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そういえばタイで遊園地に行ったことがない
子どもができてから、近所の移動遊園地などには行ったことがある。タイの移動遊園地は設備が老朽化しているし、雑な造りで怖い。死者が出ないのが逆に不思議なくらいで。常設の遊園地は記憶では一度も行ったことがない。常設だって安心できない。
タイの移動遊園地の雑なものだと、たとえば豆汽車とか。車輪から電気を取っているものが多い。東京だと銀座線の車両が上からではなく下から電気を取っているはず。タイの豆汽車はサードレール方式といった技術ではなく、あくまでも車輪から取っているので、動き始めると車輪からバチバチ火花が散る。子どもたちが感電しそうで怖い。
あとは滑り台もいい例になる。エアコンプレッサーで膨らませる風船型のアスレチックなので、落ちてもある程度は大丈夫とはいえ、滑り台の角度がほぼ直角だ。子どもはそういう方がいいのだろうけど。
規模が大きいと観覧車がある。それも自重に耐えられないのではないかと心配になるほど鉄骨が細い。動力も発電機のエンジンかと思うようなシロモノで回しているので、やや回転が速い。しかも、1周とか2周ではなく結構な回数を回る。終いには降ろしてくれと泣き出す子どももいるくらいで。
今回の画像は浅草の花やしきのものだ。娘がまだ小さかったころに連れて行った。でも、このころはだいぶきれいになって、ボクが子どものころ、かつてのようなB級スポット的な雰囲気はなくなっていた気がする。
ほかにも日本だって変な遊園地はいっぱいあった。若いころはつき合ってた女の子といろいろ行ったものだ。なによりもボクがジェットコースター好きで。
東武動物公園のジェットコースターでは、坂の角度が鋭角だったのか、頂点で胸ポケットからジッポライターが飛び出してしまった。当時喫煙者だったのかな。記憶にないが。「あ、失くした」と思っていたけれど、コースターが坂の下に来たとき、そのジッポがボクの足元に落ちてきた。飛び出したジッポが放物線を描いて落下したわけだが、その先に偶然、コースターが着いたというか。奇跡的だったけれど、ほかの人の頭に当たってたらと思うとぞっとする。
気がつけば豊島園もなくなったようだね。2020年8月末なので、ついこの間だ。小学生、中学生、いや高校生のころもたまに行ったものだ。お化け屋敷はマジで怖かった。あと、たった1回転だけのジェットコースターも好きだった。あれのなにがおもしろかったのか、今となってはわからないけど。
後楽園遊園地もなくなった。正確に言えば2003年から東京ドームシティアトラクションズに名称を変更して、フリーゲート(入場無料)になった。
ボクなんかは年齢的に言って、まだ後楽園球場だったころに遊びに行っていた。当時一番怖かったのはパラシュートだ。背の高い塔にワイヤー1本で吊るされたゴンドラで上がって降りるだけなのに、高所恐怖症には最恐アトラクションだった。後楽園球場が真横だったので、ナイター直前だと選手がウォームアップしているのが見えるのがよかった。中畑とか衣笠が見えたのを憶えている。
花やしきのこのアトラクションは唯一近代的だと思った。ボクが18歳19歳くらいのときに登場したアトラクションで、打ち上げられるタイプの乗り物だった。これはおもしろかった。後楽園はパラシュートのあとにタワーなんとかって、ものすごく高くまで登って行って落とされるやつがあったね。昔のアトラクションはゆっくり上がってから勢いよく落とすパターンが多かった気がする。
そういえば、妻と結婚する前に一度日本を訪れた際にその後楽園のタワーのアトラクションに行った。喜ぶかなと思ったら、妻はそういうのが大嫌いだった。考えてみれば、車も5メートル走っただけで酔うタイプだったから無理もない。
だからというのもあって、タイでは遊園地に行ったことがない。一応バンコクだとランシットの方にドリームワールドとかいう常設の遊園地が昔からあるけど、行ったことがない。
だいたい、タイの遊園地は先の移動遊園地の話ではないけど、信用できない。遊園地ではないけどプールだとスライダーの底が抜けて死亡とか、20年くらい前はときどき起こる事故だった。
2004年くらいに一度、ラチャダーピセークに移動遊園地が来たことがある。これまでの怪しいものではなく、アトラクションがわりと新しめで大きな規模のアトラクションばかり。記憶が正しければ、それが設置されたのが今のタラート・ロットファイの空き地だった気がする。記憶の片隅にはチットロムの今だとセントラル・エンバシーがあった辺りにも来たような気がしないでもない。両方がどちらか一方か・・・・・・。
この新しい遊園地には早速行ってみたものの、入ることすらしなかった。というのは、入場料が300バーツとかそんな感じで、アトラクションもチケット制で1枚が100バーツだったからだ。今ならそんなものかもしれないけど、当時は今の10倍くらいの高さに感じたものよ。3000バーツ払うってディズニーランド規模ならともかく、ちょっと当時の感覚には合わなかった。実際、多くの人が入り口で引き返してた、当時は。
やっぱり遊園地はエキサイティングなレベルや安全性を考えると、タイではなく日本で遊びたいね。