ギャンブルはしないがフィーディングだけは有り金をはたいてしまう
餌付けをかっこよく言うとフィーディングというらしいね、最近は。タイ語ではハイ・アーハーンとか、魚の餌付けだったらアーハーン・プラーという感じかな。前者が餌をあげる、後者は魚の餌、ってそのまんまだ。
この餌付けスポットを見かけるとボクは落ち着かなくなってしまう。子どものようにうずうずしてきて、財布にあるだけの金を使ってしまうこともある。幸か不幸か、タイはフィーディングのスポットが多いので、ついつい散財してしまう。
ギャンブルはまったくしないわけではないが、あくまでも日本でロト7を買うくらいか。オートレースは選手になりたかったので、ギャンブルとしてレースを観たことがほぼない。競馬は20歳のころに友人に連れて行ってもらったが、なにがおもしろいかわからなかった。競輪は観たことがなく、競艇はオートレース選手候補生試験に落ちたときにこちらはどうだろうかと江戸川で観たけれど、1ターンでだいたい勝敗が決まる点に魅力を感じなかった。
ちなみに、経験したことのあるギャンブルにおいて、小心者なのでいつだって賭け金が少ないこともあって、これまでの人生で使った金よりも、勝って戻ってきた金額の方が大きかったりする。
それくらいギャンブルには慎重なくせに、餌付けに関しては何度でもやってしまう。特にタイは運河などに面した寺院だと必ずと言っていいほど魚の餌付けがある。こうなると、子ども以上に夢中になって餌をあげてしまう。特にタイの場合はメコンオオナマズとか巨大な魚が多いので、その迫力にテンションもアゲアゲになっていく。
日本で餌付けというと動物園や牧場などでしょう。考えてみると、タイは一般観光客に開放している牧場は案外少ない。有名なところではコラートのチョークチャイ牧場だ。ここは数年前に駐車場を削ってまでフィーディングエリアを造った。主にヤギや子牛の餌やミルクやりだ。
ミルクをあげるのは日本でもあまり見ない(といってもボクが言う「日本」は20年以上も前のことだけれど)のでおもしろいが、メコンオオナマズみたいな迫力と比較すると、ちょっとインパクトに欠ける。
餌は藁のほか、空心菜ってのはタイっぽいなとは思う。
タイは動物園も少ない。バンコクはドゥシットにあった動物園は閉鎖されたし、あとはチェンマイの動物園かな。ほかにもあるのでしょうか。
あとはサムットプラカンのクロコダイル・ズーがあるか。ここだと爬虫類にフィーディングができるものの、なんか違う。やっぱり哺乳類に餌付けする方がおもしろい。
そんな中でやっぱり象はなかなか楽しい。あの大きさといい、迫力は半端ない。ただ、かつてのバンコクを知っている自分としては、街中であげるスリルには敵わないと物足りなさを感じている。
タイは今も野生の象がいる。北部の山岳部もそうだし、あとはコラートのカオヤイ国立公園もそうだ。あそこは群れの象が車を襲ってきたりなど象たちの気合が違う。
今もあるのかは知らないけども、パタヤの象のショーではキレた象が客を襲う事件もあったし、友人はバンコクの屋台で象が屋台の台車を破壊するところを見たそうで。街中に象がいたころのバンコクはそういった危なさもすぐそばにあって、そこであえて近くに立って餌付けするなんて最高のアトラクションだと思った。
サムットプラカンのワニ園はワニにも餌をあげられる。でも、やっぱり爬虫類ってのはちょっと味気ない。メコンオオナマズのクラスならともかく魚類も淡々と食べているのでつまらない。
それに、ワニ園の場合は先の象の話にも通じるものがあって、結局安全圏から餌を与えているので、もうちょっとおもしろくないといけないと思う。その点で言うと、カンボジアのシェムリアップにあるワニ園は結構アグレッシブだった。いつ崩壊するかわからないような細い橋の上から餌を投げ込むのはなかなかのスリルがある。今はどうかわからないが、8年くらい前は生きた鶏を与えることもできたようだし。
サムットプラカンのワニ園はワニ以外にもカバやクマにも餌をあげられる。カバなんかは口臭が気になるレベルで目の前にいるし、柵が腰より低いので結構怖くていいかもしれない。
同じくサムットプラカンだと、珍しいところでトラにも餌をあげられる。鶏ガラが30バーツくらいだったかな。これを持ってトラの檻に行くと、こうしてトラが寄ってくる。これなんだよな。このほしそうな感じがいいんだ。爬虫類はただ食べるだけという感じ。
そして、鶏ガラを投げ込むとタイミングを合わせて飛びかかってくる。日本でももしかしたらこういうことができるところがあるのかもしれない。けれど、タイの場合は入園料は別として、たった30バーツ、100円でできる。そりゃあ、じゃんじゃん金を使ってしまうわ。