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タイはバンコクの外側がおもしろい

 前回で概ねボクがライターとしてやってきたことはざっと紹介できた。ここからはタイのことを在住約20年の目線で紹介できたらと考えている。ここまでいると最早タイで感動することが少なくなってしまった。そこを絞り出して見えてきたことを紹介していきたい。

 まだnoteは書き込みや、書き方のスタイルが確定していないので、個人ブログと被らないように注意しながら方針は決めていきたい。

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 タイは地方やバンコク郊外がおもしろいと、ふと思った。バンコクにも魅力はたくさんあるが、だいぶ発展して、かつては日本でしか手に入らなかったものが、バンコクでも普通に買えるようになった。活気や空気は全然違うものの、少なくともボクが初めて来た1998年にあった混沌がかなり薄まってしまった。それはタイにとってはいいことではあるが、そういう事柄が好きだった身としては、正直がっかりもする。

 では、そんなタイはもうないのかというとそんなことはない。しかも、バンコクの近くにある。郊外だ。幸い、2019年にBTSだけを見ても延伸によって飛躍的に利用可能駅が増えている。電車に乗って、バンコク郊外に行けるようになった。

 かつて、タイ航空のテレビコマーシャルではラチャダーピセーク通りソイ6にあった体育館のような大箱ディスコ「ダンスフィーバー」で夜遊びをするシーンが映し出された。ディスコなのに大合唱が起こることに、演者が驚く。最後に「タイは若いうちに行け」といったキャッチコピーでコマーシャルは終わる。当時タイに興味のなかったボクにも強く印象に残った。

 そんな「おもしろい」にバンコクではそう目にする機会がなくなってしまった。しかし、郊外や他県なら残っている。以前ならそういったところはそう簡単には行けず、タイ語もそれなりにできないと厳しかった。しかし、今はバンコク郊外なら電車で行けるので、誰でもタイのアメージングを体験できる。

 たとえば些細なことではあるが、BTSサムロン駅の目の前にある「インペリアル・サムロン」はドがつくほどのローカル向け商業施設になっている。その妙に薄暗く感じる施設内は、それこそ20年前の地方都市にあった怪しいデパートのような雰囲気がある。一方で、新しい店舗も誘致しているので、古くさい雰囲気があるのにタピオカ・チーズティーが売られているちぐはぐさもおもしろい。

 日本ではまず見ないもので、バンコクでもだいぶ減ったような気がするが、故障したエスカレーターもボクは好きだ。郊外ならまだまだ出会える。故障していて止まっていることはわかっているが、脳が無意識にエスカレーターを判別しているからか、歩いて上り下りをすると一瞬目眩がする。この感覚が妙にタイを感じさせる。

 つまるところ、タイはシュークリームみたいなものだと思う。バンコクというクリームはたっぷりでおいしいが、意外と皮の内側のしっとり感、外側の見た目や食感も捨てがたい。

 結局のところ、多くの日本人がブログや動画でバンコクのお洒落なスポットを紹介しているので、ボクはどちらかというとそういったシュークリームの皮の部分、つまり郊外の見落としがちな、しょうもないことに目を向けたいと思う。バンコクの好きな飲食店やスポットとかも合間合間に入れつつ、高田ならではの目線というか。

 それから、できれば有料記事も作れるようにしたい。有益な情報があればの話だけれども。

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