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自分が考えたタバコのやめ方
タイは26日から非常事態宣言で、さらに生活に制限が出てきそうだ。とはいえ、その話はネットでたくさん転がっているので、ほかの話をしようかと思う。
先日ベトナムに行った際に、タバコを1日1箱吸っていた。普段は1ヶ月に1~2箱なので、異様な本数を吸っていたことになる。それを逆に考えると、タバコをやめる方法ってあるのではないかなと思ったので書いておこう。
ボクは禁煙をして12年くらい経っていた。ベトナムに書籍の取材で何度も訪れている際、屋台の隣に来たベトナム人から「お近づきの印に」といった感じでタバコを差し出されることがよくあった。歴史的な事情からベトナム人は多くが中国人を嫌っているのだが、同時に歴史的な繋がりからか中国に似たような習慣もある。そのひとつがこのタバコを渡すことだ。
子どもが生まれたころに重なる2006年くらいからボクはタバコをやめていたのだが、2018年3月くらいにホーチミンに行った際、なんか酔っ払ったついでに、もらいタバコをするなら自分で買ってもいいかなと。家で吸うわけでもなく、子どもも大きくなったし、新しく子どもを作るわけでもない。だから、タバコをやめている理由ってあっただろうか、と。
そもそも、若いときにタバコを吸い始めたのも、映画「ミッドナイトラン」でロバート・デ・ニーロが赤マルを吸うのがかっこよくて真似しただけの話で、それほどタバコが好きではない。聞いた話では、寝起きにタバコを吸う人は完全にタバコ好きなのだとか。ボクはそこまではなく、日常的に吸うわけでもなく、若いときから継続して1年以上、タバコを吸ったことはない。
そして、2018年まで12年くらいタバコを吸っていなかったので、タバコを持つ習慣がなくなっていて、タイに戻ってきても飲みに行くたびに吸いたくなってコンビニで買うというのを繰り返していた。そのため、部屋に数本しか吸っていない箱とライターが積み重なり。
タイのタバコの箱は2/3くらいが嫌がらせ画像になっていて、ロゴが小さくなっている。
2002年ごろからこういった画像がつけられるようになったが、いつの間にかこんなに画像が大きくなっていた。でも、これもひとつの話の種になるかなと、2018年の日本滞在時に箱を全部持って行った。そうして、日本で毎日出版関係者と飲んでいたら、いつの間にか、アルコールが入っていなくてもタバコを吸うようになっていた。
それでも、自宅では吸わないし、子どもや妻の前でも吸わない。妻とつき合い始めたとき(2004年くらいかな)に嫌がられて、妻の前では一切吸わなくなった。そうすると吸うタイミングがほとんどなくなってきて、2006年ごろにやめることができた。できたというか、自然と吸わなくなったと言った方が正しい。
ちょっと話が変わるが、ベトナムの前は取材の関係でラオスによく行っていた。そのときに現地で日本人の知り合いができ、いろいろなところに連れて行っていただいた。その人は奥さんはラオス人だし、ラオスではボクもできるだけラオス語を話す。
そうするとおもしろいもので、その人がバンコクに来て会うと、飲食店などで注文するときについラオス語が出てきてしまう。要するに、目に入る環境というか、ある一定条件が目から脳に作用してラオス語になってしまうようなのだ。
ベトナムはひとりでしか行ったことがない。家族もいないし、特に今回の滞在時は部屋が喫煙部屋だったこともある。ベトナムの飲食店は多くが喫煙可能だ。タイとは真逆なのだ。それでタバコが増えてしまう。環境が変わって、タバコが急増するのだ。
ということは、逆に考えれば、タバコをやめる方法のひとつに「環境を変える」というのは大切なことなのではないかなと思う。可能なら転職するとか、知らない人だらけのところに行く。引っ越すだけでもいいと思う。そういった今までと違う環境に身を置き、タバコに手をつけないよう努力する。
当然ながら、自分の意志でタバコを吸わないようにすることは重要だ。ボクは2004年ごろからあまりタバコを吸わなくなり、2006年に自然と完全に吸わなくなったが、その2年間は喫煙者の友人と飲みに行くとついついもらいタバコをしてしまっていた。しかし、2006年のある日、その友人が日本に一時的に帰ることになり、1ヶ月ほど会わなかった。その間、タバコを吸わない時間がさらに増えた。
それでもときどき吸いたいという気持ちはあった。ある日、妻の弟と飲みに行った際、彼がわけのわからないタバコを買ってきた。カンボジア国境で売られているようなニセモノのタバコで、よりによってボクが嫌いなメンソールでもあった。これがニセモノらしく異様に強いタバコで、久しぶりに吸ったボクにはきつすぎた。
ところが、この瞬間からタバコを吸いたいという気持ちが一切起こらなくなった。身体が拒絶したようだ。あとで調べてみると、医療で禁煙をする場合も、ときに医師が久しぶりのタバコを吸うなら強いものを勧めるらしい。偶然、ボクは同じことを知らずにしていたのだ。
環境を変え、我慢する。どうしても吸いたくなったら、強いタバコをちょっと吸ってみる。そうすると一気にやめられる。はず。