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ラオスのピザ店にヒントがいっぱい
最近はビエンチャンに全然行けていないが、かの地に行くといつも現地在住の人とつるんで飲み歩いている。そんな現地でお世話になっている人物のひとりに池田さんという方がいる。「大阪ハックジャオ」という日本料理店を経営する方で、いろいろな飲み屋やおもしろいスポットに連れて行ってくれた。
数年前だが、池田さんはビエンチャン市内の大学があるエリアでピザ店をオープンさせた。これが瞬間的にではあるが、ヒットして人気店になった。やっぱり東南アジアは動いた人が勝つんだなと思った。
これは結構前の話で今はもう撤退しているのだけれども、このように池田さんはピザの店を出した。外国人にとってビエンチャンの繁華街はメコン川沿いのエリアにある。その辺りは今だと窯焼きの本格ピザの店がいくつもあるが、当時はまだそこでもそれほどではなかった。プラザホテル近くにタイにもあるピザハット(ピザカンパニーだったかな)があったくらい。ラオス人が住む奥の方なんかはもっと少なかっただろう。
ラオス人はピザがあまり好きではないのか、値段が高すぎるのか、その後もメコン川沿いのエリア以外ではピザ店はあまり出店がなく、数年前にタイ大使館の斜向かいにやはりピザハット(これもピザカンパニーだったりして)ができたくらいで。
そんなときに白人がピザの店を出していたのを見て感じるものがあり、池田さんはピザ店を開くことを決意したそうだ。ただ、当時はチーズが高価だったこともあって、池田さんはピザのチーズをホワイトソースにしたのだとか。
そして、派手な印象を与えるために巨大な看板を作った。宣伝と言えばそれだけ。それでも、立地のおかげもあってか、近隣の学生が押しかけ、店は大繁盛した。
チーズを使っていないピザと言っても、普通においしく食べられた。値段も学生も食べやすい25000キップから。今現在のレートだと286円くらい。これだけ安ければ現地の人でも手を出しやすい。学生なら金もあまりないだろうし、一方で目新しいものには飛びつきやすい。
ホワイトソースのピザをこうやってラオス名産のビアラオで食す。ラオス人だけでなく外国人にもちょっと物珍しくて快適な店だった。ただ、外国人観光客が簡単に行けるような場所ではなかったけれど。
その後、残念ながら閉店している。池田さんの分析ではいろいろな要因が考えられるそうだが、一番はやっぱり人口の少なさがあるという。学生や近隣住民が一斉に来て、ひと通り全員が口にすると、あとはリピーターになる人が出てくるかどうか。リピーターもいるにはいたけれど、店を存続させるほどではなかったのだとか。母数が少ないので、リピーターの数がどうしても頭打ちになる。
それでも、こうやってちょっとしたアイデアで、特に内装も壁をオレンジにしたりする程度のことと、大きな看板を作ったくらいで、シンプルに出店している。こういう行動力がまず大切なんだなと学んだ瞬間だった。
ちなみに、上の画像は大阪ハックジャオで食べられるスタミナ丼だ。こちらの店とこのメニューは健在なので、ビエンチャンに行った際にはぜひ。
って、ボクのビエンチャンの思い出ってだいたい池田さんが絡んでいるな・・・・・・。