメンバーが主人公に対して、今は落ちぶれている賢者の凄さをちょっとかたる。

53% この辺は対立も少なく、お楽しみパート感強め。
・あらゆる場所で作戦決行。路上。
(C:子供がうるさいがコーラスとして雇ってしまう
(C:演奏中賢者と友人がマイクを近づけたり引っ込めたりして取る
・今度は屋上で録音する計画

S2【セットアップ2】
・賢者は主人公をつれて娘に合わせる。娘の悪い所を直してもらう。
・主人公が娘を夢の舞台に誘ってしまう。賢者は止めるが、主人公に押され、賢者は妻にも許可を取って承諾する。

62%

●忍び寄る悪者
S5【インサイティングイベント】
・主人公は賢者の子供と関わったことで、両者のゴースト的なものに触れてしまう(二人で飯の最中)(賢者の子供や妻の話、それを言われて賢者は主人公へ別れた彼氏の話)

S5【問答】
・喧嘩になるが、最後は賢者の辛い真実を知った主人公が謝る。
・場所を変えて腹を割って話す二人

S5【プロットポイント1】
・そこでちょっといい感じになる(賢者が妻と別れた理由。初デートで使ったアイテムを使て、デートみたいなことをする)(二人で同じ音楽を聴き、踊る)。完全に打ち解ける。一線を越えそうな関係になる

70%

●死の臭い
・友人と住んでいる部屋に戻ると、主人公のかつての相棒(恋人)が夢の最終地点に立ったニュースが流れる

●闇夜を彷徨う魂、プロットポイント2
・主人公はやけくそになる。賢者は一旦帰る。主人公は友人と、勢いで元相棒への歌を歌い、留守電に残す(相棒への未練を断ち切るような演出)
・それを聞いて、複雑な思いの元相棒が一瞬紹介される

75%

S2【お楽しみパート】 S4【ミッドポイント】
・その後もいろいろな場所でレコーディング。(C:警察に追いかけられる)
・娘が来てレコーディング。

S6【冒険の誘い】
・その最中元相棒から主人公へ連絡がある

S2【ミッドポイント】
レコーディング開始。恐る恐る娘も入っていく。演奏を成功させ、皆からも祝福される

80% 三幕へ

●最後の晩餐
S4【プロットポイント2】
・アイテム完成の打ち上げっぽいのをみんなで大騒ぎ。

S6【準備】
・主人公は元相棒へ返事を返す。

●新しい価値観への攻撃
S6【インサイティングイベント、問答】
・後日、主人公と元相棒は会って話をする。
・完成した自分のアイテムを聞かせる(でも音源)
・文句なしに褒めてくれる。その後、相棒の新しいアイテムを聞く。これは回想の伏線でもあった二人で作った思い出のアイテムを、勝手にアレンジしたもの
・それについて、夢に対する価値観のぶつけ合い。(音楽に対する姿勢が違う)
元相棒はよりを戻したいが、主人公は悩みつつもこれを拒否
・元相棒は最後に、そのアレンジしたものがどれだけ素晴らしいか聞きに来てくれと言って別れる

90%

●クライマックス1
※賢者のサブプロット、主人公のサブプロットを上手く混ぜながら全て上手く終わらせる。
S2【クライマックス】
・賢者は完成したアイテムを相棒へ渡すため、会社へ向かう。
・途中娘を送り届けて、娘も参加したアルバムをプレゼント。愛しているとも伝えられる(冒頭の対比)

S4【プロットポイント2】
・ラストバトル(会議)が始まる
・契約はうまく行く。最後取り分を不正に取られようとしたが、主人公がそれを正論で阻止。
二人はその後、またいつか一緒にアイテムを作ろう、といって別れる。

S5【エピローグ】
・部屋に戻ると、賢者とデートした時のアイテムをもらっている(イヤホン)

S6【プロットポイント1】
・丁度、元相棒から連絡が来る(二人で作ったもののアレンジを聞きに来てくれ)
一応聞きに行く。するとアレンジをほとんどしていない、最初のままで歌っている。
主人公は感動する。が、元相棒の元には戻らない。自分は自分の信念を貫くことを誓う。

S2,S5【エピローグ】
・賢者は妻とよりを戻している
・賢者にデートした時のアイテムを返す(イヤホン)。

●エピローグ
S4【クライマックス】
・主人公はやっぱり契約はせず、作ったアイテム(アルバム)をそのまま、超安価で売ることを賢者に提案
・賢者は「君のアイテムだ」と快く承諾
・業界との戦争になるため、売り出すのを一瞬拒むが、決行
・アルバムに参加したインフルエンサーに協力してもらい、めちゃくちゃ成功する
(C:会社は賢者にしてやられたと気づき、冗談だが「クビだ」という)

終幕

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